「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

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〒942-0036 新潟県上越市東中島1943-91

  hidetoshi@teoria.co.jp
仕事の構造を整理する

すべての仕事がサービス業化してきた

すべての仕事がサービス業化してきた

すべての仕事がサービス業化してきた

メーカーから仕入れた商品を販売していると
誰から買っても同じ価値です。

では、どう差別化するか?

価格の安さで勝負したら..
じり貧の悲しい競争になります。
続きません。

では、どうしたら良いか?
現状のビジネスに真似するところはないでしょうか?

仕事をマトリクスで4分類してみました。

 ・モノ商品
   ハードとしての商品

 ・サービス商品
   ソフトとしてのコト商品

 ・形が定まった商品
   誰が売っても・買っても同じ

 ・形が定まらない商品
   売る人・買う人によって質・量が変化する

ここから、4つの仕事の分類ができます..
 1.モノ商品・形が定まった商品
 2.モノ商品・形が定まらない商品
 3.サービス商品・形が定まった商品
 4.サービス商品・形が定まらない商品
この4番目の要素が拡大しています。

この4つの仕事の分類を解説すると..

1.モノ商品・形が定まった商品

   誰から買っても、
   どう買っても価値が変わらなモノ商品
   型番で発注できる
   安い方が良い、安くても手に入れる価値は同じ
   扇風機、冷蔵庫、パソコンなどの電化製品...など
  

2.モノ商品・形が定まらない商品

   一戸建住宅のように、
   施主の支払い能力、間取りの希望、営業マンの推奨工法など
   営業の場面で大きく内容が変わる商品
   誰から買うか・誰に売るかで内容や価値が大きく変わる

3.サービス商品・形が定まった商品

   税務会計のように法制度に則ったサービスででは、
   どこに頼んでも大きな違いはない、あってはいけない商品
   測量を頼んだら、A社とB社で違っていた..これは困る

4.サービス商品・形が定まらない商品

   企画・デザイン・ソフト開発のように、
   会社や担当者で、内容や成果に大きな違いが生まれる商品
   誰から買うか・誰に売るかで価値が大きく変わる  

業種を、このように4分類できたのですが、
今は、この4番目の「サービス商品・形が定まらない商品」
の要素がどの業種でも必要になってきました。

もう単純に仕入れた物を売るだけではやっていけません。
顧客から「選ばれる理由」が無いのです。

どうせ買うなら、ちょっとくらい高くても..
  ・親切で
  ・信頼できて
  ・いろいろやってくれる
  ・困ったときに助けてくれる
  ・使い方も教えてくれる
  ...
というような選択の基準を満足できないと
買ってもらえなくなります。

まさに、この部分が差別化する「サービス」です。

商品は基本機能とサービスの複合体!

これからは商品の再定義が必要です。

  商品=基本機能(モノ商品) + サービス商品

このサービスの部分を充実させることで、
他社との見積もり比較はしにくくなります。

モノ商品は売っているが...
それにまつわるサービスや支援が
製品とセットで商品になる担当者や会社によって
大きな違いが生まれる..

それが差別化となります。

同じモノ商品を扱っていても..
誰から・どう買うか・買う人の希望や力量などで..
サービス内容に大きな違いが生まれます。

それは..
「私から買う理由」を明確に提示するになります。

もう会社は、
メーカーから仕入れた製品に、利益をのせて
売込することだけでは成り立ちにくくなっています。
それは、どこから買っても価値は同じものだからです。

自社の商品やサービスは、
4つの分類のどこなのでしょうか?

考え・整理して・納得解や最適解を導くために
論理思考が必要です。

————————————————————-
■論理思考講座

講座テーマ
「論理思考力の養い方と活かし方」
 
●日時 2018年7月25日(水) 10:30-16:30
●会場 [東京・大井町]きゅりあん4階 第3グループ活動室

  申込・詳細ページ
  http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC180711.php

講師割引申込書(10,800円引きとなります)

  お申込みは info@teoria.co.jp

論理的に考える力が仕事の土台

論理的に考える力が仕事の土台

 

仕事の現場で、
何か、「困った現状」が発生した時に、
論理的に考えて対策しているでしょうか?

必要なことは、

  ●今を見据えて現状把握
   現在の状態は、どうなっているのか?

