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買う立場で研究しない健康食品の営業マン 

買う立場で研究しない健康食品の営業マン 

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図解:買う立場で研究しない健康食品の営業マン 

もう、20年近く前のことです。

ある営業マンの勉強会に参加した時のことです。

大手のメーカーの技術者だった人が、
健康食品の製造販売を行う会社を立ち上げたと言うことです。

会社を立ち上げたばかりで、
社員は、自分一人ということです。

製造は外注し、
社長の自分は営業マンとして
営業活動を開始したばかり。

勉強会の終わりに、順に自分の仕事の紹介の時間がありました。

その時、
彼は、新しい健康食品だと言うことで
私たちに自分の商品を説明したのです。

でも、開口一番のトークが
  ・これは良い商品です
  ・見てもらえば分かります
と言って小分けされ、
透明なビニールに包まれ商品を
箱から出して、1つづつ配ってくれました。

箱には、効果・効能を説明した部分があるのでしょうが、
もらったサンプルには何も書かれていません。
透明なビニールに入った健康食品です。

要するに..
営業を始めたばかりで、上手く説明できなかったので、
「見てもらえば分かります」と言うしかなかったようです。

こんな状態ですから、彼の説明も要領を得ません。

中高年になって健康食品の会社を立上て
営業を始めたばかり。

健康食品の販売は..
彼が、それまでやってきたことと、大きく違います。
だから、こんな説明になってしまったのでしょうか?

これでは、
まじめさ・一生懸命さは伝わっても、
その健康食品のコンセプトも良さも、
伝わってきません。

何を伝えたら良いのか、
どう説明して良いのか、
まったく整理できていないのです。

「良い商品です!」と売込に一生懸命です。
だから、どんどん苦しくなります。

その健康食品の説明資料もあったのですが
しっかりした裏付けもなく、
口当たりの良いキャッチコピーが並んでいるだけでした。
彼が考えて作ったようです。

これでは聞きたい、読みたいと思えません。

当然、買って食べてみたいとも思いません。

彼は、もともとは技術者だったはずなのに..
 ・技術者だったら、裏付けは?
 ・健康になるメカニズムは?
と突っ込みたかったですが..

配られたサンプルをもらって帰ったのですが..

調理しないと食べられないのと、
一個だけなので、調理も面倒なので、
棚に置いておいたら..

いつの間にか、家族に捨てられていました。

もらったものは1個だけないので
1個食べても、
良さを実感もできないでしょう。

結局、
会って、サンプルを配ると言うコストをかけても、
先につながりません。

とても、もったいないと思いました。

営業を成功させるには
  ・商品のコンセプトや機能を分かりやすく整理し
  ・商品の強みや特長・効能を分かりやすく表現し
  ・効能の証明や裏付けをもとに
  ・どう顧客の満足につなげるか
という組立てをすることが必要です。

彼は、経営者として..
自分が買う立場になったら、
 ・商品を見て、何を感じ
 ・どういう条件で買う気になるか?
そこの整理から始めれば良かったのです。

もし彼が、
いろいろな健康食品を購入して
その売り方を研究していたら、
こうは成らなかったと思います。
  ・説明の仕方
  ・資料の作り方
  ..
もっと考える余地があったと思います。

これでは、
お金も時間も労力も無駄になってしまいます。

もったいないです。

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