「いい社員」の基準が変わる
金太郎あめ的な人材マネジメントからの脱却
もともと多くの経営者や人事担当者は、優秀な人材を採用し、効率よく育て、長く活躍してもらうために、企業においても人材マネジメントの仕組みを多様化すべきであることはわかっていながらも、その手間や時間、予算の制約から、個々人の特性や志向の違いを十分に把握してこなかった。ITを活用したアナリティクス時代の到来は、その制約を解き放ち、多様化する潜在的なニーズを的確にとらえ、金太郎飴的人材マネジメントからの卒業を促すことにつながる。まさにアナリティクスは、テーラーメード型人材マネジメント時代の救世主といってよいかもしれない。
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アナリティクスは人事をどう変えるのか?
ここ数年、社内で活躍している人材の特性を分析して、選考基準の設定・選考に生かしている企業が増えてきている。たとえばGoogle社は、採用活動時の書類選考にあたって、SAT(Scholastic Assessment Test: 日本でいうセンター試験の成績)やGPA(Grade Point Average: 大学での成績)ではなく、独自の基準でふるい分けを行っている。米国では選考時に大学名とともに成績を加味することが「当たり前」になっている中、Googleのこの動きは先進的である。
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