  ●過去に遡って原因分析
   因果関係から、原因を究明する!

  ●未来を目指し課題設計
   目標を実現するためのロードマップを描く

と考えます。

これに必要なこととは、何でしょうか?

1.人の話を理解する
2.事実を整理する
3.自分の考えをまとめる
4.自分の意見を伝える

この4つの基本的な素養です。

でも、この基本的なことが難しい。

1.人の話を理解する
 
  簡単そうですが...
   ・依頼したことを理解してないよね
   ・そう言ったつもりじゃないんだけど
  など、言ったこと・言われたことありませんか?

  「口で言っているコト ≠ 心で望んでいること」
  これを理解することが難しい。

2.事実を整理する

  これも難しい…
   ・そこ本質じゃないよね
   ・見た目はきれいだが、役に立たない
  など..

  見えの前に、見える状態しか理解できないと
  問題発生の本当の原因が分かりません。
 分からない状態で整理しまとめても役に立ちません。

3.自分の考えをまとめる

  自分の考えをまとめるというと簡単そうですが
   ・それで解決できるの
   ・話が飛躍し過ぎじゃないか
  など..

  役たたない考えをまとめても意味がない。
  価値ある発案をして、
  問題を解決する道筋を設計できていないと意味がない。
 

4.自分の意見を伝える

  良い考えを持っていても、伝わらないと意味がない。
   ・結局、どうして欲しいの
   ・もっと分かりやすい企画書にならないか
  など..

  企画書・提案書などをしっかり作って
  プレゼンすることが求められますが..
  自分の考えを分かりやすく伝えることが必要。

これら状況を改善するには
5つの「力(スキル)」を身につけることが必要です。

 1.受信力:発言の言葉に惑わされず、真意を読み解く
 2.分析力:問題を構造で理解し、真因を探りだす
 3.企画力:正しく目的を掴み、価値あるアイデアを企てる
 4.設計力:目標実現の道筋を設計する
 5.伝達力:提案やプレゼンの表現力を高める

この5つの「力(スキル)」は、論理思考を土台としています。

現場では、日々問題が発生します。
解決し続けることが仕事です。

ネット社会になって、問題は複雑になり見えにくくなりました。

「できる人」は、論理思考を基礎に
過去に蓄積した知恵を材料に未知の問題に取組んで
最適解・納得解を導き出します。

論理思考というと難しそうですが基本の「型」や「コツ」があり、
練習と蓄積よって誰でも確実に高めることができる能力です。

「型」、「コツ」を事例をもとに理解することで、
現場で「気づき・考え・工夫した」ことを蓄積することで
問題解決力を高めることができます。

日々の現場で「蓄積」をして行くことで、
問題解決力を高めていくことを目指しましょう。

論理思考は仕事の基礎となる「力」

図解:論理思考は仕事の基礎となる「力」

論理思考は仕事の基礎となる「力」

変化の激しい時代では知識だけが必要な仕事は、
やがてAIに置き換わると言われています。

そのとき求められるのは、
限られた情報をもとに精度の高い解決方針を打ち出すこと。

そして、他の人と協力して問題を
解決することが「できる人」です。
そこで必要な「力」が論理思考です。

論理思考ができていないと、
顧客や上司にこんなことを言われます。

 ・依頼したこと理解してないよね
 ・そこ本質じゃないよね
 ・それで解決できるの
 ・話が飛躍し過ぎじゃないか
 ・結局、どうして欲しいの
 ・もっと分かりやすい企画書にならない

取引先の営業マンや部下に
言ったことがある方も多いと思います。

この状況を改善するには
5つの「力(スキル)」を身につけることが必要です。

 1.受信力:相手の発言の言葉に惑わされず真意を読み解く
 2.分析力:困った問題を冷静に対処して発生の真因を探りだす
 3.企画力:目的を掴んで価値あるアイデアを企てる
 4.設計力:過去の因果関係を使って目標実現の道筋を設計する
 5.伝達力:相手の納得を得る提案やプレゼンの表現力をつける

