「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

TEL.025-531-1151 

〒942-0036 新潟県上越市東中島1943-91

  hidetoshi@teoria.co.jp
図解

ビジネス文書における文章と図解表現の違い

図解:ビジネス文書における文章と図解表現の違い

図解とは、情報を「構造化・可視化」する手法です。

伝えたいことを、長い文章で書くと...
必要に迫られた人ならしっかり読んでくれますが、
普通は、パット見ただけで興味が無ければ読み飛ばします。

複雑な内容は長い文章ではしっかり読んでも理解しにくいのです。
 ・読む気がしない
 ・読んでも理解しにくい
 ・理解の個人差が生まれやすい

というのが実際です。

これでは、情報を伝えにくい共有しにくいのです。

これが図解で表現された文書だと、
複雑な内容でも構造化されていると直感で理解できるのです。
 ・読まなくても見ただけで理解できる
 ・理解の個人差が生まれにくい
 ・イメージが記憶に残りやすい

図解だと、情報を伝えやすく共有しやすいのです。

複雑な内容ほど情報を構造化する図解表現が役に立つのです。

ただ、図解するのは難しいのです。

なぜか?

長い文章なら、考えながら書いていけます。
書き出しと終わりで、少し主張がずれてきても気がつかない場合がある。
特に、書いた方は気がつかない場合が多い。

はっきり書くと!
伝える情報が、不完全でも文章だと「それらしく」書けます。
一生懸命書いていると本人は思い込みます。

結局、多くの場合
不完全な状態で伝えることになります。

相手から、「結局、どうなる?、この言葉は、どういう意味?」
などの質問が出ます。

その都度、その場で考えて口頭で補足することになります。
すると、答えた内容のつじつまが合わないことが発生します。

上手く伝わらない原因は、不完全な情報で伝えていることが多いのが現実です。

図解すると

全体を理解しないと図解できません。
部分での理解ではなく、全体を構造として理解できないと
図解にはならないのです。

図解すると、
 ・ヌケ(必要な情報」の不足)
 ・ダブリ(同じ意味を違う言葉で表現している)
 ・矛盾(辻褄が合わない、整合不良)
を発見することができます。

見つけたら修正すれば良いのです。

納得できる図解ができれば、内容にも納得できるのです。

図解で伝えると
相手も理解しやすく、理解の個人差が生まれにくいのです。

一番良いのが
「私は、ここは○○だと思う」と図解の部分を示して
意見を言ってもらえることです。

すると、情報の伝達だったことが
より良い情報を創るための協同作業となります。

複雑な内容を伝えるには、是非図解に挑戦してください。

図解思考は発想力+設計力

図解:図解思考は発想力+設計力

私は、始めは分かりやすく表現するため、上手く伝えるための方法として
「図解」を考えていました。

頭の中のモヤモヤした情報を整理しよう
顧客の要求を整理しよう
と図解を使っていました、

でも、「整理」というアプローチではダメだと気がつきました。

自分の頭の中にある陳腐な情報、顧客のその場の思い付きの情報を
いかに整理しようとも、見栄えよく表現しようとも...
その内容に情報としての価値が無ければダメです。

昔、女子大生に「企画書を見て、アドバイスください」と言われて
渋谷の喫茶店で会ってみてあげたことがあります。
見た瞬間に「きれいに書けているけど、中身がないね~」と
つい本音を言ってしまいました。
私もまだ若かったのです。
それっきり、音信不通ですが...

では、どうすれば価値ある情報を組立てられるか?

