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ビジネス文書における文章と図解表現の違い

図解:ビジネス文書における文章と図解表現の違い

図解とは、情報を「構造化・可視化」する手法です。

伝えたいことを、長い文章で書くと...
必要に迫られた人ならしっかり読んでくれますが、
普通は、パット見ただけで興味が無ければ読み飛ばします。

複雑な内容は長い文章ではしっかり読んでも理解しにくいのです。
 ・読む気がしない
 ・読んでも理解しにくい
 ・理解の個人差が生まれやすい

というのが実際です。

これでは、情報を伝えにくい共有しにくいのです。

これが図解で表現された文書だと、
複雑な内容でも構造化されていると直感で理解できるのです。
 ・読まなくても見ただけで理解できる
 ・理解の個人差が生まれにくい
 ・イメージが記憶に残りやすい

図解だと、情報を伝えやすく共有しやすいのです。

複雑な内容ほど情報を構造化する図解表現が役に立つのです。

ただ、図解するのは難しいのです。

なぜか?

長い文章なら、考えながら書いていけます。
書き出しと終わりで、少し主張がずれてきても気がつかない場合がある。
特に、書いた方は気がつかない場合が多い。

はっきり書くと!
伝える情報が、不完全でも文章だと「それらしく」書けます。
一生懸命書いていると本人は思い込みます。

結局、多くの場合
不完全な状態で伝えることになります。

相手から、「結局、どうなる?、この言葉は、どういう意味?」
などの質問が出ます。

その都度、その場で考えて口頭で補足することになります。
すると、答えた内容のつじつまが合わないことが発生します。

上手く伝わらない原因は、不完全な情報で伝えていることが多いのが現実です。

図解すると

全体を理解しないと図解できません。
部分での理解ではなく、全体を構造として理解できないと
図解にはならないのです。

図解すると、
 ・ヌケ(必要な情報」の不足)
 ・ダブリ(同じ意味を違う言葉で表現している)
 ・矛盾(辻褄が合わない、整合不良)
を発見することができます。

見つけたら修正すれば良いのです。

納得できる図解ができれば、内容にも納得できるのです。

図解で伝えると
相手も理解しやすく、理解の個人差が生まれにくいのです。

一番良いのが
「私は、ここは○○だと思う」と図解の部分を示して
意見を言ってもらえることです。

すると、情報の伝達だったことが
より良い情報を創るための協同作業となります。

複雑な内容を伝えるには、是非図解に挑戦してください。

図解思考から図解表現への手順

図解:図解思考から図解表現への手順

「図解思考って、一言でいうと?」と
言われることがあります。

それには
論説文のダイジェスト版」と応えます。

しっかりした目標(主張)があって、
それを
 ・内容が具体的に展開されている
 ・主張を支える根拠が明快にある
 ・しっかりとした論理の筋道がある

ことが必要だからです。

論説文を図解表現することは簡単です。

内容がしっかり組立てられているからです。

よく「文章なら書けるけど、図解は難しい」
という人がいます。

現実は、
内容のあやふやな文章を書いているのです。

つい
 ・気持ちは分かるけど
 ・何が言いたいの
 ・どうしたいの
 ・何を期待している
と、突っ込みたくなります。

文章だと、思いつきをそのまま書けます。

何度も推敲すると
一生懸命やったという自分への言い訳もできます。

でも、構造的な理解の低い推敲では
何でも小手先の表現を変えるレベルでは
本来の推敲にはなりません。

論説文が書ける人以外は
本人は、一生懸命頑張って良いものが書けたと
思っているのですが..
実際は、あまり役に立たないものが出来上がります。

では、普通の人がしっかりした内容の図解を書くには。

この手順で進めると上手くいきます。
 
 1.言葉にする
   書きたい内容を箇条書きにします

 2.箇条書き同士を組み合わせて関係のモジュールを創る
   主張を体系化する最初の段階です。
   組み合わせ方は
    ・比べる:関連や対立関係
    ・並べる:因果関係や段階・時間経過・手順
    ・組立てる:抽象化・具体化・包含関係
   これで組み合わせると
    ・抜け
    ・ダブり
    ・矛盾
   が見えます。
   見えたら修正します。
   何度も、この修正を繰り返すと完成度が高まります。
   論理的に正しい「関係のモジュール」が出来上がります。
   
 3.「関係のモジュール」同士を組み合わせます
   「関係のモジュール」を
   たくさん組み合わせれば複雑な内容を表現でき
   少ない組み合わせなら簡単な内容を表現できます。

この考え方の良いところは、
普通の知識や才能でも、
コツコツ繰り返し何度も試すことで
複雑な内容でも高いレベルで
組立てることができるということです。

コツコツやれば誰でも図解できます。