この「力(スキル)」の基礎となるのが論理思考です。

現場では、日々問題が発生します。
解決し続けることが仕事です。

ネット社会になって、問題は複雑になり見えにくくなりました。

「できる人」は、
論理思考を基礎に過去に蓄積した知恵を材料に
未知の問題に取組んで最適解・納得解を導き出します。

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■ あなたは稼ぐ人・安い人・余る人?
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講座テーマ
<現場担当者向けセミナー>
図解の論理思考で現場思考力を高める
~「あなたは稼ぐ人・安い人・余る人?」稼ぐ人で会社に貢献するノウハウ~
●日時 2019年7月22日(月) 10:30-16:30
●会場 [東京・船堀]タワーホール船堀3階302会議室

申込・詳細ページ
https://johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC190722.php

言語化と構造化で頭の中のモヤモヤは完成度の高い情報になる

 

言語化と構造化で思考は情報になる図解:言語化と構造化で思考は情報になる

頭の中に、企画アイデアがあるんだけれど..
上手く表現できない。

やっと企画書・提案書にした上司や取引先に見せたら
こんなことを言われてしまった。

 「結局、何を言いたいの?」
 「ごちゃごちゃして見にくい!」
 「どこから見たらいいか分からない」
 「どうしたら、どうなるの?」

これだと、
 ・経営層の合意を取ったり、
 ・関係者の認識を合わせたり、
 ・顧客の納得や契約につなげる
妨げになります。

ここで、図解を使えば何とかなるのではと
考える人がいます。

でも、なかなか上手くいきません。

すると..
 「絵心がない」
 「センスがない」
と言い訳することになります。

企画書・提案書で必要なことは
絵心やセンスは関係ありません。


相手にメッセージを伝えるためには
相手の視点に立ち
 ・言語化:頭の中のモヤモヤを言葉で表現する
 ・構造化:言葉の意味から構造を考える
ことが必要です。

この「言語化⇔構造化」を、ぐるぐる回すことです。

具体的に、どうするのか!

単語や箇条書きを組み合わせることです。
組合わせることが構造化の一歩です。

関連することを組み合わせることで
 ・ヌケ
 ・ダブリ
 ・矛盾
が見えてくるのです。

これ構造化です。

これを繰り返すと
だんだんと、頭の中にあるもやもやを整理し表現することができ
内容の完成度を高めていくことができます。

完成度が高まっていくことで、
自分が何を伝えたいか見えてきます。

見えれば修正できます。

修正する段階で、見える部分が広がります。
広がると、新しい要素が見えてきます。

新しい要素が 見つかったら構造を変更します。

すると..
新たな「ヌケ・ダブリ・矛盾」が見えてきます。
見えたら直せばいいんです。

図解や図解思考というと難しそうですが、
コツコツ試しながら進めると誰でもできるようになります。

問題なのは、パワポに向かって
一度に、完成度の高い企画や提案を描き出そうとすることです。


自分が何を書きたいか、自分で理解できていない状態で
表現しようとすることに無理があるのです。

自社商品の可能性を広げよう

図解:商品は基本機能(モノ商品)とサービスの複合体

 

メーカーから仕入れた商品を、そのまま売っていませんか?

例えば、事務用品なら..
プリンター用紙、付箋、封筒
ハサミ、ホチキス、ノリ…などなど

メーカーから仕入れた商品なので
どのお店から買っても価値は同じです。

これを、どう売ろうか努力すると
 ・ユーチューブを使って
 ・ブログで紹介して
 ・フェイスブック、ツイッターで広げて
 ・良さを分かりやすく小冊子にまとめて
「買ってください」と売込ことになります。

誰から買っても同じ価値の商品を
売込むのですから..

価格の安さで勝負するしかなくなる!

安売りは、体力勝負になります。
資本力の小さな会社では仕入れ価格にも限界があり
長く続けることができません。

アスクルは
メーカーから仕入れた事務用品を
 
   商品= 事務用品
      + サービス(翌日配達「明日来る」)

 
として商品化したことで成功しました。

扱っている事務用品は、メーカーから仕入れた商品です。
特別な物ではありません。

  翌日配達「明日来る」

というサービスを付けたことで違いを打ち出せました。

では、
アスクルと同じ配達サービス付きを打ちだした会社との
競合に勝つにはどうしたらいいでしょうか?