たくさんの図解パターンやフレームワークを使ってみました。

ですが..
目的にマッチすれば、非常に簡単に情報を集めていけます。
自分の知らない情報を手に入れることができ
分かりやすく整理して表現することができます。

ですが、内容がマッチしないテーマでは無力です。

では、どうするか?
と考えることから「図解思考」となりました。

表現する前に、
 発想を広げ、情報を集めること
 集めた情報を、論理で組立てること

が必要です。

論理で組立てると
 ・ヌケ
 ・ダブリ
 ・矛盾

が見えます。

これを新たな出発点にして発想を広げます。
これを繰り返します。

繰り返すごとに、内容の完成度が高まります。

ここで必要なことは

 1.発想力
   問いをたたて発案する
   発想を広げられないと、価値を高める材料が集まらない

 2.設計力
   情報を設計する
   論理的に組立てられないと、価値があっても論理で説得できない
 
価値あるアイデアを分かりやすく表現するには「発想・設計」が重要です。

これが図解思考です。

ただ、図解パターンやフレームワークのように覚えたらすぐに使える
とはなりません。

コツコツ練習が必要です。

発想力も設計力も簡単には身につきません。
でも、コツコツ量をこなせば誰でもできるようになります。

その方法論を伝授するのが図解思考講座です。

図解思考ができると
 ・顧客の要求を正しく理系できます
 ・納得できる企画書、提案書が作成できます
 ・通るプレゼンができます
 ・営業ツールにも活かせます
 ・業務マニュアルも作成できます
 ・トラブルの発生を構造化して原因を探れます
 ・仕事の関係者との情報共有、伝承が出来ます。
仕事の様々な土台となるのが図解思考です。

一度、自分の仕事を図解で構造化して見ましょう。

「考える」ことの「3つの力」の関係

図解:「考える」ことの「3つの力」の関係

「考える」を辞書で調べると
  ・情報を集める
  ・情報を作る
の2つの機能があります。

詳細は
http://www.teoria.jp/?p=3036

●情報を読取る力

 情報の真偽を確認しながら「情報を集める」力です。

 必要なことは視点を移動して、問いを立てるのです。
  ・ここは、どうなっているのか?
  ・あそこは、どうなっていのる?
  ・○○は、どうなっているのか?
 と、どんどん位置を移動し「問う」ことです。

 効率的に視点を移動するためには
 物事を構造で理解していることです。
 
 構造で理解していると
 手持ちの少ない情報を構造で理解して
 抜けている情報、矛盾のある情報を見つけることができます。
 ここを質問する、探していくことができます。

 思いつきで質問していては相手に見透かされます。

 しっかりと効率的に質問するためには
 物事を構造で理解していることが必要です。

 例えば、
  ・一人ブレストする
  ・裏紙に向かって箇条書きをたくさん書く
  ・曼荼羅の空白に書き出す
 ことを使って、相手や自分に質問するとしても
 何を質問するかのガイドにはなりません。

 経験を積むことで、だんだんできるようになるだけです。

●情報を組立てる力

 主張を論理で表現し「情報を作る」力です。

 物事を構造で理解していると
 その構造の完成度を高めることに注力できます。
 
 主張したいことを、論理的に組立てるということは
 「情報を構造化する」こと、その物です。
 
 情報を可視化すると、構造としての不備が見えてきます
 それを修正しながら完成度を高めることで
 価値ある情報を作ることができます。

「情報を集める、情報を構造化する、情報を作る」3つ行為は
それぞれ独立した力ではなく関連したものです。

情報を集め、組立てて、構造としての完成度を確認し
 ・不足の情報があったら、質問する
 ・矛盾する情報があったら、質問する
ということを繰り返します。

一度で上手くいくことはありません。
ぐるぐる繰り返すことで、内容の完成度が高まっていきます。

この中心にあるのが「構造化する力」です。

では、どうやって「構造化する力」を高めるのか?!

