図解は、Simple is best??
先日、こんなメルマガをお送りさせていただきました。
「池田さんの図解は、分かりにくい..
http://www.teoria.jp/?p=1708
これを、具体化したいと思います。
結論から言うと、
全ての情報を「Simple is best」で表現するできません。
何のために、図解を使うか?
それは問題解決です。
問題解決には、3つの段階があります。
1段階目は、現状把握の段階
2段階目は、解決方針立案の段階
3段階目は、行動提案の段階
それぞれ特徴があります。
1段階目は、現状把握の段階は、
「どうして、こうなったのか!」
を分析します。
この段階を
「一言で、表現する..」となると危険です。
現場の状況は複雑です。
単純化すると情報が抜け落ちます。
事実を集めて、
・因果関係
・構造
を整理して解釈、まとめます。
ここを、しっかりやらないと問題の本質を見逃します。
2段階目は、解決方針立案の段階は、
「解決方針の明確化」を行って、
主張を明確にすることです。
この段階は
「一言で、表現する..」が
分かりやすくなります。
一言で表現し、
それを支える根拠や裏付けの
柱を立てることで信頼できます。
ここは図解でも、
文章でも分かりやすくできます。
3段階目は、行動提案の段階は、
「どうやって解決するのか!」
を組立てます。
この段階を
「一言で、表現する..」ことは
上位の解決方針を示すなら良いでしょうが、
具体的な行動レベルを表現することはできません。
いかに、分かりやすく
いかに、誤解を少なくして
目標に対して、
どういう手順で
どのように行動するのか
組立てることが必要です。
図解が分かりにくいと言われる所は
1段階目は、現状把握の段階
3段階目は、行動提案の段階
ここです。
でも、この段階は
図解が最も得意とする部分です。
この2つの段階を、長い文章で書いたとしたら
もっと分かりにくくなります。
私が、図解に入りこんだキッカケの一つが
配管CADシステムの仕様書を書くときに
文章だけでは無理だと感じたからです。
箇条書きを使っても、
何度も書き直しても..
上手くいかなかったのです。
そこで、図解を使いました。
当時は、システムの設計や仕様書は手書きでした。
A3版の方眼紙を机に置いて、
テンプレート(当時は、穴空き定規のこと)を使って、
図解していました。
複雑で分かりにくい部分を、分かりやすくする
そこが図解の真骨頂です。
でも、そこがわかりにくいと言われます。
複雑な内容だと
読みとれる人には、分かりやすいと評価されます。
読みとれない人には、分かりにくいと評価されます。
仕方がありません。
複雑な事柄は、内容の集積度が高いんです。
仕事を「価値を生み出す仕組み」として
捉える訓練ができてい無いと読取りにくい。
これが本当のところです。
でも、「読みとれない人」も安心してください。
私も、最初は読み取れませんでした。
当然、図解もできませんでした。
今でも、
自分の得意分野なら簡単に理解できても、
体験したことのない分野、知識のないテーマだと
分かりません、
図解も描けません。
仕事で、初めての分野を担当する場合は、
3日から1週間くらいネットで調べます。
それこそ読み続けます。
今は、便利です。
どんな業界でも、ホームページがあります。
担当者が、体験をブログを書いています。
それをたくさん読み込んで、基礎知識を付けます。
そこから、現状をどう図解するかを考えます。
読取りでも同じです。
基礎知識の無い分野なら正しく読み取れません。
興味のある分野やテーマを突き詰めて行けば、
複雑な内容を分かりやすく図解することができます。
全ての情報を「Simple is best」で
表現することはできません。