「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

TEL.025-531-1151 

〒942-0036 新潟県上越市東中島1943-91

  hidetoshi@teoria.co.jp
「発信者の期待 ≠ 受信者の理解」の構造

「発信者の期待 ≠ 受信者の理解」の構造

このエントリーをはてなブックマークに追加
図解:「心で望んでいる期待 ≠ 口で言った言葉」の構造

企画や提案をするときに
顧客の期待をヒアリングし几帳面に一言一句、
聞き洩らさず議事録にしたのに上手くいきません。

そこで気がついた原因は
 「心で望んでいる期待 ≠ 口で言った言葉」
これが問題だったのです。

その原因は、
依頼者の頭の中の、

「思いついたこと、こうすれば、こうなるはず」
という想いが未整理状態。

頭の中では実現方法は完成している、
上手く表現できていないだけと思っている。

この2つです。

これでは、ヒアリングし几帳面に議事録にまとめてもダメです。

今回の図解では、
「言葉」を受けて行動しても
「期待」に応えたことにはならない構造を解説しました。

発信者(顧客)が、部下や取引先に伝える時に

・期待しているが、自覚していないことがある
  指摘されないと気がつかないことが抜ける
  (知識があり必要と感じていても思いつかない)

・自覚できているが、表現できていないことがある
  言葉で上手く表現できないことが抜ける
  (言葉にできる・できないは個人差が大きい)

・表現できるが、伝えないことがある
  意識して伝えない(自己保身・必要性無しの判断)
  忘れていることが抜ける(まったくの失念)

・伝えたこと
  正しい情報(期待していることの部分情報)
  嘘:意図的な嘘(事実と願望の混在)
  嘘:表現の捻じ曲げ(自己保身のため)
  間違い(勘違い、記憶違い、言い間違い)

このように、
「心で望んでいる期待」を正確な言葉にして伝えることは難しい。
でも、頭の中では完成していて表現するだけと思っている人がほとんど。

新規事業のアイデアを2時間熱く語っても願望だらけ。
情報がほとんど無いということもありがち。
でも、新しいアイデアの出発点は現状を無視した思いつきと願望。
それを意識することが必要。

受信者(営業マン・部下)は、
顧客の言葉を聞く時、
  ・聞き洩らしがあり(誰でも聞き洩らしはある)
  ・嘘と間違いを、そのまま受取り(判断できない)
  ・正しい情報を受取る
となり、
嘘や違いを含んだ情報を受け止めることで

・誤って理解したこと
・正しく理解したこと

この2つがヒアリングで議事録として文書化されます。

ここに、発信者の「口で言ったこと言葉」が一言一句、
几帳面に書き込まれていても意味があるのか。
私自身、若い時はこの状態で「しっかり取材した」、
「期待を受け止めた」と思い込んでいました。

それをもとにシステム開発の要求定義書、
新規事業や業務改善の企画書や提案書を作成したので、
「違う!」という反応になったのです。

« »

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA