「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

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企画書

「読んで理解する必要がある情報」は、使いずらいのか?

図解:「読んで理解する必要がある情報」は、使いずらいのか?

たくさんの情報を集めていませんか?

私もたくさん集めています。

 ・新聞や雑誌の切り抜き
 ・コピー
 ・本につけたマーカー、付箋
 などなど

たくさん持っています。

特に、昔に師事していた先生の資料のコピーが
本棚の下の段に積上下ています。

ですが、それらを見ることはなかなかありません。

企画書や提案書を作成するときに、
その中に役に立つ考え方や材料があったとしても..
探し出すのは至難の業だからです。

時間ばかりかかってしまうのです。

なぜなら
自分の頭にインプットすることの作業の負荷が大きいからです。

  探して(タイトルを読んで)
  読んで(長い文章なら、負担が大きい)
  理解して(文書を構造的理解するには、相応の時間がかかる)
  使えるか判断して(少しでも使えそうならと考える集めすぎる)

そして、とりあえず必要な方にと振り分けていくのです。
これはかなりの時間と労力を要します。

どこまでやれば良いのか?
どれだけ探せば見つかるのか?

使える材料があるかどうかわからないまま作業を続けることになります。

掛けた時間に応じた価値ある情報が手に入るかどうかは賭けなのです。

結論から言うと..
頭にインプットする負荷の大きい資料は、使いにくいのです。

では、どうしたらいいか?

この4つの作業の
  探して
  読んで
  理解して
  使えるか判断して
負荷を軽減する状態で保存することです。

これができるのは、図解で作成して保存しておくことです。

私がこれを始めた理由は
提案書を作成する効率を上げることでした。

提案書のフォームを決めて、それに従って提案書を造ります。
そして、その提案書をパワポの1枚単で保存します。

この1枚単位のパワポが集まってくると提案書の作成の効率化が計れます。

提案する相手先を頭に思い浮かべ
エクスプローラーのサムネイルで図解をみて
必要なパワポを開いて取り込んでいく。

図解だと
「探して、読んで、理解して、判断する」という作業が簡単にできます。

提案書をゼロから作るのではなく過去の蓄積をベースにして
集めたパワポをページ展開して、内容を修正したり
足りないページ追加することで提案書作成が効率化できます。

これで、新しく追加したパワポが増えることとなります。

提案書作成の情報がどんどん充実していきます。

是非、仕事で使う資料を図解で保存することをお勧めします。

図解すると情報を再利用しやすくなる

図解:図解すると情報を再利用しやすくなる

企画書や提案書のために情報を集めていませんか?

集め方に「ありがち」なのは..

たくさん情報を集めた..
 ・取材したメモ
 ・ネットで見つけて印刷した資料
 ・過去の仕事の資料
 ・雑誌の切り抜き、抜き書き
 ・本にマーカーで印をつけた

情報はたくさんある
これだけあれば大丈夫! 

というような集め方です。

確かに、役には立ちます。
ただインプット情報としてです。

私自身、
紙のコピーを積上げたり、パソコン内にPDF資料をたくさん持っています。

特に紙のコピーは、昔ついていた先生の資料が30cmくらいあります。
探せば役に立つ情報がたくさんあると思いますが..
先生が亡くな手から、なかなか手を付けられる10年以上積んであるだけです。
もったいない限りです。

これらの情報を使いこなすには
読み込んで
 ・ピント来るものを見つけ出し
 ・自分にない切り口として
 ・上手く表現した単語として
 ・部品として使える情報として
などとして使いこなせれば役に立ちます。

では、締め切りのある企画書作成・提案書作成で使えるでしょうか?

実は、まったく加工していない状態で情報として使いにくいのです。
 
理由をまとめると
情報を集めただけなので
 1.必要な情報を簡単に探し出すことができない
 2.活用前に、内容を「理解する」ことが必要
 3.どう使えるか・使うか「考える」ことが必要

