「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

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図解での構造化例「年収一千万円越が自慢の営業マンが独立」

図解っで構造化例「年収一千万円越が自慢の営業マンが独立」

図解で構造的に考えた事例です。

もうかなり前のことです。
当時、私は独立して5~6年くらいの37~38歳くらい、

高輪にある小さな会社で知り合った営業マンとの体験です。

その会社は、個性的な会長と社長のコンサルとしての力と、
優秀な経営分析のソフトの販売を合わせて行う会社でした。
小さいけれど、魅力的な会社でした。

勤めていた会社は、彼は、34歳だったと思います。
営業マンだった彼は、若いのに年収1千万円が自慢でした。

営業のやり方は、経営分析の本の読者や講座の参加者から見込客を誘導していました。
そのフォローをしていくのが営業としての彼の仕事でした。

私が本の読者であり、講座に参加した受講者だったので、
彼と出会い、時々お茶やお酒を飲むようになりました。

個人的な話もしていたので、
彼から
「会社の上司から評価されていない」とか
「もっと評価して欲しい」
という言葉が出ていました。

34歳で年収1千万円もらっているなら十分だろと思うのですが、
彼には不満だったようです。

ある時、「独立したいので相談にのって」とメールがきました。
当時のメールはニフティです。
懐かしいですね。

そこで、このように返信しました。
  『事業内容や商品は決まっているの?
   自分のやりたいことを、欲しい人がいて
   欲しい人を満足させる実力があると
   その実力レベルの収入が得られるよ
   それが、独立だよ』

と送りました。

彼から返信が来たのですが、
そのことに関してはコメントがありません。
会う日程の調整だけをやりとりしました。

渋谷で会って、彼の行きつけのお洒落なお店に入りました。

その時、彼はすでに退職していました。
私から独立への体験談を聞きたかったということです。

でも、独立するのに、
事業内容が、まるで何も決まっていません。

そこで、私が彼にアドバイスしたことは
メールで送ったことと同じです。
  『事業内容や商品は決まっているの?
   自分のやりたいことを、欲しい人がいて
   欲しい人を満足させる実力があると
   その実力レベルの収入が得られるよ
   それが、独立だよ』
です。

でも彼から返って来た言葉は、
   『池田さんは、厳しい』 でした。
厳しくなんてありません。

これは、独立したら当たり前のことです。

彼はビジネスの内容も販売する商品も決まらないまま
会社を辞めていたのです。
でも、「自分はできる」という気持ちだけだったのです。

当時の彼は、結婚もしていて、
七千万円ほどのマンションも買ったばかりとのことです。
大丈夫なんだろうか?
と、余計な心配までしまいました。

半年ほどしてから彼から葉書がきました、
新しく事業を立上ましたという案内です。
事業内容は、コンサルタント、マーケティングリサーチ、
経営支援、ホームページ制作...となっています。
何だか格好の良いカタカナが並んでいます。

私の想像では
 ・数ヶ月かかって自分探しをして、
 ・とりあえず自分にできそうなホームページ制作になり、
 ・コンサルタントとかマーケティング
という言葉を並べて格好をつけたのでしょう。

そのホームページ制作も
当時はやり始めていたので営業で受注して製作は外注だろう
と想像としていました。

そして...
2年後くらいに会いたいと連絡がありました。

今度は、神田の駅のホームで待ち合わせです。
約束の時間になっても彼はきません。
携帯電話での連絡もありません。

どうしたんだろう
私は、待ち合わせで相手から連絡が無くても30分は待つと決めています。
本を読んだり、メモ帳で考えたりすれば時間はあっというまに過ぎます。

30分過ぎたので、そろそろどこかに入って一杯飲んで帰ろうかと思っていると、
電車が着いて、ホームの向こうから彼が歩いてきます。

私が、相手を待たせたなら、
急いで駆けよるのにと思いましたが、
彼はゆっくり歩いてきます。

話を聞いたら、事業は上手くいかず
離婚しマンションも売ったとのことです。
そして、食品会社に就職したとのことです。
でも、名刺も出しません。
うつむきながら話してくれました。

就職したという食品会社の事業内容や担当している仕事の話も
とりとめもなく、何だかよくわかりません。

もう、数年前の背筋がピンとした優秀な営業マンの雰囲気
はありませんでした。
とても、もったいないと思った体験です。

それ以降、彼からの連絡はありません。
年賀状も住所不在で届きませ。。

この体験を、図解で構造化して考えました。

独立する人には、この2つのタイプがあります
 ・自分の努力や能力で成果を上げた人
 ・会社の仕事の仕組みにのって成果を上げた人
どちらが独立して成功するでしょうか?