もう一歩の違いを打ち出した会社があります。

ある文具店では
「書類整理のコンサルタント」として
 ・書類整理セミナー
 ・オフィス見学会
を加えて差別化を計りました。

ここで、会社の運営を上手く進めるための
事務用品の活用法をコンサルすすのです。

このコンサルを受けた会社は
当然のように、事務用品を買ってくれます。

これには、安くしますからという売り込みは必要ありません。

サービスを充実させることで、
 ・安売り競争から抜け出す
 ・新しい可能性を見出す
ことができました。

メーカーから仕入れた商品を、「どう売ろうか!」と
苦しい努力を続けていませんか?

サービスを充実させることで、差別化を計ることが必要です。

「商品は基本機能とサービスの複合体」なのです。

勤務中の無駄時間、把握していますか!

図解:勤務時間の「人の働き方」分析が必要!

勤務中の無駄時間、把握していますか!

仕事には3つの時間があります
 ●価値を生む時間
 ●準備する時間
 ●無駄な時間

の3つです。

●価値を生む時間は、
価値を生む作業行動をする時間です。
例えば、
 営業の商談をする時間、接客する時間
 プレゼンする時間、プレゼンの企画する時間
 ..などなど
相手があり
相手が、その価値に対価を支払ってくる対象です。

●準備する時間は、
価値を生む作業行動を支える時間です。
例えば、
 資料を集める、資料を整理する
 客先に移動する、プレゼン機器の設置などの準備をする
 ..などなど
短時間で手早くやりたい
システムやツールで効率化あを考える対象です。

●無駄な時間
特に、価値を生む作業、準備する作業につながらない時間です。
例えば、
 資料を集めるが、どこにやったか分からなくなり資料を探す時間
 お昼休みについ喫茶店に長居をして戻りが送れた
 無駄なメールや電話で時間をつぶした 
 ..などなど
できるだけ少なくしたい、無くしたい時間です。
相手のある仕事では、急なアポ変更などがあり待ち時間も出てきます。

ここで問題なのは..

Aさん、Bさん、Cさんが同じ職場で同じ仕事をしていても
この3つの割合は違います。

当然、生み出す成果も違います。

これからは、誰でも、どんな立場でも
 ・会社員でも
 ・フリーでも
仕事の成果を厳しく求められます。
成果が上がらなければ、続けることができません。

仕事を単純に活動時間のコントロールとして捉え
Aさん、Bさん、Cさんの行動の違いを正しく把握せず
単純に残業時間を無くせと言っても効果は出ません。

それぞれ、どんな内容にどんな作業行動をしているか
把握することが必要です。

成果を上げるために勤務時間をどう使うか?
「人の働き方」の分析をやってみませんか!

「考える仕事」を放棄して作業に逃込んでいないか?

図解:現場で「考える仕事」の比重が高まってきた

「考える仕事」を放棄して作業に逃込んでいないか?

私は、若いときに何度か転職しました。
新しい会社に入るたびに「早く仕事を覚えよう」と
いつも考えていました。

誰でも、このように

新人で会社に入ったら
「早く仕事を覚えよう!」と考えます。

翌年に後輩が入ってきたら
「早く仕事を覚えてもらおう!」と考えます。

数年たち職場のリーダーになると
「いかに、新人を育成するか!」がテーマになります。

誰でも、「仕事は、覚えるもの」と
考えているのではないでしょうか。

現場の仕事には
間違いなく「覚える仕事」があります。

「覚える仕事」とは
 ・成果のでる手順
 ・上手くやる方法
を覚えて、習熟度を高めて
行動して成果を出すことです。

新人教育では
「覚える仕事」を教えることで
早く成果を出せるようにすることです。

精神論も大切ですが
成果につながる行動を教えることが重要です。

でも、
覚えたこと、指示されたことだけを
一生懸命やっただけでは、高い評価は得られません。

「覚える仕事」の習熟度を高めて
期待した成果を出せるようになった上で、
「覚えた仕事のやり方」を土台に
どんどん改善のアイデアを出して
・成果のでる手順
・上手くやる方法
改善し続けることが求められています。

これが「PDCA」です。

昔は、現場の担当者は上司の指示に従って
作業していけば良かったんです。

上手くいかなければ
・上司の指示が..
・会社の仕組みが..
・組織の文化が..
・社員教育もしてくれない..
などと赤ちょうちんで愚痴を言っていても通用しました。

でも、これからは
現場にも「考える仕事」が要求される比率が高まっています。

その期待に応えられないと..
どんどん単純作業に追い込まれ
安い給料で長時間労働を強いられ
最後は解雇へ..