 構造の最小の基本要素を使って
 要素同士の関係をモジュール化し
 モジュールとしての完成度を高め
 完成度の高まったモジュールを組み合わせていく

という方法で、簡単な構造から複雑な構造までも
図解で構造化出ます。

簡単な部分から組み上げていけるので
誰でも構造化の力を高めることはできます。
ただし、練習が必要です。

この構造化の方法として
「9つの基本形」を使った図解思考を提唱しています。

テオリアの業務「図解思考・経験学習・業務マニュアル」

図解:テオリアの業務「図解思考・経験学習・業務マニュアル」

私がやっていることを1枚でまとめました。

私は、はじめ、
営業をしても上手く話なせませんでした。
提案書を作成するのに時間がかかりました。
どうしよう..

そこで、2つのことを考えました。

1つ目は、「紙に、しゃべらせる」です。
上手く話せなくても紙を見れば理解してもらえる
ように分かりやすく図解しました。

2つ目は、パワポで1枚づつ保存することです
過去に作った提案書を1枚づつパワポでバラバラにして保存して
提案相手や内容に応じて組み合わせる環境づくりです。

言えば簡単です。
今なら..

でも30年くらい前では難しかった。

なかなか図解できない。
どこから、どう手を付けようか..
なかなか進みませんでした。

上手くできないと..結構逃げていました。
 ・コーヒーに逃げて
 ・コンビニに売っているピーナッツチョコに逃げ
 ・散歩に逃げ
 ・ビールに逃げ
と、最後はひと眠り..

