顧客の満足を引出すには、「心で望んでいる期待」を
正しく掴むことが必要です。
「口で言った言葉」を一言一句聞き漏らさずに記録し
それをもとに企画書や提案書を作成しても
「違う!」と言われることがあります。
若い時に、何度も経験しました。
そこで、この結論に達しました。
「心で望んでいる期待」≠「口で言った言葉」
「口で言った言葉」を出発点に「心で望んでいる期待」を
探りだしていくことが必要です。
要するに、手持ちの情報に問いを立てて
・目的は?(何のために)
・目標は?(どうなったら満足する)
・材料は?(組立て材料)
を探り出すことです。
でも、ただ思いつくことを
・たくさん書き出せ
・どんどん質問しろ
とか言っても上手くいきません。
「考える・問いを立てる」には「視点の移動」が必要です。
その視点の移動の仕方が
図解思考の「9つの基本形」です。
今回の解説は
「9つの基本形」の 「比べる 3親和」です。
これには考える方向として
・重なり(A∩B)
重なり合う要素
重なりの範囲を移動する
・類似(言葉を変える)
表現変更(お客様→ゲスト)
比喩表現(○○の様だ)
があります。
この図解では
「比べる 3親和 重なり」を解説します。
重なりの範囲を移動することで、視点を移動し
たくさんの考える材料を取込みます。
【考える事例】
スポーツジムA店の受付で、混雑していた時「待ち時間が長い」
とクレームを受けました。どのように解決したら良いでしょうか。
事例から考えてみましょう。
「待ち時間対策は、どうやっているのか?」
1.隣の市のB店(同じ会社)では、どうなのか?
2.同業他社のでは、どうやっているのか?
3.違う業種で混雑しているお店では、どうなのか?
4.待ち時間の長い市役所では、どうなのか?
5.待ち時間が長くても楽しんでいる遊園地では?
6.泣いている赤ちゃんたちの相手をする保育士では?
7.待ち時間の長いエレベータでの対策は?
1~6は、人対人です
7は、人対物です。
重なり合う範囲を小さくして、どんどん距離を話していく。
要するに、他業種・他業界の知恵を取込めないか
考えるということです。
問題を解決しようとしたら「自他の過去の事例」が役に立ちます。
企画や提案の始まりでは
十分な情報があることはありません。
「何とかしたい!」
願望や想いだけが先に来て
ほとんど思いつきのような言葉が並びます。
そこで必要なことは
手持ちの情報から発想を広げることです。
でも、思いつくままに箇条書きを並べても
「漏れなく・ダブリなく・全体を網羅」することができるか?
そのために発想を広げるガイドとして「9つの基本形」を使います。
それに沿って自分や相手に問いかけることで、
たくさんの情報を手に入れることができます。
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