もう、誰が考えても分かります。

よく、こんな事を聞きます。
大企業にいた人や公務員だった人が独立すると上手く行かない。

私も何人か見ています。
同じ個人事業主同士なのに、
自分の方が上だという上から目線で
私を出入り業者のように扱う人がいました。
同じ立場だということが理解できていなようです。

会社の仕事の仕組みにのって成果を上げた人は、
自分の実力で成果を上げたと勘違いしています。

会社の用意してくれた仕事環境の
重要性を理解できていないのです。

大企業や役所には、仕事を運営していく「仕組み」があります。
それに乗って仕事をしていくと、相応の成果を上げることができます。

勘違いしている人には、
その「仕事の仕組み」のありがたさが分かりません。

会社の看板も無くなり、
生身の自分が試されるということが理解できないのです。

魚には水が見えず、人には空気が見えません。
どちらも大切です。
無くなったら、生きていくことはできません。

独立したら、裸の自分しか頼れません。

意識は大きな会社の社員だった時の上から目線なので
言っている事と、できることに大きな落差があるのです。
まわりから、だんだん相手にされなくなります。
そして、多くの人は1年程度でサラリーマンに戻ります。

何とか、3年持ちこったられると、
素直に自分に足りない部分が理解でききます。
応援してくれる人に「ありがたい」と感謝できます。
どうしたら人の役に立てるかを考えることができるようになります。

今から思うと、わたし自身独立したての1~2年目はひどかったと思います。
独立当初は、仕事も途切れることなく調子よく行きました。
強気の見積もりも通っていたからです。
ちっちゃな天狗になっていたと思います。

でも、バブル景気が無くなってソフト業界の厳しい時代になりました。
私に仕事を依頼してくれた会社が倒産したり業務縮小となりました。
当然、当時の私にまで仕事が来ません。

そこで、自分で仕事を創りだす方となり提案営業をやるようになりました。
もちろん上手くいきません。
自分の力の無さを痛感し自分を変えるしかなくなったのです。
この期間は厳しかったですが、後から考えると良かったと思っています。

人を変えることも難しいですが、自分を変えることはもっと難しいです。

自分を変えることができるまでに3年くらいかかりました。
外圧が、自分を変えてくれるのです。

それから思うと、今の若い人たちはすごいです。
意識も能力も高く、行動もしています。
とても刺激されます。
気づきももらえます。
未来の日本を支えて欲しいと思います。

営業マンだった彼の場合は、
会社の「仕事の仕組み」の上で、成果を上げていたことを理解していなかったのです。
会長・社長が時間をかけて築いたことが
見えなかったのです。
理解できていなかったのです。

だから自分が独立しても同じように仕事ができると勘違いしました。
自分でゼロから築いていくということも考えていませんでした。

もったいない。
もっと彼は、自分を活かせる働き方があったはずです。
どこかで、元気に頑張っていてくれることを期待しています。

経営資源の中心要素が「知的資産」になった

図解思考:経営資源の中心要素が「知的資産」になった

経営資源とは
企業経営をするために必要な要素や能力を経営資源と呼びます。
「人・物・お金・情報」を、四大経営資源と言われています。

この中で、最も重要な経営資源は「人」です。
人が、「どう考え・どう動くか」によって大きく成果が変わります。

以前は
「人・物・お金」に「情報」をプラスして、
情報をいかに使って物の価値を高めて売るかが重要でした。

ここでは、一生懸命や熱意、誠意が土台となり
活動量の多さで頑張ることが重要でした。
そこで、顧客情報や商品情報、紹介などの情報が
役に立ちました。

今は、どうでしょうか?
誠意や情熱、一生懸命は当たり前です。

ネットの進化で、顧客の方が商品情報を持っている
といことも普通にあります。

もう、単なる情報という位置づけでは競争力は得られません。

顧客が、商品やサービスを購入するのは
自社の問題を解決するためです。

そのために必要なことは問題解決力です。

単なる商品情報ではありません。
顧客を良く知るための顧客情報だけでもダメです。

顧客の問題解決を効率的に提案するには
組織に「知的資産」が蓄積されていることです。

組織に、蓄積していないとしても
優秀な社員がいれば売れます。
顧客に頼りにされ信頼もされます。

でも、その優秀な社員が辞めたらどうなるでしょうか?

