「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

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依頼通りに実行しても上手くいかない構造

依頼通りに実行しても上手くいかない構造

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20130530

依頼通りに実行しても上手くいかない構造

昔、SEだったのですが
だんだん業務改善の企画を依頼されるようになりました。
そこでの体験から、この図解が生まれました。

何をやりたいか?!
社長の頭の中にしかありません。

頭の中には
やりたいこと、実現したいことが渦巻いています。
それを、2時間ほど熱く語ってくれます。

その熱い想いを一言一句漏らさず
一生懸命に企画書にして
実行できる計画に落とし込んで
次回の打ち合わせに持っていきます。

その企画書を見せて説明すると..

でも、「こうじゃない!」と言われます。
「ここは、こうしよう!」となります。

そこを修正して、関連部分も調整して
次の打ち合わせになります。

すると..
「こうじゃない!」と言われます。
「ここは、こうしよう!」となります。

何度も、これを繰り返します。

そして、結局はぐるっと回って
一回目の企画の内容が
一番良かったと落ち着つくことがあります。

若い時は、苦しかった..
話をするたびに、
 ・前提条件が変わっていきます。
・新しい内容がでてきます
・何が違うのか、なぜ違うのか?..分かりません

打合せをしても積み上げていけないのです。

原因は2つありました。

1.聞いたことをそのまま進めたことが間違い

依頼してくれた社長が
熱く語った内容を分析してみると..

 ・現状の分析
社長が把握している問題点

 ・未来の定義
どうなったら満足なのか

 ・実行の課題
何をどうするかの具体的な行動

これが入っています。

でも、問題は..
明快な言葉で伝えてくれているのですが、
 ・抜けていること
・ダブっていること
・つじつまの合わないこと

が混在しているのです。

やりたい事が明確な事と
あやふやなグレーな部分が混在しているのです。

要するに、
依頼してくれた社長の言う通りにするだけでは
上手く行かないのです。

そして、どうなるか?!
・「信頼して任せたのに..」
・「しっかりやってくれると期待したのに。。」
と言われてしまうのです。

依頼の言葉通りに企画し行動すると失敗、
責任だけ追究されるのです。

要するに、こういうことです。

 「言われた通りにやると」いうことは...
成功しない計画で、「不成功」の責任だけ
追及されるということなのです。

でも、これは下請けの立ち位置です。

企画書を作成すことを請け負うなら
これでは期待に応えられません。
信頼して、相談されることはありません。

2.明らかに私の経験不足

当時、まだまだSEを半分やりながらの仕事でした。
SEの仕事の時に、図解を使って取材していました。
図解を使うことで「聞く」から「尋ねる」という
アプローチができたので業務の取材はしやすかったのです。

その体験から図解を使って取材すれば
企画の仕事も上手くいくだろうとたかをくくっていました。

正直、難易度は格段に違いました。

SEの仕事は、業務をシステム化することです。
要するに、小さな作業単位に切りだして
どう組立てれば効率的かを考えて仕組みにすることです。

現場に行けば作業は見えます。
話を聞けば、理解もできます。
何をやろうとしているのか図解を使うと構造化できました。

でも、企画の仕事は
・前提条件を確認して
・使える資源は
・何のために
・どうなったら満足なのか
・足りない資源はどうするか
これらがすべて変数だったんです。

依頼してくれる社長の意図をくみ取って
期待以上の切り口や考え方で返さないと
満足してもらえないのです。

簡単に、分かりやすい企画書ができます。
任せてください。
なんて言ってはいけなかったのです。
..

この経験不足を補うために図解コンテンツを
コツコツと書き溜めました。
・こうすれば良いんだ!
・こう説明すれば伝わり易い
・取材内容をこのフレームで整理しよう
・使えそうな事例は..
仕事で感じた・考えたことを集めました。

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