「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

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組織を動かす・変える

組織を変える3つの視点

20130521teoria

組織を変える3つの視点

長く続いた組織は
 ・これまで、これでやってきた..
 ・このままで、とりあえず問題はない..
 ・新しいことをやりたいが..
事を荒立てたくない、自分だけ浮きたくない
と考える傾向にあります。

でも、社会が変わっています。
組織も変化していかないとじり貧になります。

内部の人間だけでは、自己満足はできても、改革はできません。
何しろ、それまでの利権にアグラをかいてきた張本人ですから、
かっちりできがっている利害構造を崩すことはできないからです。

やはり組織を変えるのは「人」です。
地域を元気にする「よそ者、若者、ばか者」という言い方があります。
町おこしや村おこしで言われている言葉です。

「地域」を「組織」に変えても同じことが言えます。

地域や組織を変えるには、
この三者の協力が欠かせないのです。
地域や組織の習慣や慣行、しがらみを通り越したところに、
新しいものが見えてくるのだと思います。

それぞれ、特徴を考えてみると..

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■ 若者
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初めて、仕組み・文化に接する人たちです。
良いも悪いも、評価するだけの経験がありません。
だから、新鮮な気持で「問う」ことができます。

 ..なぜ、そうやるんですか?

その上、若さというエネルギーは、
いつの時代でも大きな推進力に違いありません。

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■ バカ者
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既存の仕組み・文化を疑う人たちです。
組織を批判的に考えるので
上層部から「バカ者」と呼ばれ、
批判分子と危険視されます。

 ..そうやる意味がわからない?

変化にはいい意味での「馬鹿」が必要です。
過去のしがらみにとらわれないということで、バカと言われます。
馬鹿になって、真剣に 打ち込んでくれる人がいてこそ、
ほかの人も真剣になれます。

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■ よそ者
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他の組織からの転入している人たちです。
他の仕組み・文化を知っています。
ですから他と比較するすることができます。

 ..他では、こうやっています!?

新しい視点で、それまでの気づかなかった、
地域や組織の強み・良さを発見してくれるものです。

そして...

もう一つの大きな意味があります。
それは、「若者・バカ者・よそ者」は失敗を恐れないということです。
もともと、地位や名誉も既得の利益もありません。

だから、何も恐れる心配はありません。
まわりから批判されても失うものはありません。

だから、「若者・バカ者・よそ者」は大胆なアイデアが出せます。
目先の利害にとらわれずに行動できます。

組織は、環境に合わせて変化できないと...じり貧になります。

「若者・バカ者・よそ者」の3つ目ので、
今の組織や仕事の仕組みを見直ませんか?

何も難しいことはありません。
 ・この作業って必要なの?
 ・なぜ、このやり方をやっているの?
 ・これを止めたら、何か影響が出るだろうか?
単純な疑問を、投げかけるだけでOKです。

ボツ・失敗を「お宝」に変える、ボツと失敗の原因分析

図解:ボツと失敗の原因分析

ボツ・失敗を「お宝」に変える、ボツと失敗の原因分析

新しい事業を企画するときの「壁」は
 ●ボツ  誰もわかってくれない、OKがでなかった
 ●失敗  頑張ったけれどダメだった

これは、企画がスタートしたか、していないかの違いだけです。
上手くいかない根っこは同じです。

アイデアが良くても実現できない
根っこは、この4つの原因にまとめられます。

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1.必須技術の弱さ 
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社内の現存技術では無理だと言うことです。
どこかから調達する必要があります。
失敗は、自社の技術を過信した結果です。
 
若い新人と優勝経験のある熟練者が、
空手の試合をしました...
熟練者は、「俺の方が、経験も実績もある..」と考えました。
さて、どうなったでしょうか?
若い新人の体力や瞬発力にはかないません..
自分の「強み」で勝負しようとしたのですが、
自分の「弱み」で勝負することになりました。
そして、負けました。
  
事業企画を実現するために必須な条件は何か!
しっかり見極めることが必要です。

自分が、「強み」と思っているモノが、
「強み」で無かった..

  ..必須技術が確立すれば!

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2.実現設計の甘さ
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方法・手順の選択ミスです。
実現のための設計図の完成度は高かったのでしょうか?
複数の実現の方法を選択肢として並べ、
選択する基準を考え抜いて選んだでしょうか?
確たる理由も無く選んでしまうことがあります。

お昼になったお腹が空いた...どうやって空腹を満たすか..
そばにするか、ラーメンか、定食か、牛丼か..
空腹を満たすための方法は複数あります。
どんな基準で選ぶのか?
昼食なら簡単ですが事業立上なら責任重大です。

ラーメンを選んだら、次は...
どのラーメン屋さんにするか、歩いて行くか、ひとりで行くか、
どんなトッピングで食べるか?...
たくさんの手順のクリアが必要です。  
  
東京にいて、札幌のラーメン屋さんに行きたいと考えても、
お昼休みの時間では行って帰ってこれません。

無理な計画を立てなかったでしょうか?

経験のないことに対しては、PDCAできません。

  ..事業化の力がアップすれば!

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3.組織の力量不足
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組織管理が弱いと計画は良くても何も生み出せません。
「みんなで力を合わせて頑張ろう!」は、重要ですが...
メンバーの能力を見極めて、能力によって公平に分担する必要があります。

昔の取引先の社長が若いころに大学受験に失敗したそうです。
そこに、その行きたかった大学出身者が中途入社してきました...
どうなったと思いますか?
その大学出身者を、無茶な重用をしたのです。
50歳を過ぎて、○○大学卒もないだろうとみんな思ったのですが..
社長が、彼を高い役職に据えました..
コンプレックスの成せる無理難題です。
彼は、屁理屈は達者ですが、論理的な会話ができません。
もう、社内はガタガタです。

その会社の事業は...
それが直接の原因ではありませんが、とん挫してしまいました。

協力しあう文化が社内に土台として育っていないと、
「仕事の仕組み」を載せて組織力にすることはできません。

  ..組織力が高まれば!

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4.市場が未成熟
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商品化や事業化が早すぎたのです。
商品化や事業化には、社会の環境を待つことも必要です。

昔、ISDNが普及し始めた頃にパソコン通信を使って
通販を企画し事業化を考えた会社がありました。
パソコン通信で商品情報を送って受注するのです。
ISDNが普及し始めて、パソコン通信より格段に
写真の転送が早くなりました。
その会社の幹部は、「全国にISDNが普及すれば..」
と言っていました。

ISDNと言えど、今から考えると、
写真など送ったら時間がかかって仕方がありません。
商品の検索など、とても現実的ではありません。
 
今のようなネットで写真も動画も自由にみられる
環境とは大きく違います。
これなどは、商品化や事業化が早すぎたのです。 

TVやカタログ通販は広がっていましたが、
パソコン画面で商品を買うというところまで行っていませんでした。

   ..時代が、後押ししてくれたら!

「ボツ・失敗」には、
 ・アイデアの問題で失敗することがあります。
 ・アイデアが良くても、
  この4つの原因で「ボツ・失敗」につながります。

ボツになった時、失敗をした時は、
その記録を残しておきましょう。

どれだけ臨場感をもって蓄積できるかが重要です。

時代が移り、社内・市場の条件が変わると..
「ボツ・失敗」が「お宝」に変わります!

しっかりと記録に残しましょう!