個人の頭の中にある「知的資産」が無くなります。
組織には、何も残りません。

一番、まずいケースは同業他社への転職や独立です。
優秀なら優秀なほど、会社の痛手は大きくなります。

組織として「知的資産」を持っていれば
優秀な社員が辞めても痛手は最小限で食い止められます。

組織に「知的資産」を積上げるということは
文書にして共有するということです。
これができると、組織の誰もが使うことができ、
使った経験をもとにブラッシュアップすることができます。

優秀な個人の頭の中に「暗黙知」として入っているだけだと、
効率的に教えあうことができません。

組織に「知的資産」を積上げるために、
もっとも大変なことは文書としてアウトプットすることです。

現場で優秀でも、なかなか書けません。
行動できても、言葉で説明することはできますが、
紙にはなかなか書き出せません。

それが普通です。
書く訓練をしていません。
書き出す情報を構造化する訓練もできていなののです。

「知的資産」を積上げるために、図解思考は有効です。
私は、仕事をしながらコツコツ書き貯めました。

今回、紹介している図解もその一枚です。

図解で構造化すると、自分の理解も確認でき、
見た瞬間に理解してもらえます。

「期待」する結果が出ない理由を構造から考える

図解:「期待」する結果が出ない理由を構造から考える

仕事は、依頼と受注で出来ている。

依頼者は、「こうして欲しい!」と依頼します。
受注者は、「分かりました!」と受注します。

そして、依頼通りに行動し結果が出ます。

でも、依頼者の期待と受注者の行動の結果が違う
ということが発生します。

ここで、依頼者は上から目線で
 ・何を聞いている
 ・指示したことくらいやてくれ
 ・期待していたのに
などと叱責します。

では、依頼者の期待通りの結果が出ないのは
受注者が原因なのでしょうか?

図解の良いところは
情報を構造化することで解りやすくできる点です。

仕事の依頼を手順で考えると

  1.依頼者が「考える」 依頼内容を発案

  2.依頼者が「伝える」
    受注者が「請ける」

  3.受注者が「行動する」

  4.結果が出る

この4段階になります。

問題が発生する場合は、このどこかに原因があります。

図解で考えると
 ・どこに
 ・どんな可能性があるか
考えやすくなります。

問題発生の可能性がある個所を列挙したら
その部分での対策へと進むことができます。

是非、図解を試してみてください。

ビジネス文書における文章と図解表現の違い

図解:ビジネス文書における文章と図解表現の違い

図解とは、情報を「構造化・可視化」する手法です。

伝えたいことを、長い文章で書くと...
必要に迫られた人ならしっかり読んでくれますが、
普通は、パット見ただけで興味が無ければ読み飛ばします。

複雑な内容は長い文章ではしっかり読んでも理解しにくいのです。
 ・読む気がしない
 ・読んでも理解しにくい
 ・理解の個人差が生まれやすい

というのが実際です。

これでは、情報を伝えにくい共有しにくいのです。

これが図解で表現された文書だと、
複雑な内容でも構造化されていると直感で理解できるのです。
 ・読まなくても見ただけで理解できる
 ・理解の個人差が生まれにくい
 ・イメージが記憶に残りやすい

図解だと、情報を伝えやすく共有しやすいのです。

複雑な内容ほど情報を構造化する図解表現が役に立つのです。

ただ、図解するのは難しいのです。

なぜか?

