「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

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01月

失敗から学んだ人・失敗を責められた人の発想

図解:失敗から学んだ人・失敗を責められた人の発想

「過去を考える・未来を考える」同じ脳の部分を使うといいます。

未来を考えるとき、過去を考える場所を使うのです。

京都産業産業大学サイエンス&テクノロジーVol.41
奥田 次郎 准教授は研究分野紹介のかなで
「脳は未来をどう考えているのか」を書かれています。
http://133.101.120.20/faculty/professors/ise/s1gk4u0000043q1s-att/25_okuda.pdf

そこには..
  私たちはまず人が未来を予見する際の脳メカニ
  ズムを確かめました。手掛かりは記憶の利用です。
  人間は未来のことを考える際、多くの場合、過去の
  経験を参照しているからです。
と書かれています。

確かに、納得できます。

私自身、新しい事業の企画書を作成するときには
まだ見ぬ事業を頭に思い浮かべることになります。

未来は存在しないので現実には見られません。

では、どうするか!
過去の経験の断片をモザイクのようにつなぎ合わせて
頭の中に展開します。

まさに未来を見ると言いながら、過去を見ているのです。

ですから、過去を見る・未来を見るの両方が
同じ脳の領域を使うことに納得できます。

ということは…

過去に蓄積が、未来をイメージする力に大きく影響する
と言って良いのだと思います。

ここで2つのこと
 1.失敗から学んだ人
 2.失敗を責められた人
が考えられます。

失敗を、どうとらえるか?
人により、組織により大きな差が付きます。

これからは社会がどんどん変化する時代です。
誰もが新しいことを考えることが必要です。

でも、その時に
失敗すると上司から
 ・何やってんだ!
 ・しっかりやれと言っただろう!
 ・努力不足なんだよ!
と失敗を責められたことは渦巻いていたら?
どんな未来を描けるでしょうか?

間違いなく言えるのは
明るい未来は描けません。

未来は
 ・不安
 ・恐怖
 ・混乱
失敗の胸騒ぎしか思い描けません。

これからは、失敗を「してはいけないこと」と
定義しては未来を創造できる人は育てられません。

自分が、その立場にいたら..
すぐにその会社を辞めたほうが良いと思います。

未来に明るい可能性を見出すには
失敗から積極的に学ぶことが必要です。

失敗は
 ・経験
 ・学び
 ・財産
として価値あることとして定義し
失敗からの「学び」をコツコツ積み上げましょう!

図解表現するために必要な土台

企画書とか提案書に図解を入れたいと考えますが、
なかなか上手く図解できません。

上手く図解表現できない
言い訳に使われるのが
 ・絵心がない
 ・センスがない
などと。

図解表現するには
 ・何のために
 ・誰に、何を伝えて
 ・どう行動を喚起する
ことが必要です。

要するに「何を表現するのか!」という
アイデアの概念化が重要です。

何を表現するのか?

表現する内容が固まっていない状態で、
どう表現しようかと表現方法を悩んでも
全く意味がありません。

図解できないという理由のほぼ100%が
表現する内容が固まっていないことです。

不完全な情報を目の前に並べて
どうやったら
 ・分かりやすく
 ・理解されやすい
表現ができるか考えても
意味がないことが理解できると思います。

納得できる図解を作成するには
アイデアの概念が重要です。

そして、価値ある概念を作成するには
潤沢な情報収集が必要です。

自分の手持ちの陳腐な情報を
どれだけこねくりまわしても
「論理思考だ!」と言ってみても
たかが知れています。

いかに、価値あるアイデアに高めることが出来るかです。
概念化は、手持ちの情報に影響されるんです。

ここで役に立つのが「図解思考」です。
役割は2つあります。

 1.情報を集める
   ・視点を移動し
   ・問いを立て
   ・自他に質問する

   自分では知らないが、
   価値を高めるために必要な情報を探し出す

 2.情報を創る
   ・情報を整理、吟味し
   ・企画、編集して
   ・情報を組立てる

   集めた情報は自分がピンときたもの
   そこから目的を再定義して組立てる

この「情報を集める・情報を創る」を
ぐるぐる繰り返して手持ちの情報を広げ
価値ある概念化を行います。

「表現できない」と悩んでいても前に進みません。

表現できないのは、
自分の中に表現できる情報が無いのだと覚悟を決めて
情報収集から始めましょう。

図解の完成度を高める注意点

図解:図解の完成度を高める注意点

図解の完成度を高めるために何が必要なのでしょうか?

よくある間違いは
図解を図形として取り扱うことです。

図解としての
 ・分かりやすく
 ・きれい
な図解を目指しても意味はありません。

図解として重要なことは

 1.目的につながった1枚か?

  プレゼンの流れの中の役割を担っているのか?
  「主張」は適切なのか?

  図解は、一概念一葉ですが目的に対する役割があります。

  重要なのは「展開の中での役割」です。

  目的を明確にして、階段を1段づつ登るように
  図解を1枚づつ並べてプレゼンしていきます。

  
  問題なのは、目的が不明確なまま図解されることです。
  
  目的が不明確なまま図解するのか?
  と思われますが..
  よくあります。

  図解は、
   ・目的を掲げ
   ・その目的を実現する手段を具体化
  します。
  
  問題は、目的と手段は階層構造になっているということです。
  どの階層を図解するかが不明確なままということがよくあります。

 2.「主題」を明快な言葉で定義しているか?

  あやふや・分かりにくい言葉で表現していないか?
  「主張」として伝わるか?
 