逃げても、逃げても...上手くいきません。
気分転換もできていず
時間が過ぎるだけでアイデアが浮かぶはずもなく。

結局は、途方もない時間をかけることになりました。

今やっているのは、
 ・どう向き合うか!
 ・どう小さなきっかけから発想を広げて目標に」進むか
という方法論をお教えしています。

若い時に、聞いていれば
途方もない時間を、大幅に減らせたのにと思う内容です。

徒手空拳でコツコツ続けてきたので
今は、パワポを1万枚以上持っています。
これは、30年近く仕事で気がついたことを書き溜めたものです。

講座では、この1万枚を組み合わせて
新しいものを追加したり、修正して組立てます。

この1万枚を見ると、自分の得意分野が見えてきます。

そして、その得意分野のパワポが十分集まると
他の人に対して「自分の強み」として発信できます。

長い文章では、読んでくれる人はいませんが
図解だと見た瞬間に自分にとって役に立つかどうか
分かります。

自分の役に立つと感じた人から声がかかります。

ただ、図解すると危険なことがあります。
内容が陳腐だと簡単に見透かされます。

ここで重要なことは、図解は単純な表現方法では
無いということです。

私自身、はじめは「分かりやすく表現する」でした。

でも、長くやっていると、
上手く図解できない理由は、表現力ではないと分かったのです。
表現する内容の完成度が高ければ、図解表現自体は簡単です。

価値ある図解を分かりやすく作成できない最大の理由は
表現するべき内容が不完全なのです。

ここから、私の図解講座は、図解思考講座となりました。

いかに表現する内容の充実した発案するか、整合性を担保するか
これが難しいです。

図解思考は、
方法論を知っても、なかなか上手くできません。
言葉の定義、抽象度の上下、対立軸、因果関係などの組立ての
基礎力が必要なのです。

その練習には、フレームワークや図解パターンを使った
論理思考を積上げることです。

この練習量が少ない中で
簡単に図解できるようにと考えても上手くいきません。

まあ、図解パターンに当てはめて
図解ができるということは言えますが。

それでは、複雑な内容を図解で構造化して考えるという
図解本来の思考には到達しません。

水泳と同じです。
オリンピックの水泳選手にパワポで泳ぎ方を習っても
泳げるようになりません。
プールに入って、相当量の練習が必要なのです。

練習すれば、水泳も図解もできるようになります。

図解ができるようになると、現場で気づいたことを図解したくなります。

どんな会社でも、職場で発生する問題発生の原理は同じです。
ちょっと抽象度を上げて図解しておくと
 ・問題を分析する、
 ・解決方針をつくる
役に立ちます。

図解してあると、説明して理解を得やすくなります。

A社で発見したことを、B社で使えます。
何年も続けると、自分のノウハウとして積み上がります。

これは、自分の知的財産です。
組織で働くなら会社を運営する方法として提供しましょう。
たくさんのノウハウを提供した社員として活躍できます。

独立するなら、自分のノウハウを発信して活動範囲を広げましょう。

これからは、資格や経験年数だけでは評価されません。

それに、人生100年時代と言われます。
複数の組織と対等な関係で仕事をするためにも
自分の知的資産を充実させ「強み」とすることが必要です。

図解思考は、誰でもできるようになります。

必要なのは、コツコツ続けることです。

「読んで理解する必要がある情報」は、使いずらいのか?

図解:「読んで理解する必要がある情報」は、使いずらいのか?

たくさんの情報を集めていませんか?

私もたくさん集めています。

 ・新聞や雑誌の切り抜き
 ・コピー
 ・本につけたマーカー、付箋
 などなど

たくさん持っています。

特に、昔に師事していた先生の資料のコピーが
本棚の下の段に積上下ています。

ですが、それらを見ることはなかなかありません。

企画書や提案書を作成するときに、
その中に役に立つ考え方や材料があったとしても..
探し出すのは至難の業だからです。

時間ばかりかかってしまうのです。

なぜなら
自分の頭にインプットすることの作業の負荷が大きいからです。

  探して(タイトルを読んで)
  読んで(長い文章なら、負担が大きい)
  理解して(文書を構造的理解するには、相応の時間がかかる)
  使えるか判断して(少しでも使えそうならと考える集めすぎる)

そして、とりあえず必要な方にと振り分けていくのです。
これはかなりの時間と労力を要します。

どこまでやれば良いのか?
どれだけ探せば見つかるのか?

使える材料があるかどうかわからないまま作業を続けることになります。

掛けた時間に応じた価値ある情報が手に入るかどうかは賭けなのです。

結論から言うと..
頭にインプットする負荷の大きい資料は、使いにくいのです。

では、どうしたらいいか?

この4つの作業の
  探して
  読んで
  理解して
  使えるか判断して
負荷を軽減する状態で保存することです。

これができるのは、図解で作成して保存しておくことです。

私がこれを始めた理由は
提案書を作成する効率を上げることでした。

提案書のフォームを決めて、それに従って提案書を造ります。
そして、その提案書をパワポの1枚単で保存します。

この1枚単位のパワポが集まってくると提案書の作成の効率化が計れます。

提案する相手先を頭に思い浮かべ
エクスプローラーのサムネイルで図解をみて
必要なパワポを開いて取り込んでいく。

図解だと
「探して、読んで、理解して、判断する」という作業が簡単にできます。

提案書をゼロから作るのではなく過去の蓄積をベースにして
集めたパワポをページ展開して、内容を修正したり
足りないページ追加することで提案書作成が効率化できます。

これで、新しく追加したパワポが増えることとなります。

提案書作成の情報がどんどん充実していきます。

是非、仕事で使う資料を図解で保存することをお勧めします。

図解すると情報を再利用しやすくなる

図解:図解すると情報を再利用しやすくなる

企画書や提案書のために情報を集めていませんか?

集め方に「ありがち」なのは..

たくさん情報を集めた..
 ・取材したメモ
 ・ネットで見つけて印刷した資料
 ・過去の仕事の資料
 ・雑誌の切り抜き、抜き書き
 ・本にマーカーで印をつけた

情報はたくさんある
これだけあれば大丈夫! 

というような集め方です。

確かに、役には立ちます。
ただインプット情報としてです。

私自身、
紙のコピーを積上げたり、パソコン内にPDF資料をたくさん持っています。

特に紙のコピーは、昔ついていた先生の資料が30cmくらいあります。
探せば役に立つ情報がたくさんあると思いますが..
先生が亡くな手から、なかなか手を付けられる10年以上積んであるだけです。
もったいない限りです。

これらの情報を使いこなすには
読み込んで
 ・ピント来るものを見つけ出し
 ・自分にない切り口として
 ・上手く表現した単語として
 ・部品として使える情報として
などとして使いこなせれば役に立ちます。

では、締め切りのある企画書作成・提案書作成で使えるでしょうか?