長い文章なら、考えながら書いていけます。
書き出しと終わりで、少し主張がずれてきても気がつかない場合がある。
特に、書いた方は気がつかない場合が多い。

はっきり書くと!
伝える情報が、不完全でも文章だと「それらしく」書けます。
一生懸命書いていると本人は思い込みます。

結局、多くの場合
不完全な状態で伝えることになります。

相手から、「結局、どうなる?、この言葉は、どういう意味?」
などの質問が出ます。

その都度、その場で考えて口頭で補足することになります。
すると、答えた内容のつじつまが合わないことが発生します。

上手く伝わらない原因は、不完全な情報で伝えていることが多いのが現実です。

図解すると

全体を理解しないと図解できません。
部分での理解ではなく、全体を構造として理解できないと
図解にはならないのです。

図解すると、
 ・ヌケ(必要な情報」の不足)
 ・ダブリ(同じ意味を違う言葉で表現している)
 ・矛盾(辻褄が合わない、整合不良)
を発見することができます。

見つけたら修正すれば良いのです。

納得できる図解ができれば、内容にも納得できるのです。

図解で伝えると
相手も理解しやすく、理解の個人差が生まれにくいのです。

一番良いのが
「私は、ここは○○だと思う」と図解の部分を示して
意見を言ってもらえることです。

すると、情報の伝達だったことが
より良い情報を創るための協同作業となります。

複雑な内容を伝えるには、是非図解に挑戦してください。

図解思考は発想力+設計力

図解:図解思考は発想力+設計力

私は、始めは分かりやすく表現するため、上手く伝えるための方法として
「図解」を考えていました。

頭の中のモヤモヤした情報を整理しよう
顧客の要求を整理しよう
と図解を使っていました、

でも、「整理」というアプローチではダメだと気がつきました。

自分の頭の中にある陳腐な情報、顧客のその場の思い付きの情報を
いかに整理しようとも、見栄えよく表現しようとも...
その内容に情報としての価値が無ければダメです。

昔、女子大生に「企画書を見て、アドバイスください」と言われて
渋谷の喫茶店で会ってみてあげたことがあります。
見た瞬間に「きれいに書けているけど、中身がないね~」と
つい本音を言ってしまいました。
私もまだ若かったのです。
それっきり、音信不通ですが...

では、どうすれば価値ある情報を組立てられるか?

たくさんの図解パターンやフレームワークを使ってみました。

ですが..
目的にマッチすれば、非常に簡単に情報を集めていけます。
自分の知らない情報を手に入れることができ
分かりやすく整理して表現することができます。

ですが、内容がマッチしないテーマでは無力です。

では、どうするか?
と考えることから「図解思考」となりました。

表現する前に、
 発想を広げ、情報を集めること
 集めた情報を、論理で組立てること

が必要です。

論理で組立てると
 ・ヌケ
 ・ダブリ
 ・矛盾

が見えます。

これを新たな出発点にして発想を広げます。
これを繰り返します。

繰り返すごとに、内容の完成度が高まります。

ここで必要なことは

 1.発想力
   問いをたたて発案する
   発想を広げられないと、価値を高める材料が集まらない

 2.設計力
   情報を設計する
   論理的に組立てられないと、価値があっても論理で説得できない
 
価値あるアイデアを分かりやすく表現するには「発想・設計」が重要です。

これが図解思考です。

ただ、図解パターンやフレームワークのように覚えたらすぐに使える
とはなりません。

コツコツ練習が必要です。

発想力も設計力も簡単には身につきません。
でも、コツコツ量をこなせば誰でもできるようになります。

その方法論を伝授するのが図解思考講座です。

図解思考ができると
 ・顧客の要求を正しく理系できます
 ・納得できる企画書、提案書が作成できます
 ・通るプレゼンができます
 ・営業ツールにも活かせます
 ・業務マニュアルも作成できます
 ・トラブルの発生を構造化して原因を探れます
 ・仕事の関係者との情報共有、伝承が出来ます。
仕事の様々な土台となるのが図解思考です。

一度、自分の仕事を図解で構造化して見ましょう。

仕事の属人化を解決する方法

図解:仕事の属人化を解決する方法

優秀な社員に頼る仕事のやり方をしていませんか?

優秀な人に頼った仕事の運営は..

 ・社員によるレベルの「ばらつきが大きい、優秀な人なら結果を出すが
 ・優秀な人が我がままになるので、いつも気を遣わないといけない
 ・優秀な人が辞めると業績ダウン、なかなかへこみを埋められない
 ・優秀な個人に頼るので、結果オーライ体質になる
 ・結果オーライ体質なので、上司の指導は精神論になる
 ・上司の指導は精神論になので、新人をほったらかしOJTしてしまう

原因は..
 仕事のやり方を個人に依存しているから、
 組織として指導する内容を持っていない

 指導内容を持っていたとしても
  ・単純な作業の手順だったり
  ・管理職の個人として経験だけだったり

その結果..
 ほったらかしOJTプラスアルファ程度の指導しかできない
 結果オーライ体質なので指導は精神論・根性論が多くなる

 新人の成長は個人任せなので
  ・戦力になるまで時間がかかる
  ・戦力になる、ならないの当たり外れが大きい

仕事の属人化が発生する理由は..