  明確な主張になっていないことがあります。

  重要なのは「明快なメッセージ」」です。

  「主題」は、何が書いてあるかを一文でまとめたもの、要約です。
  この要約に2種類あります。
   ・主張(メッセージ)を書いている
   ・分野(カテゴリー)を書いている

  問題は、分野(カテゴリー)を書いている場合です。
  例えば
    「人材採用について」とか「人材育成について」
  と書かれていても何も伝わりません。

  確かに、内容を正しく要約していますが何も伝わりません。
  「だから何に?」と言われてしまいます。

 3.「内容」が、主張を支える構造になっているか?
 
  材料(事実・行為)は適切か?
  納得できる組立てになっているか?

  論理構造になっていない場合が多いのが現実です。

  重要なのは「論理的な組立て」です。

  図解を、図形表現と思っていると
  論理的な構造の完成度に思いが至りません。

  図形としての分かりやすさや見栄えを追求すると
  シンメトリーにするというよなことを注意することになります。

  論理的な完成度が出来上がっている状態なら意味がありますが
  完成度の低い状態で図形としての表現に注意しても意味がありません。

図解というと、何か特別なことのように感じますが
自分の考えを整理してまとめ発信するには役に立つ手法です。

文章で考えると
 ・ヌケ
 ・ダブリ
 ・矛盾
が見えません。

図解にすると、見た瞬間に分かります。

そこが図解の良い点です。
修正すれば良いんです。

修正を重ねることで完成度が高まります。

自分の「分かったつもり」から脱出することが出来ます。
 

不完全な図解のダメ出し、2つの「粗」とは!

図解:不完全な図解のダメ出し、2つの「粗」とは!

文章を読んでいると
読んな文の順に理解するので「粗」は見えにくいのです。

それが図解になっていると「粗さがし」は簡単です。
2つの「粗」が丸見えになります。

その「粗」とは

1つ目の「粗」は、主張の「粗」

  主張が適切でない
 
  ・目的に合わない主張
    目標に向かっていない、つながっていない
    ..「それが、どうしたの?」となります

  ・不完全な定義
    曖昧な意味・不明瞭な言葉が使われている
    ..「何に?、何んなの?」となります

2つ目の「粗」は、構造の「粗」

  主張を支える組立てになっていない
 
  ・論理的な組み立てができていない
    論理の組立が不完全なのです
  
  ・組立て部品が適切でない
    主張を支える土台としての事実が正しく選ばれていない

  要するに、「論理的な組立てになっていない」
  ということです。

図解にすると、「粗」が丸見えになります。

実は、これが図解の良いところです。
「粗」が見えるということは、修正できるということです。

長い文章で表現すると、推敲したとしても
論理構造の粗は見えにくくなります。

自分ではしっかり考えて書いたつもり
でも相手から見ると不完全。

こんなことは良くあります。

一生懸命頑張りましたといっても
企画や提案内容が論理的でないと理解されず通りません。

図解は、自分の考えをロジカルチェックする表現方法でもあります。

図解思考は、情報を可視化して価値を高める思考方法

図解:図解思考は、情報を可視化して価値を高める思考方法

図解思考を簡単に言うと..
見えている一片から、見えない部分を補って
アイデアの完成度を高める技術です。

企画書・提案書で図解するときに悩むことは
上手く図解表現できないことです。

頭の中にあるのに..
 ・上手く整理できない
 ・分かりやすく表現できない
ということです。

そこで、思考の整理方法や表現方法として
図解を考えるのですが...

現実は
自分の頭に中にある情報を図解しても
相手が認める価値には程遠いのです。

そうなんです、頭に浮かんだ事柄を
 ・整理
 ・表現
するだけでは役に立ちません。

価値ある情報をに組立てるには

 1.自分の知っていて、気が付いたこと
 2.自分が知っていて、気が付いていないこと
 3.自分は知らないが、価値を高めるために必要なこと

この3つの情報を取り込んで
そこから
 ・目的を明快に定め
 ・どうまとめるか整理して
 ・相手に合わせて表現する
という手順で進めます。

必要なことは
1番目の「自分の知っていて、気が付いたこと」を出発点に
2番目の「自分が知っていて、気が付いていないこと」を探り
3番目の「自分は知らないが、価値を高めるために必要なこと」に
情報を広げていくことです。

これが
見えている一片から、見えない部分を補ってアイデアの完成度を高める技術
と言っていることです。

では、どうやって
「自分の知らないこと」を広げていくことが出来るのか?

思いつきを裏紙に箇条書きを書き出すだけでは無理です。
ここで、頑張れとか相手の立場に立ってとか
鳥の目、虫の目、…と言っても発想できません。

必要な事は、
 ・視点の移動
 ・その視点から問いをたて、
 ・自分や相手に質問し
 ・情報を広げていく
事です。

図解思考には、この視点移動の方法として創りました。

情報が図解思考で集めると情報の
 ・ヌケ
 ・ダブリ
 ・矛盾
が見えてきます。

ここから、その情報を出発点に問いを立てて
質問をしていきます。

繰り返すたびに
 ・見えていなかったことが見えてきます
 ・気が付いていない目的に気が付きます
 ・情報を組み合わせることで
情報の完成度と価値が高まっていきます。

ただ、図解思考の方法論を学ぶだけでは使えません。

練習が必要です。
練習しないで、「できる」ようになりたいといっても無理です。

よく言うのですが、オリンピックの水泳選手に
パワポで泳ぎ方を習っても泳げるようになりません。

誰もが、当然と思います。

図解思考も、全く同じです。

コツコツ繰り返し練習することで、誰でもできるようになります。