実は、まったく加工していない状態で情報として使いにくいのです。
 
理由をまとめると
情報を集めただけなので
 1.必要な情報を簡単に探し出すことができない
 2.活用前に、内容を「理解する」ことが必要
 3.どう使えるか・使うか「考える」ことが必要

なのです。

必要な情報があるか、分からないままページをめくり
「使えそうだ..」と思ったものが見つかっても
掛けた時間のわりに役に立つかは賭けのようです。

現実は、たっぷり時間のあるときにしか使えません。

では、効率的に活用できる情報を蓄積するにはどうするか。

インプット情報では使いにくいので
自分の頭を通過させたアウトプット情報にする必要があります。

自分でアウトプットした情報なら
見つけやすいし、どんな場面で・どう使えるかも理解できています。

でも、アウトプット情報がたくさんになると
文章や箇条書きで蓄積したものでは探しにくくなります。

パソコンのエクスプローラでサムネイル表示しても
文章や箇条書きでは、見た目が似ていて区別できません。

500~1,000枚程度でしたら、タイトルで覚えておけるでしょうが
それ以上になると困難になります。

お勧めする情報の蓄積の仕方は

 1.一つの事柄を、一枚のパワポにする
 2.各1枚を図解を入れる
   (全部を図解するのではなく、部分的に図解する)
 3.利用目的ごとに大分類する

というやり方です。

図解すると、エクスプローラでサムネイル表示すると
簡単に区別がつき、必要なパワポを見つけることができます。

図解で一度アウトプットしたものは、どこで・どう使ったか
どう加工すれば・どう使えるかが頭に浮かびます。

企画書・提案書を効率的に作成したい方は
是非、やってみてください。

マニュアル作成の難しさ「仕事の標準化」

図解:マニュアル作成の難しさ「仕事の標準化」

こんな悩みがありませんか?
 ・現場の担当者がいないと仕事が回らない
 ・病気や事故でもフォローできる体制が組めない
 ・担当者を替えると元に戻してくれとクレームがくる
 ・新人を短期間に戦力化できない
 ..など

この原因は、仕事の属人化です。

解決するには、組織として仕事のやり方を定義した
業務マニュアルの作成が必要となります。

その第一歩が「仕事の標準化」です。

「仕事の標準化」とは
 仕事のやり方の組織の標準を決めること。

職場で、
○○業務とか□□作業という言葉で話していても
机を並べて同じ仕事をしていても
人によって仕事のやり方が微妙に違うのです。

 ・Aさんのやり方
 ・Bさんのやり方
 ・Cさんのやり方

みんな自分のやり方が最良と思っています。

何が違うのか?

 ・取り組み方の違い
 ・やり方の違い
 ・手順の違い
 ・習熟度の違い

などから仕事の作業としてのプロセスが違ってきます。
プロセスが違うのですから、得られる結果が違ってきます。

組織としては、
一番、成果を産みだす効率の高い「やり方」を
標準にしようと考えます。

でも、みんな自分の「やり方」が一番いいと思っているので
なかなか標準が決まりません。

問題なのは、声の大きい人の意見になっていくことです。
ありがちです。

優秀で一番成果を上げている人でも
すべての場面で、一番効率的な「やり方」をしている
分けではありません。

理想なのは、みんなの良いところをモザイクのように集めて
組織としての理想の「やり方」を組立てることです。

これに必要なのは
各自が自分の「やり方」を文書化することです。

これが難しい。

普段、文書を書きなれていれば抵抗感が少ないのですが
現場でバリバリやっている人ほど紙に書き出すことは苦手です。
上司から書いてくれと言われても、なかなか手が出せません。