では、
管理職は、どうでしょうか?

現場が決められた通りに動いているか?
それだけを管理・監督するだけで
管理職の仕事を全うしたことになるでしょうか?

管理職の大きな役割は
成果を生み出す
・成果のでる手順
・上手くやる方法
を現場の改善を超えた範囲で変えていくことです。

これについては
組織学者アージリスは
「シングルループ学習・ダブルループ学習」
という言葉で定義しています。

シングルループ学習とは、
すでに備えている考え方や行動の枠組みによって
現場の問題解決を計っていくこと。
現場で改善していくやりかたです。

ダブルループ学習とは、
従来の事業の枠組みを捨てて
新しい考え方や行動の枠組みを取り込むこと。
経営者・管理職が改革していくやり方です。

神田昌典氏は
メルマガ、「仕事のヒント」神田昌典365日語録の中で

事業の方程式が収入を決める。
そして借金の額も決める。

と言われています。

「考える仕事」は、
成果を生み出す仕事のメカニズムを
どんどん変えていくことです。

でも、率先垂範と言いながら
現場の作業に逃げ込んでいないでしょうか?

「考える仕事」は簡単に成果が見えません。
3日間こもって考えても
いいアイデアが出ない場合も多いです。

だから「現場の仕事が忙しい」と言って
現場の作業に逃込めば、自分が頑張った結果が見えます。
これだけ仕事が進んだという手応えを感じられます。
自分にも他人にも言い訳ができます。

でも、「考える仕事」で得られるはずの
仕事の改革は遠のきます。

社会の変化によって
昨日と同じことをやっていては
だんだんじり貧になります。

管理・監督しかしてこなかった人は
「今までのやり方で、もっと・もっと..」と
長時間労働や量をこなす改善策しか出せません。

昔なら、それでも何とか生き残っていけたでしょうが
これからは無理です。

経営には、この2つが必要です。

●経:考える仕事
どう行動すれば成果がでるか考える
経典の「経」、考えたことを書き記したもの
戦略

●営:行動する仕事
行動して成果を出すこと
運営の「営」、営む・オペレーション
戦術・戦闘

戦略の失敗は現場ではフォローできません。
逆に戦略が素晴らしくても現場がダメだと成果は出ません。

「考える仕事」、「行動する仕事」は
どちらも重要です。

マニュアル制作のコスト構造

図解:マニュアル制作のコスト構造


 

よく
「マニュアルって、いくらくらいでできますか?」
と聞かれます。

マニュアル制作費を見積もって欲しい..
 ・分かりやすくて
 ・現場で改善できて
 ・早く安く創って欲しい
 ・いくら位でやってもらえますか?
ということです。

でも、簡単には見積れないんです。

例えば..
自動販売機にお金を入れると缶コーヒーが出てきます。

これと同じ構造なら簡単に見積できるのですが、
依頼してくださる会社の状況によって、
大きく
 ・難易度
 ・制作時間
 ・アフターフォロー

が変わってきます。

私自身が、対面して状況を聞きながら
どのくらいかかるかじっくり取材して
どのような内容で、どの程度のものを、どのくらいの工期で
ということを確認できればいいのですが。

なかなかそうは行きません。

コスト構造を簡単にまとめてみました。

マニュアルを作成するコストは
 1.マニュアル制作(写真・動画・図解などで分かりやすく表現する)
 2.仕事内容の明確化(メモや写真で洗い出す、具体的に定義する)
 3.仕事の標準化(会社としての統一、誰がやっても同じ成果が出せる)

の3つのコストがかかります。

1.マニュアル制作(写真・動画・図解などで分かりやすく表現する)

仕事を体系化し
 ・作業の手順
 ・作業の方法
を具体化して分かりやすく表現することです。

紙媒体や電子媒体など、利用場面を想定して
多様な使い方ができるようにする必要があります。

難しいのは
 ・仕事を、具体的作業に分割し整理・体系化すること
 ・仕事を、新人でも誤解なく理解できる表現
です。

図解は、この整理・体系化と分かりやすさに役に立てます。

2.仕事内容の明確化(メモや写真で洗い出す、具体的に定義する)