優秀な人が現場で発見した「こうやれば上手くいく」を人に教えられないから。

「こうやれば上手くいく」は現場で得た知恵であり組織のノウハウ。
これは個人が現場で発見した
 ・成果の出る手順(段取り)
 ・上手くやる方法(コツ)

個人が発見し、人に教えること前提で文書化することで
組織の「現場の知恵」として積上げることができる。

この「現場の知恵」は、優秀な社員は
 ・頭の中にあったり
 ・ノートやメモをもっていたりする
が、人に教えることを意識していないので上手く教えられない。

教えられないので、個人の知恵を組織の知恵にできない。

属人化していた仕事でも..
実は、85%は言語化できる。

これをみんなから集めマニュアルを作れば、
 ・新人の即戦力化できる
 ・改善を積上げる土台になる

「現場の知恵」を書き出そうとしても、なかなか難しい。
アウトプットは苦しい作業。

普段、書きなれていない人はほとんど書けない。

なら誰かが聞き出せば、となるが。
これも片手間では難しい。
本気で時間とエネルギーを投入しないとできない。

この「現場の知恵」を書き出す方法論として
「図解思考」が期待されている。

仕事をRPGと考え「経験値」を高める方法!

図解:仕事をRPGと考え「経験値」を高める方法!

短期間で成長する人と、何年経っても成長しない人..
同じ行動をしていても成長する人としない人がいる

何が違うのでしょうか?

ロールプレイングゲーム (RPG) を考えると
キャラクターの「成長」の度合いを表すための数値として
「経験値」があります。

数値が上がると、その後のゲームを有利に進めることができます。

ゲーム内の何らかの「能力」が向上したり、
行為可能なことが増えるようになっていることが一般的です。

では、仕事における経験値とは何でしょうか?

短期間で成長する人は、経験値の獲得が早く
何年経験しても、頼りにならない人は経験値を獲得できない。
と考えると分かりやすくなります。

私が目指しているのは、
ロールプレイングゲーム (RPG)のように
仕事をするたびに経験値を高めていくことです。

ゲームでは、
キャラクターの成長度を示す数値があるのでしょうが
仕事の成長度を数値にすることはできません。

どうなったら仕事で成長したと言えるのか..
ここから考えると
 ・新規事業の企画書を作成できる
 ・営業先への提案書を作成できる
 ・業務の生産性を高める改善できる
 ・社員を育てるテキスト作成できる
..などなど

これらをまったくゼロから作成すると時間がかかりますが
自分の手元に「知のシート」があると
高品質もものが短期間で作成することができます。

仕事の成長を計る指標として
考える仕事の生産性を考えると分かりやすくなります。

そのため「知のシート」には、
現場の仕事の経験から得た知恵を書き記します。
経験知です。

書き記す内容は
仕事で発生した問題、解決したトラブルなどから
 ・気づいて 
 ・考えて
 ・工夫したこと
を図解で書きだすことです。

なぜ、図解なのか?
図解で書くと誤魔化しがきかないんです。

長い文書だと、内容の追求が甘くても
ヌケや矛盾があっても気がつかなないまま
それなりの文章になってしまいます。

図解すると、
見た瞬間に見抜かれるんです。

それに図解だとエクスプロ―ラーのサムネイル表示で
簡単に見つけることができます。

図解は、イメージでもありますので
内容を記憶しやすく小さなサムネイル画像でも見つけやすいのです。

この「知のシート」を作成するために必要なことが
 ・図解思考
 ・経験学習

の2つです。
 

この2つが、私の人生のテーマです。

これからも、コツコツ紹介していこうと思います。

「考える」6つのテーマ

図解:「考える」6つのテーマ

「考える」って、何を「考える」のでしょうか?

何のために「考える」のか?
「考える」ことの結果、何を得たいのか?