現場で、新人をそばに立たせて
実際に仕事を見せ説明ができるのですが、文書にするのは難しい。

私が、勧めている方法は
最初から完成度の高い完成版をつくろうとしないことです。

100%の完成度のマニュアルを、効率的に!
と考えると、まず無理です。

だから
まずは、適当に作成する。
あまり手間をかけないで、適当に写真や動画を撮影して
パワーポイントに貼りこんで
簡単なコメントを付けて持ち寄ることです。

まずは、みんながどうやっているか
簡単なすり合わせからやることです。

これを感度か繰り返して
少しづつレベルアップを計るのです。

この作業を進めるということは
「ノウハウの共有化」を考えることです。
現場でやっている作業の何がノウハウなのか浮かびあがります。
でも、このノウハウを浮かび上がらせるところまでが難しい。

このノウハウの片鱗が見えることが必要です。

単純に作業手順を写真に撮ってキャプションを付けてマニュアル
とすることでしたら短時間で作成できますが...

これでは、現場発案で改善を進めてマニュアルを成長させ続ける
環境をつくることは難しと考えます。

まずは、適当にやっつけましょう。
これだと精神的はハードルがぐっと下がります。

何べんも没にすることで
だんだんと内容がグレードアップしていきます。

「仕事ができる!」という、あなたはどのレベル?

図解:「仕事ができる!」という、あなたはどのレベル?

どこの職場にも
 「俺は、仕事ができる!」
 「あいつより、俺の方が..」
 「あんな課長より、俺の方が..」
という人はいます。

私自身、社会人になりたての頃は現場の仕事がすべてでした。

現場で、こまねずみのように動き回っていました。
体力があったので人より動いていました。
工夫して作業効率も上げていました。
ですから「仕事ができる」という自負はありました。

現場のことを何もしないで、偉そうに口だけの管理職を
「何やってんだろうな~」なんて、思っていました。

まさに、自分の狭い視野で「できる!」と思っていたのです。

でも、だんだん社会経験を積み、後輩に仕事を教えるようになると、
現場で動き回るだけではダメだと実感します。
自分が動かないで、指示だけするという場面が」出てきました。
見える範囲が広がったのです。

こういうことは、誰にでもあると思います。

問題なのは
 ・同じ場所にとどまって
 ・自分の視野の範囲しか見えない
ことです。

誰でも、自分の見えている範囲でしか考えられません。

一度、立ち止まって自分の位置を確認しましょう。

今の自分は、
 ・どの立場で仕事をしているのか?
 ・視点はどこにあるのか?
です。

若い新人で、現場作業に携わっていても
意識は、経営者・管理者という人も増えてきました。
起業が当たり前になってきたので
若くても経営者としての意識で現場で働いているのです。

逆に中高年の管理者でも
現場で作業をやる意識しかない人がいます。
「俺は、こうやってきた」というところから
同じようにやることを強要してきます。
現場全体を見渡すことができていません。

これでは、変化の激しい時代に対応できません。

そして、もう一つ意識する必要があるのは
何を提供して組織に貢献するのかということです。

提供するものは2つあります。
 1.時間:決められた勤務時間を全うする
 2.能力:成果にどれだけ貢献したかが問われる

誰でも、この2つを提供して
自分以外の人の役に立ちます。

若い時は、時間を提供して
だんだんと能力を提供する割合が増えてくるのが理想です。

今の自分は、
 ・どの位置で
 ・何を提供している
のか考えてみましょう。

 

図解に対する2つの誤解

図解:図解に対する2つの誤解

上手く言いたいことを伝えられないという悩みは
誰にでもあります。

伝えたいことを分かりやすく図解すると
企画、提案、プレゼン資料、会議資料、打ち合わせに効果抜群です。

図解は、仕事に役に立ちます。

こう書くと、
伝える側からすると、図解は伝えるための手法と思われ
伝えられる側からると、図解は理解を助ける表現方法となります。

図解は、伝達のための道具と言って良いと思います。

でも、こう定義してしまうと..

