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FC本部と加盟店のありがちなトラブルと結末

FC本部と加盟店のありがちなトラブルと結末

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kikka01

FC本部と加盟店のありがちなトラブルと結末

●加盟店の店主の主張
 ・加盟前の説明と違う
 ・できると言ったことができていない
 ・やると約束したことをやってくれない
●本部の営業マンの主張
 ・契約書通りです見てください
 ・説明資料にも書いてあります
 ・規定通り活動しないから儲からないのです
というようなクレーム電話が繰り返さされ、
改善されないままに時間が過ぎていくと...

●加盟店にとって
 ・本気でビジネスに集中できません
 ・投資資金が有効に活かされないままに終わります

●本部にとって ・成長のブレーキになります
  関係者との信頼関係の低下は加盟店数の減少へ
 ・本部コストの増大になります
  クレーム対処など後ろ向きのコストが増大

FC本部・加盟店の両方にとって損失となります!

もともと私はSE(システム・エンジニア)だったのです。
20数年前に東京にあるFC本部の販売管理のシステムを、
開発するということで打合せに行っていました。
そこで見たり体験したことから始まりました。

そのFC本部は全国に加盟店を持っていました。
詳しいことは書けませんが、かなりの数の加盟店でした。
そして、どんどん加盟店を増やしていました。

システムの打合せで、その本部の事務所に出入りしていました。

そこで見たことは地方の加盟店からクレームの電話です

長いクレームの電話がかかってきていました。
それも、何度もです。
 ・地方の加盟店の社長が電話代をかけて
  (1時間も話すとかなり電話料金がかかります)
 ・本部の若い営業マンが電話に釘付けです
 ・上司を出せ、社長に替われ、..となります
そして、根本的な解決策が示されないまま終わります。
双方にマイナス感情を抱えたままの中途半端な終わり方です。
何も生産的な結果が生まれないのです。

そんな場面を何回も見ました。

クレーム内容を要約すると、このような内容です。
 ・加盟前に本部が約束したことと、加盟後の実情が違う
 ・書面には書いてないが、営業マンから聞いたことが実行されない。
 ・本部の指示通りやっても儲からない「儲かるって言ったじゃないか?!」

誰も得をしていないのです

何が原因だろう?、なぜ起こる?と考え、営業マンに聞いてみました。
その若い営業マンは「加盟店がわがままなんです」と言っています。

でも、そうだろうか?...と考えました。

加盟店は加盟金を支払ってFC加盟します。
本部の営業マンは、加盟店を契約をとると自分の成績になります。
そのためにオーバートークになってしまうのだと思います。

加盟の契約内容はどうか?
もらった資料にはどうかかれているか?
と見せてもらいました。

そこで気がついたことは...

1.業務の構造を明確にしきれていない
  パンフレットなどの資料をデザイナーに任せきりのようです。
  見栄えの良いパンフレットは、それはそれで意味がありますが、
  実際の業務をやる場合の助けにはなりません。
  SEの目で見ると..仕事がエンジニアリングされていません。
  仕方が無いんです、デザイナーはデザインが仕事ですから。
  ....パンフレットなどのデザインの前に決めることがあるはずですが..

2.営業マンが自分の成績のためにオーバートーク  
  加盟金を稼ぐことが営業マンの成績となるため、
  つい、本部の実力以上のことを話してしまいます。
  たくさん加盟店を説得して加盟させると、ほめられ立場も給料も良くなります。
  ....営業マンは加盟店契約の金額だけで評価されmす..

3.加盟店に甘えがある
  加盟金を出して、FCに加盟すればすべて本部がやってくれると考えています。
  判断や考える基準が「自分の都合」 が中心で契約内容を考えていません。
  自分の都合のいい部分のみを、都合のいい様に理解して記憶する傾向があります。
  そして、自分の都合の良いように行動します。
   ....それは、加盟店の性格を考えると仕方の無いことかもしれませんが...

創業者にはキチンとした考え方があるのです!...でも!

トップの「思い・考え」がしっかりしていても、
その「考え・思い」を実現するための環境がしっかりしていないと...

協力会社の人たちは
どれだけ理解してくれますか?
どれだけ親身になってくれますか?

 ・デザイナーはデザインが仕事です
 ・システムエンジニアは、コンピュータが専門です
 ・営業マンは、自分の売上を上げることに必死です
 ・加盟店の店主は、自社の売上・利益が最優先です

誰も自分のことで手一杯なのです。
本部の都合や状況を考えて行動してはくれません。

外注に依頼した仕事の”行動”の整合性はとれているんでしょうか?
バラバラだと、関係者の行動のベクトルを一致させられません。
それはトップの考えたことを実現するブレーキになります。

全体最適でなく、部分最適になってしまい、
期待した成果がえられないという結果となります。

整合は取れているでしょうか?
  ・募集資料・パンフレット...印刷会社へ(デザイナー)
  ・会社のホームページ ...HP制作会社へ(デザイナーか営業)
  ・営業マンのトーク .....営業部門で制作・営業ツール
  ・コンピュータシステム....システム会社へ(システムエンジニア)
  ・事務管理部門の体制....本部の社員の行動
  ....などなど

行動の整合性をとるために「考え・思い」を具体的な方針・手順に落とし込み、
誰でも、誤解しない文書に展開する必要があります。

やればできる実力があるのに...もったいない

そこで提案していることは、
一度立ち止まって、業務をシステムとして考えて、
それぞれの整合性を取るということです。

社長の考えを満たしているか?
実現するための、方法・手順の選択は最良か?
それを実行するための環境は整備されているか?

社長の「考え・思い」と正しく伝えていくそれがとても重要です。

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