ここから考えると..
  before(困った現状)があり
  after(期待した成果を得る)することであり
  そのために、どんな行動をするか
ということです。

要するに「考える」という行為は、
現状を変えるための行動を導き出すことを行うのです。

では、どうやって「考える」のか?
ここが問題です。

「考える」は
  同じ職場で
  同僚同士で
  同じような学歴で
「考えて」も人によって、考えた結果が大きく違う。
これが現実です。

どうやったらうまく考えられるのか?

方法論として思いつくのが
 ・付箋に書いてホワイトボードに貼っていく
 ・コピーの裏紙に箇条書きをどんどん書く
 ・何人かでブレストする
などです。

これらはアイデアを書き出す方法であって
「考える」ということに直結していません。

頭に浮かんだ思いつきをどんどん書き出して..
これでは、効率が悪すぎます。

「考える」方法論とは、言えません。

「考える」ために、まず必要なことは
「何を!」考えるかなのです。

「考える」テーマは以下の6つです。
 1.過去(現在に至る背景・条件)
 2.現状(悩んでいる今の状態)
 3.目標(目指す・達成したい未来)
 4.成果(手に入れる期待する成果)
 5.課題(目標を実現する課題・方針)
 6.解決策(解決行動を設計)

これを頭に入れて視点を移動しながら「考える」と
漏れなく・矛盾なく洗い出す土台になります。

「考える」ことを簡単に言うと、
この6つのテーマを明らかにすることです。

どこかが抜けていたり矛盾があると
上手く「before→after」できません。

「考える」テーマを明確にすることで
「考える」効率を一歩高めることができます。

「考える」ことの「3つの力」の関係

図解:「考える」ことの「3つの力」の関係

「考える」を辞書で調べると
  ・情報を集める
  ・情報を作る
の2つの機能があります。

詳細は
http://www.teoria.jp/?p=3036

●情報を読取る力

 情報の真偽を確認しながら「情報を集める」力です。

 必要なことは視点を移動して、問いを立てるのです。
  ・ここは、どうなっているのか?
  ・あそこは、どうなっていのる?
  ・○○は、どうなっているのか?
 と、どんどん位置を移動し「問う」ことです。

 効率的に視点を移動するためには
 物事を構造で理解していることです。
 
 構造で理解していると
 手持ちの少ない情報を構造で理解して
 抜けている情報、矛盾のある情報を見つけることができます。
 ここを質問する、探していくことができます。

 思いつきで質問していては相手に見透かされます。

 しっかりと効率的に質問するためには
 物事を構造で理解していることが必要です。

 例えば、
  ・一人ブレストする
  ・裏紙に向かって箇条書きをたくさん書く
  ・曼荼羅の空白に書き出す
 ことを使って、相手や自分に質問するとしても
 何を質問するかのガイドにはなりません。

 経験を積むことで、だんだんできるようになるだけです。

●情報を組立てる力

 主張を論理で表現し「情報を作る」力です。

 物事を構造で理解していると
 その構造の完成度を高めることに注力できます。
 
 主張したいことを、論理的に組立てるということは
 「情報を構造化する」こと、その物です。
 
 情報を可視化すると、構造としての不備が見えてきます
 それを修正しながら完成度を高めることで
 価値ある情報を作ることができます。

「情報を集める、情報を構造化する、情報を作る」3つ行為は
それぞれ独立した力ではなく関連したものです。

情報を集め、組立てて、構造としての完成度を確認し
 ・不足の情報があったら、質問する
 ・矛盾する情報があったら、質問する
ということを繰り返します。

一度で上手くいくことはありません。
ぐるぐる繰り返すことで、内容の完成度が高まっていきます。

この中心にあるのが「構造化する力」です。

では、どうやって「構造化する力」を高めるのか?!

 構造の最小の基本要素を使って
 要素同士の関係をモジュール化し
 モジュールとしての完成度を高め
 完成度の高まったモジュールを組み合わせていく

という方法で、簡単な構造から複雑な構造までも
図解で構造化出ます。

簡単な部分から組み上げていけるので
誰でも構造化の力を高めることはできます。
ただし、練習が必要です。

この構造化の方法として
「9つの基本形」を使った図解思考を提唱しています。

テオリアの業務「図解思考・経験学習・業務マニュアル」

図解:テオリアの業務「図解思考・経験学習・業務マニュアル」

私がやっていることを1枚でまとめました。

私は、はじめ、
営業をしても上手く話なせませんでした。
提案書を作成するのに時間がかかりました。
どうしよう..

