「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

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03月

主題(タイトル)の3つの付け方

図解:主題(タイトル)の3つの付け方

図解を含め、ちゃんとした文書には
この文書で何を伝えるのかという主題(見出し・タイトル)が
先頭に書かれています。

これがあることで、誤解なく効率的に内容を理解できます。

図解で必要なことは
 ・分かりやすく書かれた主題
 ・主題を支える内容

が明快であることが必要です。

主題は、とっても大切です。

では、どのように主題を創るのか?!

主題は、内容を要約することです。

この要約方法には

 1.分野を示す 
 2.主張を示す
 3.「問い」を想起させる

この、3つあります。

それぞれを具体化すると

 1.分野を示す
   カテゴリー(category)

   内容が何を示しているか分野を示す 
   (何について書いてあるか)

   ・業務改善について
   ・新規事業のコンセプトについて
   ・○○工程について
   ・職場のコミュニケーションについて

 2.主張を示す
   メッセージ(message)

   主張を具体的に表現する 
   (伝えたいことを書く)   

   ・業務改善の3つのポイント
   ・新規事業立ち上げの重要ポイント
   ・○○工程の効率アップの方法
   ・職場のコミュニケーションの改善方法

 3.「問い」を想起させる

   主題で「問い」を想起させ、内容で「答え」に導く 
   (主題を読んで疑問を持ってもらう) 

   ・どうしたら改善のアイデアを出せるのか?
   ・職場のコミュニケーションで必要なことは?
   ・売れる営業マンが辞めたら?
   ・なぜ、言いたいことが相手に伝わらないのか?

となります。

納得できる図解を作成するには、主題と内容の組立てを考えましょう。

「期待」を正しく伝えられない・受け止められない構造

図解:「期待」を正しく伝えられない・受け止められない構造

図解思考の原点は、実体験で苦労したことです。

もうかなり前ですが、フリーのSEでした。

システムを導入する会社を訪問して
「どんなシステムにするのか?」を取材していました。
しっかり聞いて、几帳面に議事録を作って
確認印をもらっても上手くいかない時がありました。
導入テストで、「違う!」と言われるのです。

そこで発見したのが
  口で言っていること ≠ 望んでいること
こうなっていると発見しました。

相手の「伝えたつもり」のことを、私が理解していなかった。
ということもあり、
  言った、聞いていない..
のトラブルになることもありました。

こんな仕事のトラブルを経験して..
 ・「なぜ?、伝わらないのか?」
 ・「なぜ?、本音を理解できなかったのか?」
と悩みました。

そこで、この情報が変化する構造を思いつきました。

発信者の「想い・考え」の情報は減衰し変形します。

 期待している
  →認識できない
  →認識できる →言葉にできない
         →言葉で表現できる → 伝え忘れ
                   → 間違い
                   → 正しく伝えた

受信者の受止めた情報は「誤解」が含まれます。

 発信者の「間違い+正しく伝えた」を受け
  → 聞き漏らし
  → 間違い
  → 正しく聞いた

というようににて
発信者の「期待」の情報がどんどん減っていきます。
誤解で、内容が変形していきます。

発信者から受信者の「理解」までに、
 ・どんどん情報が減っていき
 ・知らないうちに情報が変形していく
ことなります。

このようにして

 1.自分の意図を上手く伝えられない

   上手く伝えられないという悩みがあった
   分かりやすく伝えるために図解を使おう

   紙にしゃべらせよう!

 2.相手の期待を正しく理解できない

   相手の期待を理解できないという悩みがあった
   言葉にならない期待を理解するために図解を使おう

   図を使って読み解こう!

ということになりました。

ここから、20年以上の時を経て現在の図解思考となりました。

このテーマの詳しい部分をユーチューブにアップしました。

  【図解思考】図解思考が必要な理由
   https://www.youtube.com/watch?v=vLf61E1c4aU

25分ほどのZOOM動画です。
ご覧ください。

外部環境から影響を受け内部環境から結果が生まれる

図解:外部環境から影響を受け内部環境から結果が生まれる

会社の業績は、どのように決まるのでしょうか?

会社は、社会の中にあります。

そこから、日々大きな影響を受けています。

その影響下で、
自社で創った仕事の仕組み(仕事のプラットフォーム)の
上で経済活動をしています。

ここから、有形無形の価値や経済的な成果を生み出されます。

外部環境を正しく捉え、
それに対応できる内部環境が整備されていればいいのですが..

この外部環境としての社会は、常に変化しています。

だから昨日と同じことをやっていては、だんだんと社会
の要求に応えられなくなります。

応えられないと業績悪化につながります。

要求に応えるには、
仕事の仕組みとしての「仕事のプラットフォーム」を
どんどん変えていくことが求められます。

でも、社会の変化に対応して変化できない会社があります。

仕事の仕組を変えられない
「構造を変えられない体質」があるのです。

ツイッターに以下の投稿がありました。

先輩が本社の人に、
「この会社の良くないところはどこだと思いますか?」
と聞かれて、
「良くないところを答えても改善されないところです」
と答えていた。

それかな。

まさに、これは笑い話ではなく
表現は違えども、よくあることです。

変えられないと、どんどん実態から離れていきます。

社会の変化に対応して「変わる」ことが必要です。

なぜ図解を使って思考するのか?

図解:なぜ図解を使って思考するのか?

図解思考は、図解を使った思考方法です。

図解は、
 ・要素(パーツとなる言葉の情報)
 ・関係(要素と要素の関係を構造化)

から成り立っています。

紹介している図の左右で
 箇条書きで示すこと
 図解で示すこと

を比べると
図解で表現したほうが、はるかにわかりやすくなります。

単純な内容なら、図解でも箇条書きでも大丈夫ですが
複雑な内容になればなるほど、
図解で表現することとの違いが大きくなります。

図解は、関係性を単純化して示すことが得意だからです!

図解の目的であり機能は
複雑な情報の関係性をシンプルに整理することです。

それには、
 ・要素化
   物事を言葉で切り取り情報化
   要素となるパーツを洗い出すことです

 ・抽象化
   俯瞰して全体を見ること
   情報の関係性を見つけるには抽象度の上下が必要です 

 ・関係化
   パーツとパーツの間にある関係性を考えます
   全体を単純化して要素同士を結び付けます
   因果関係、包含関係、移動、段階、対立など..

ということを行います。

関係を組立てるために
「図解パターン」を使うことがあります。

パターンは、とても有効です。
ただし、表現する内容に合致すればです。

図解の初心者は
表現する内容に合致しないテーマを
無理に当てはめようとすることがあります。

こうすると..
思考が深まらず、役に立たない図解が出来上がってしまいます。

これでは本末転倒です。

図解すると、思考の「見える化」ができるのです。
見えると、内容の過不足・矛盾が見えます。
見つけたら直せばいいんです。

そうなんです、思考の過不足・矛盾を可視化して
修正を繰り返すことで、思考の完成度を高めることが
図解を使った思考の大いなる役割なのです。