このマニュアル制作を効率的に進めるために必要なことは、
現場の仕事を分かりやすく
 ・メモ:普段使っている言葉でどんどん書出す
 ・写真:言葉で表現しにくい部分を写真で補足
することです。

この作業を、
依頼元の会社でやるか・やらないかで
大きくマニュアル制作会社での作業量が変わります。

制作会社に頼んだからと、まったくやらないと、
制作会社が、現場にはいってすべてを取材する必要があります。

これは、大きなコストとなって依頼会社に返ってきます。

3.仕事の標準化(会社としての統一、誰がやっても同じ成果が出せる)

ここで、もっと大きなコストがあります。

現場に入って仕事のやり方を取材すると
同じ仕事をしているのに
人によって、少しづつ違いがあるということを発見します。

マニュアルは、会社が組織として
どう成果を生み出すメカニズムを共有することがテーマです。

違いがあるので、どちらかを選んで統一すればいいのですが、
簡単に、Aさん方式、Bさん方式を選ぶことができません。

全て片方が良いわけではなく、良い部分も・効率の悪い分も
あるので見比べ、検証しながら調整していくことが必要です。

この作業が、結構たいへんです。
感情が入るので、やり方を採用されない側の抵抗もあります。
解決には、時間が掛かる場合も多いのが現実です。

でも、これをガラス張りでしっかりやらないと、
マニュアルという厚いファイルはできたが、誰も納得していないので
使われずに終わるという最悪の事態にもつながります。

マニュアル制作には、大枠で
この3つのコストがかかるのです。

「マニュアルって、いくらくらいでできますか?」

この問いに、答えるには
3つのコスト構造を理解する必要があります。

この図解の
 A < B < C < D < E < F の順でコストが変わってきます。

マニュアルを安く早く創りたい依頼会社は
図解で示している「A」で発注することです。

自社で「何も考えない・書かない」で発注すると
 ・どれだけ時間がかかるのか?
 ・確認して調整することが必要なのか?
受注側は見えません。
見えないモノには、安全度を高めた見積しかできません。
当然、高くなります。

発注する場合には、A~Fのどこで
依頼するのか決めて見積依頼されることをお勧めします。

それと..
マニュアル作成の最も重要なことがあります。

マニュアルというと
社員をロボット化して作業効率を上げるというように
マイナス面のイメージが大きいのですがそれは間違いです。

変化の激しい時代には
現場の担当者が、変化に気がつきます。
その「気づき」を材料に
成果を生み出す仕事の仕組みをどんどん変える
それが必要です。

現場から離れたところで、現場を理解しないで
「こうやるべき!」と作成したマニュアルでは
役に立ちません。

役に立たないのは現場がすぐに分かります。

でも、上からの指示には反論できないので
「分かりました」と受け取って
使っているようなふりをするしかありません。

これだと、現場のみんなの「頭」を活かせません。

現場で考えて、仕事の仕組みを変えて、
結果を実感し、変化に対応していく
「PDCA」を現場でやる。

その基盤が、現場のみんなで作成したマニュアル!

みんな作成し、みんなで改善し続ける。
ボトムアップで改善していく土台として
成長し続けるマニュアルを考えてみることが必要です。

みんなの知恵と力をあわせる「仕事のプラットフォーム」前編

図解:みんなの知恵と力をあわせる「仕事のプラットフォーム」

みんなの知恵と力をあわせる「仕事のプラットフォーム」前

仕事の現場で
このようなことは起きていませんか?
 ・同じようなミスが繰り返される
 ・小さなトラブルが大きくなってしまう
 ・製品の品質にバラつきがある
 ・残業が当たり前になっている
 ・業務がブラックボックス化している
 ・業務の全体を知っている人がいない
 ・問題が起こっても対処療法しか対策が立てられない
 ・仕事が特定の人に集中してしまう
現場には、様々な悩みがあります。

これらの悩みは、時間がたっても
自然治癒することはありません。

放置しておけばいつまで経ってもそのままです。

その上、
経営者が頑張るだけでは
解決できるものではありません。

上から目線で
「やる気をだせ!」
「しっかりしてくれ!」
「注意力が不足なんだ!」
と精神論や抽象的な指導をしても再発します。
意味がありません。

では、どうやって
それを改善していくのか!

