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11月

概念化が図解思考の守備範囲

図解:発案を可視化する手順と「図解思考」

図解というと、
丸や四角を書いて矢印で結べばいいと思われがちです。
確かに図解の一つの側面ではあります。

でも、それで図解で表現できるでしょうか?

図解本では図解パターンを使った表現方法が解説されています。

内容は
 ・図形の操作
 ・表現のテクニック
です。

図解パターンに合う内容なら役に立ちます。
簡単に図解表現できます。

でも、図解パターンに頼ると
 ・すぐに限界を感じます
 ・複雑な内容を表現できません
 ・パターンに縛られ発想が広がりません
と私は考えています。

結論は、
「図解パターン」だけでは、
自由に図解できるようにならないということです。

図解するということは、
頭の中にある「考えたこと」を
構造で理解するということです。

言葉で構造化できない内容は
「理解できていない」ということです。

■図解する手順は

1.発案(想い)
  頭の中に、表現したいことがあることが出発点
  表現したいことがないと書けません

2.概念化(図解思考の守備範囲)

  ・言語化(言葉にして)
   実現したい想い・考え・アイデアを「言葉」にする

  ・構造化(カタチにする)
  「言葉」と「言葉」の関係を整理して組み立てる

3.図解表現
  理解と記憶を助けるための表現の補助
  現場をイメージをふくらませる表象

納得できる概念化ができれば、そのまま図解になるのです。

難しいのは「概念化」の部分です。

そして、特に問題なのは、
頭の中にその「概念」が無いことです!

「想い」という願望はたくさんあっても..
それを突き詰めていくと
 ・儲かればいい
 ・幸せになればいい
 ・みんなで頑張ればいい
 ・社会のために
..
というような内容で空回りする場合があります。

書くべき「想い・考え・アイデア」が無いと..
書くことができないのです。

ただ、どんな斬新なビジネスも
最初は「妄想・願望」から始まります。

それを解決するために
 ・良く聞いて
 ・質問して
 ・こうしたらどうですか?
と提案する。

そのために、
 ・考える視点を移動する方法
 ・ヌケ、ダブリ、矛盾を発見する方法
 ・複雑な内容も1枚にまとめて俯瞰する方法
として図解思考が役に立ちます。

図解できない本当の理由「図解パターンの限界」

図解:パターンを覚えれば簡単に図解できる?

昭和58年に図解を始めた頃は、まさに試行錯誤です。
手探り状態、何度もやり直し、長時間かかりました。

若い時は悩みました。
・何を、描けば良いのか分からない
・どう、描けば良いのか分からない

何か、良い方法は無いか?
と考えるのですが、
当時はまだ図解という言葉は一般的ではありません。

図解に関する本もありませんでした。

そこで思いついたのは図解パターンです。
自分で書き溜めた図解集の中からパターンを探しました。

どんなパターンを集めたら効率的に図解できるか?
いつも考えていました。

自己流ではなく何かしっかりした理論が欲しいと思い
たくさんの本を買いました。

そんな図解本・図解思考本には

・5つの図で..
・5つの図解..
・6つの図解..
・7つの図の必勝..
・7つの..
・7つの図解..
・7つの道具..
・10の図解..
・12の図解..

このようなタイトルで、
パターンを使った図解の解説をしています。

これらでは
・チャート:論理の図解
・グラフ:数値の図解
を組み合わせて、5つ、6つ、7つ..と解説しています。

これらを整理したのが、この図解です。
いろいろ変形はありますが、ここに集約」できています。

確かに、
表現したい内容がパターンに当てはめて図解すれば簡単です。

当てはめるのですから、すぐにできます。

ただし、内容がパターンに当てはまればです。

ここで、大きな疑問です?
・パターンに当てはまらない内容は、どうする?
・複雑な内容は、どうする?
です。

結論は、図解できません。

私の考えは、
「パターンに頼ると、すぐに限界を感じる」
です。

「このパターンを覚えれば図解できる」と言っている人は、
・図解パターンに当てはまらない内容
・複雑な内容
を扱っていないのか?
とすら思ってしまいます。

ただ、図解パターンを否定するものではありません。

図解するための基礎力をつけるためには
たくさんのパターンを使って
たくさんの図解の練習をすることが必要だと考えています。

私自身、試行錯誤で図解パターンを使ったことが
今の基礎になっています。

図解パターンは、図解の入り口としては良いと思います。
でも、万能でないことを意識することが必要です。

提案営業で困ったこと 「期待≠言葉」

図解:提案営業で困ったこと 「期待≠言葉」

提案営業で困ったこと 「期待≠言葉」

私が、図解にはまり込んどキッカケです。

平成元年に、フィールドSEとしてフリーになりました。
独立当初は、まったく仕事の心配はありませんでした。
国内メーカの小型機と、外国メーカの中型機の
開発の仕事を2つの会社から交互に受けていました。
仕事は切れず、上流工程を中心にやっていたので
単価も相応にもらえていました。

でも、バブル崩壊の影響からか..
まったく仕事が無くなりました。

私に仕事を発注してくれた会社も1社は倒産。
もう1社も、規模縮小。

そこで、考えたのが

  「自分で仕事を創り出す方にならないとだめだ!」

でした。

そこで、パソコンを使ったシステムの提案営業を
するこことにしました。
そこでの体験が、図解を使うことにはまり込ませました。

当時はまだ若く、非常に几帳面でした。
営業先の、社長の発言を
一言一句聞き漏らさすにメモし
議事録を作成しました。

それを元に、「こうしましょう!」と
提案書を作成してプレゼンしていました。

でも、社長からは「違う!」と言われます。
「え?」でも、社長が言ったことです。

「そうは言ったけど、そういう意味じゃない」
など..

「期待していたのに、まったくダメ」
とも言われる始末です。

私としては、聞いたことをしっかりまとめ、
それを元に提案しています。

??????

そんなことが、何度もありました。

そこで気がついたことは、

 「心で望んでいる期待 ≠ 口で言った言葉」

 「口で言った言葉」を土台にして考えてもダメだ!
 言われた通りやることでは、期待に応えたことにならない

ということでした。

では、どうしたか..

図解を使って、「言葉にならない期待」を掘り起こそう
と考えたことが図解にはまり込んだきっかけでした。

これは、
 上司と部下とのあいだ
 発注先と下請けのあいだ
でもあります。

相手の意識していない「期待」を
探り出す手法として図解は役に立ちます。

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