そこで、2つのことを考えました。

1つ目は、「紙に、しゃべらせる」です。
上手く話せなくても紙を見れば理解してもらえる
ように分かりやすく図解しました。

2つ目は、パワポで1枚づつ保存することです
過去に作った提案書を1枚づつパワポでバラバラにして保存して
提案相手や内容に応じて組み合わせる環境づくりです。

言えば簡単です。
今なら..

でも30年くらい前では難しかった。

なかなか図解できない。
どこから、どう手を付けようか..
なかなか進みませんでした。

上手くできないと..結構逃げていました。
 ・コーヒーに逃げて
 ・コンビニに売っているピーナッツチョコに逃げ
 ・散歩に逃げ
 ・ビールに逃げ
と、最後はひと眠り..

逃げても、逃げても...上手くいきません。
気分転換もできていず
時間が過ぎるだけでアイデアが浮かぶはずもなく。

結局は、途方もない時間をかけることになりました。

今やっているのは、
 ・どう向き合うか!
 ・どう小さなきっかけから発想を広げて目標に」進むか
という方法論をお教えしています。

若い時に、聞いていれば
途方もない時間を、大幅に減らせたのにと思う内容です。

徒手空拳でコツコツ続けてきたので
今は、パワポを1万枚以上持っています。
これは、30年近く仕事で気がついたことを書き溜めたものです。

講座では、この1万枚を組み合わせて
新しいものを追加したり、修正して組立てます。

この1万枚を見ると、自分の得意分野が見えてきます。

そして、その得意分野のパワポが十分集まると
他の人に対して「自分の強み」として発信できます。

長い文章では、読んでくれる人はいませんが
図解だと見た瞬間に自分にとって役に立つかどうか
分かります。

自分の役に立つと感じた人から声がかかります。

ただ、図解すると危険なことがあります。
内容が陳腐だと簡単に見透かされます。

ここで重要なことは、図解は単純な表現方法では
無いということです。

私自身、はじめは「分かりやすく表現する」でした。

でも、長くやっていると、
上手く図解できない理由は、表現力ではないと分かったのです。
表現する内容の完成度が高ければ、図解表現自体は簡単です。

価値ある図解を分かりやすく作成できない最大の理由は
表現するべき内容が不完全なのです。

ここから、私の図解講座は、図解思考講座となりました。

いかに表現する内容の充実した発案するか、整合性を担保するか
これが難しいです。

図解思考は、
方法論を知っても、なかなか上手くできません。
言葉の定義、抽象度の上下、対立軸、因果関係などの組立ての
基礎力が必要なのです。

その練習には、フレームワークや図解パターンを使った
論理思考を積上げることです。

この練習量が少ない中で
簡単に図解できるようにと考えても上手くいきません。

まあ、図解パターンに当てはめて
図解ができるということは言えますが。

それでは、複雑な内容を図解で構造化して考えるという
図解本来の思考には到達しません。

水泳と同じです。
オリンピックの水泳選手にパワポで泳ぎ方を習っても
泳げるようになりません。
プールに入って、相当量の練習が必要なのです。

練習すれば、水泳も図解もできるようになります。

図解ができるようになると、現場で気づいたことを図解したくなります。

どんな会社でも、職場で発生する問題発生の原理は同じです。
ちょっと抽象度を上げて図解しておくと
 ・問題を分析する、
 ・解決方針をつくる
役に立ちます。

図解してあると、説明して理解を得やすくなります。

A社で発見したことを、B社で使えます。
何年も続けると、自分のノウハウとして積み上がります。

これは、自分の知的財産です。
組織で働くなら会社を運営する方法として提供しましょう。
たくさんのノウハウを提供した社員として活躍できます。

独立するなら、自分のノウハウを発信して活動範囲を広げましょう。

これからは、資格や経験年数だけでは評価されません。

それに、人生100年時代と言われます。
複数の組織と対等な関係で仕事をするためにも
自分の知的資産を充実させ「強み」とすることが必要です。

図解思考は、誰でもできるようになります。

必要なのは、コツコツ続けることです。