図解を書くために
「わかりやすくて、美しい図解のつくり方」
というようになってしまいます。

ここから2つの誤解が生まれます。

1.図解は、「絵を描く」ものという誤解

  こうなると、図解できない人は
    ・センスがないから
    ・絵心がないから
  と、言い訳することになります。

2.図解は、図形を組み合わせるものという誤解

  よく聞く言葉で
  「図解は、〇や□などを線や矢印で結べばいいんです、簡単!」
  と、言う発言となります。

この2つは、間違いです。

ただ、昭和58年から図解をしている私でも
はじめの頃は、このように思っていました。
たくさんの人が誤解されるのは仕方のないことです。

あれから30年以上、たくさんの図解をしてきた結果、
図解は、図形を使った表現方法ではあるが
図形ではないので、図形から考えるのはおかしいのです。

絵でもないから、センスも絵心も不要なんです。

図解で必要なことは

 図解を使って、
 ・思考を広げること
 ・思考を整理すること
 ・内容の完成度を高めること

 なんです。

要するに、図解を使って思考することが必要です。

表現したい内容の完成度が低い状態で
 図解を使って
 ・頭の中のモヤモヤを整理して
 ・分かりやすく表現しよう
とするところに無理があるのです。

ただ図解を図形として考えて上手くいく場合があります。

それは、
 ・内容が簡単で
 ・図解パターンに合う
場合です。

これだと、あまり苦労なく図解することができます。

ただ技術が進化して、仕事の仕組みが複雑になった現代は
図解パターンに合う内容だけを図解するだけでは間に合いません。

図解パターンは基礎力としてたくさん練習することをお勧めしますが、
その先を行くには、図解パターンの図解から抜け出すことが必要です。

上手く表現するための必要なのは発想力+設計力

図解:上手く表現するための必要なのは発想力+設計力

企画書や提案書を上手く書けない..
 ・もっとインパクトのある表現をしたい
 ・もっとわかりやすくできないか
 ・もっと価値ある内容に組み上げたい
などと悩みます。

要するに「表現」の方法で悩んでいるんです。

私も、図解を始めた当初は
「どう、上手く表現しようか?」と悩みました。
いろいろやってみました。

企画書の書き方とか、提案書の作成の仕方などの
本をたくさん読みました。

確かに勉強にはなりました。
今も役に立ってはいます。

でも、何か足りないと感じていました。

そこで気がついたのは、

 ・頭の中にある不完全な状態の書きたいことを
 ・どうやって表現しようか?

と、悩んでいたということです。

要するに
表現する内容が不完全なのに
表現しようと悩んでいたのです。

なら、どうするか?

ここで、「思考の整理」ということが頭に浮かびます。

でも、整理するだけで良いのか?
と、悩みました。

これを何年も悩み続けて結論が出ました。

分かりやすい、通る企画書・提案書を作成するための

前提条件は
 ・自分が知っている情報を整理しても、顧客が喜ぶかどうかは別物
 ・顧客にとって価値ある情報でないと、購入や契約につながらない

ということ。

目指しているのは
 ・自分の頭の中のモヤモヤを出発点に、潤沢な情報を集める
 ・集めた情報をベースに顧客の求める価値を組立てる

ということ。

必要なことは
 ・発想力:必要な情報を集めること
 ・設計力:価値を生み出す組立てをすること

です。

パワポ1枚単位に、発想・設計・表現することで、
企画書や提案書の1枚になります。

ここから、企画書作成、提案書作成の方法論につなげていくと
上手く作ることができます。

頭の中にあるモヤモヤした状態のまま「どう表現しよういか?」と
悩む前に、

価値ある情報を組立てるために
 ・発想する
 ・設計する
という前段階を考えましょう。