「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

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06月

図解を組立てる3つの方法

図解:図解を組立てる3つの方法

図解は、難しいです。
納得できる図解を描くには、時間がかかります。

すると、つい..

自分には、、絵心がないんだ。
センスがないから..
などと表現力の無さを言い訳にしがちです。

でも、図解できない原因のほとんどは
表現力のもんだいではありません。

できない理由は3つあります。

1つ目は、主張を明確にできないこと

 頭の中にある、もやもやした状態の「想い」のすべてを
 1枚の紙に落とし込むことは難しいです。

 この1枚で、何を伝え
 次の1枚で、内を、その次の1枚では..
 とストーリー展開することが必要です。

 これができると、全体を1枚にまとめることも可能となります。

 1枚ごとに、何を伝えるか明快に決められないことが多く
 上手くない図解を見ると、あれも・これもと
 盛りだくさんになってしまい、ポイントがずれています。

 
2つ目は、単文・単語に要約できていないこと

 1枚の紙に、長い文章で説明しても読んでもらえません。


 長い文章だと、読み手によって理解の個人差が大きくなります。
 これらを防ぐために、図解します。
 必要なことは分かりやすい要約です。

 重要なポイントに絞り込むこと
 分かりやすい単語や単文で表現することです。
 これが出来ていないと、意図が伝わりません。

3つ目は、内容を構造化できていないこと

 単語や単文に要約したものを構造化することです。


 構造化とは
  ・因果関係
  ・包含関係
  ・対比
  ・手順や時間経過
 などに組みたてて、整合性の確認や漏れ・重複のチェックをします。

 問題なのは、この構造がしっかりしていないことです。
 図解は絵とか図形と思っている人は、
 論理的な組み立てができていないことです。

要するに
図解に必要なことは

  しっかりした主張と論理的な組立て
 
が必要なのです。

もう、30年近く前のことです。
当時30代の私が、女子大生に「企画書見てください」と言われ
渋谷の喫茶店で会って、見てあげたことがあります。

その時つい..
「きれいに書けているけど、中身がない」と
言ってしまいました。

当然、それっきりですが..
私も若かったです。 反省..

図解は、見るのは簡単ですが
頭の中にあるもやもやした状態を図解にするのは手間がかかります。

どうしたら良いのか..

実は、図解は誰でもできるようになります。
ただ、正しい方法論に従ってコツコツ練習すれば。

よく見かけるのが..
どこかで見つけた図解の一部を取り込んで使うことです。

内容がマッチすれば、効率の良いやり方ですが、
多くの場合は、「?」と思われます。

もったいないことになります。

経験者はクリエイティブ・チェックリストで業務改

図解:経験者はクリエイティブ・チェックリストで業務改

仕事でチェックリストを使っている場面があります。

でも、多くの場合は
初心者向けのオペレーション・チェックリストです。

初心者は、仕事に習熟していないため
 ・手順を間違えやすい
 ・作業方法を間違いやすい
ということを防止するために使います。
習熟度が低い新人を即戦力化するツールとして大いに役に立ちます。

問題は、作業手順を具体的に規定するため
 ・チェック項目が多くなったり
 ・枚数が多くなったり
するのです。
だから、つい面倒になってと確認しなくなります。
まあ、簡単に言うとバカにしてしまいます。

問題なのは
確認しなくても、規定通り仕事が進めば良いのですが
「こっちのやり方の方が効率が良いから」と
組織として承認していない個人のやり方をやってしまうことです。
部分最適になっていなければ良いのですが..

多くの人は、
自分で考えて、仕事をもっとよくしたい
自分の工夫で、成果を上げたい評価されたい
と考えています。

ですが、
どこを、どう考えたら、改善ができるのか
知識も体験もないのが普通です。

ここで、活用できるのが
クリエイティブ・チェックリストです。

今、目の前の現場だけを見て
 ・どこを
 ・どうしたら
 ・どうなる
とだけ考えていてはアイデアは出ません。

必要なのは、
妄想・願望を広げてたくさんのアイデアを出し、
そこから価値ある「!」を見つけることです。

たくさんの無駄なアイデアを出すことによって
ひとつの価値あるアイデアを見つけ出すことが出来ます。

そのために、
発想を広げるツールとしてクリエイティブ・チェックリスト
は役に立ちます。

私がお勧めしているのは
目的に応じてチェックリストを使い分けることです。

・初心者には、オペレーション・チェックリスト
・経験者には、クリエイティブ・チェックリスト

これらを自社で作成して活用しましょう。

なぜ箇条書きにして図解で構造化するのか!

図解:なぜ箇条書きにして図解で構造化するのか!

図解を創る最初は、
頭の中にある事柄、思い、事実を言葉にして書き出します。
いかに、たくさん書き出すか!
そこが重要。

形式は、どうでもOKです。
とにかく書き出します。
まずは言葉にして紙やパワポにします。

まずは言葉にして、三人称にして
モノとして扱うことが出来る状態にするのです。

書き出されたものは
 ・単語
 ・箇条書き
 ・長い文章
などなど、混在します。
それでいいんです。

大量で、まとまりない情報が団子状態。
頭の中では、とりとめもない
これでは、扱えないので情報を意味で分けます。

その分けた情報ごとに
長い文章、込み入った複文はわかりにくいで単文にします。
単語は、主語・述語を組み合わせて箇条書きにします。

こうすると、最初の分類に合わないことが見えてきます。

そこで、再度「意味のグループ化」をします。
次に、そのグループに名前(ラベル)をつけます。
名前(ラベル)をつけるために必要なことは、抽象度を上げ理解すること。

今度は、グループの関連付けです。
書き出し、整理され、名前が付けられたグループには
それぞれ関係があります。

関係を整理し、関係のセット同士を組み合わせていきます。

こう書くと..
スムーズに進められるようですが
現実は、何度も行ったり来たりします。

すると
 ・ヌケ
 ・ダブリ
 ・矛盾
が見えてきます。

言葉を入れ替え
ラベルを付け替え
組合せを変えます。

繰り返すことで、
自分が
 ・何を考えていたのか
 ・何を表現したかったのか
段々と見えてきます。

要するに
自分の考えを「創る」という作業です。

よくある誤解は
図解を表現する技術と思っていることです。

頭の中にあるもやもやした状態の情報を書き出して
整理することだけでは表現できません。

頭の中には完成度の低い情報が混とんとしているだけ。
これでは「表現」するというアプローチでは無理なんです。

「創る」作業なので何度も繰り返します。

そのための基本材料が箇条書きです。

単語では、
言葉の意味はありますが
意図は示されていません。

箇条書きは、
意図を示すことが出来ます。

この箇条書きを、最小単位として関係を整理し
組合わせていくことで複雑な内容も表現することが出来ます。

図解しようとパワポに向かうと
つい100%の完成度で分かりやすく表現しようと
してしまいますが..

最初は、ラフな状態で完成度や分かりやすさを気にせず
どんどん箇条書きを書き出すところから始めてください。

慣れてくると、短い時間で納得できるレベルに近づけます。