これさえやれば解決できるという特効薬はありません。

解決するために必要なことは
現場でより良い成果を生み出すための
「仕事のプラットフォーム」です。

これが、改善を積上げる土台となります。

この土台に
現場で担当者が顧客と接していて
気がついて、工夫していくことで
コツコツ積上げていくことです。

そのために必要なことの中心が
「経験学習」です。

現場で
 ・気がついて
 ・考えて
 ・工夫する

ことの連続です。

土台に積上げる工夫は

 ●成果のでる手順(ステップ)
  ・工程改善..無駄を減らし生産性を高める

●上手くやる方法(ノウハウ)
  ・作業改善..上手く作業するコツ
  ・環境改善..設備やツールで上手くやる

この2つで積上げます。

でも、積上げるためには
仕事が「見える」ことが必要です。

誰もが、
自分は「仕事を知っている」と思っていますが、
各自が自分の頭の中に描く
仕事についての定義は大きく違います。

違ったままで会議をしても、
 ・自分は正しい
 ・相手は間違ている
と議論の空中戦になりがちです。

必要なことは、議論を地上戦にすることです。

仕事の手順や方法を紙に展開してあると
みんなで紙を見ながら
 ・ここが違っている
 ・ここが無駄だ
 ・ここが抜けている
 ・この手順を、こうしよう
と具体的に改善案を出すことができます。

そのために必要なことが仕事の設計図です。

現場の仕事をオペレーションレベルで
「行動設計」をしましょう。

会社の業務の全体を、階層構造で設計すると
仕事を覚えていくロードマップが出来上がります。

ロードマップができると新人を即戦力化できます。
優秀な人が欲しいと悩まず
ハローワークから採用した普通の人を
「仕事のプラットフォーム」の上で
優秀な働きをして成果を出してもらうことができます。

以降は、後編へ

この「仕事のプラットフォーム」を使って
組織を成長させる方法論を解説します。

11月18日(金)に東京・船堀で
「チームを成長させる問題解決の基盤創り」
講座があります。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC161112.php

「もっと考えて仕事をしろ!」と言っても手応えがない

図解:「もっと考えて仕事をしろ!」の効果は?

部下に、「もっと考えて仕事をしろ!」と
言ったことはありませんか?

上司の立場としては

部下が、
 ・指示を待つのではなく
 ・自分事として気がついて
 ・どうなったら成果がでるか、自分で考えて
 ・自発的に、行動して欲しい
ということです。

部下が、その期待に応えてくれないとの
悩みから、この言葉になっています。

でも、なかなか期待通りにならないのです。

立場を変えて、部下から考えると
まったく意味が変わります。

部下の立場では

●何を考えるのかわからない

目の前の作業指示ばかりされているので
何を考えたら良いのか?
会社の理念も目標も知らされていないんです。
知らされているのは数値目標だけ。

●考える材料がない

自分の担当分野しか知らないので
考えるために必要な情報がないんです。
報告は求められるけれど、全体の動きを教えてくれない
だから自分の担当部分しかわからない。

●考える必要性を感じない

指示され、理不尽に叱られるばかりの毎日。
その立場で、自分で考えるという意味が分からない。
新入社員の時から指示通りやれと教えられてきた。

●考えた経験がない

これまで考えて行動したことがない
何を・どう考えるのか?..知らない。
決まった通り、指示通り動くことが仕事。

●ブレーキ経験がある

以前、自分で考えて行動したら...
「余計なことは考えるな!」
「指示されたことを、やっていれば善いんだ!」と
きつくしかられた経験がある。

というような実情があります。

社員は、やる気が無いのでしょうか?

誰でも、
始めは、やる気があるのですが

その、やる気を、
どう発揮したらいいかわからないのです。

そして、そのうちに
黙って言う通りにしようと
「あきらめ」が入ってくるのです。

上司としては

上司と部下という力関係で
部下の「意欲不足」
と定義することが一番簡単な言い訳です。

どうしたら、考える現場になるか?
考える現場を、どう支えたら良いのか?

部下が悪いという前に考える必要があると思います。