なのです。

必要な情報があるか、分からないままページをめくり
「使えそうだ..」と思ったものが見つかっても
掛けた時間のわりに役に立つかは賭けのようです。

現実は、たっぷり時間のあるときにしか使えません。

では、効率的に活用できる情報を蓄積するにはどうするか。

インプット情報では使いにくいので
自分の頭を通過させたアウトプット情報にする必要があります。

自分でアウトプットした情報なら
見つけやすいし、どんな場面で・どう使えるかも理解できています。

でも、アウトプット情報がたくさんになると
文章や箇条書きで蓄積したものでは探しにくくなります。

パソコンのエクスプローラでサムネイル表示しても
文章や箇条書きでは、見た目が似ていて区別できません。

500~1,000枚程度でしたら、タイトルで覚えておけるでしょうが
それ以上になると困難になります。

お勧めする情報の蓄積の仕方は

 1.一つの事柄を、一枚のパワポにする
 2.各1枚を図解を入れる
   (全部を図解するのではなく、部分的に図解する)
 3.利用目的ごとに大分類する

というやり方です。

図解すると、エクスプローラでサムネイル表示すると
簡単に区別がつき、必要なパワポを見つけることができます。

図解で一度アウトプットしたものは、どこで・どう使ったか
どう加工すれば・どう使えるかが頭に浮かびます。

企画書・提案書を効率的に作成したい方は
是非、やってみてください。

上手く表現するための必要なのは発想力+設計力

図解:上手く表現するための必要なのは発想力+設計力

企画書や提案書を上手く書けない..
 ・もっとインパクトのある表現をしたい
 ・もっとわかりやすくできないか
 ・もっと価値ある内容に組み上げたい
などと悩みます。

要するに「表現」の方法で悩んでいるんです。

私も、図解を始めた当初は
「どう、上手く表現しようか?」と悩みました。
いろいろやってみました。

企画書の書き方とか、提案書の作成の仕方などの
本をたくさん読みました。

確かに勉強にはなりました。
今も役に立ってはいます。

でも、何か足りないと感じていました。

そこで気がついたのは、

 ・頭の中にある不完全な状態の書きたいことを
 ・どうやって表現しようか?

と、悩んでいたということです。

要するに
表現する内容が不完全なのに
表現しようと悩んでいたのです。

なら、どうするか?

ここで、「思考の整理」ということが頭に浮かびます。

でも、整理するだけで良いのか?
と、悩みました。

これを何年も悩み続けて結論が出ました。

分かりやすい、通る企画書・提案書を作成するための

前提条件は
 ・自分が知っている情報を整理しても、顧客が喜ぶかどうかは別物
 ・顧客にとって価値ある情報でないと、購入や契約につながらない

ということ。

目指しているのは
 ・自分の頭の中のモヤモヤを出発点に、潤沢な情報を集める
 ・集めた情報をベースに顧客の求める価値を組立てる

ということ。

必要なことは
 ・発想力:必要な情報を集めること
 ・設計力:価値を生み出す組立てをすること

です。

パワポ1枚単位に、発想・設計・表現することで、
企画書や提案書の1枚になります。

ここから、企画書作成、提案書作成の方法論につなげていくと
上手く作ることができます。

頭の中にあるモヤモヤした状態のまま「どう表現しよういか?」と
悩む前に、

価値ある情報を組立てるために
 ・発想する
 ・設計する
という前段階を考えましょう。

図解表現するために必要な土台

企画書とか提案書に図解を入れたいと考えますが、
なかなか上手く図解できません。

上手く図解表現できない
言い訳に使われるのが
 ・絵心がない
 ・センスがない
などと。

図解表現するには
 ・何のために
 ・誰に、何を伝えて
 ・どう行動を喚起する
ことが必要です。

要するに「何を表現するのか!」という
アイデアの概念化が重要です。

何を表現するのか?

表現する内容が固まっていない状態で、
どう表現しようかと表現方法を悩んでも
全く意味がありません。

図解できないという理由のほぼ100%が
表現する内容が固まっていないことです。

不完全な情報を目の前に並べて
どうやったら
 ・分かりやすく
 ・理解されやすい
表現ができるか考えても
意味がないことが理解できると思います。

納得できる図解を作成するには
アイデアの概念が重要です。

そして、価値ある概念を作成するには
潤沢な情報収集が必要です。

自分の手持ちの陳腐な情報を
どれだけこねくりまわしても
「論理思考だ!」と言ってみても
たかが知れています。

いかに、価値あるアイデアに高めることが出来るかです。
概念化は、手持ちの情報に影響されるんです。

ここで役に立つのが「図解思考」です。
役割は2つあります。

 1.情報を集める
   ・視点を移動し
   ・問いを立て
   ・自他に質問する

   自分では知らないが、
   価値を高めるために必要な情報を探し出す

 2.情報を創る
   ・情報を整理、吟味し
   ・企画、編集して
   ・情報を組立てる

   集めた情報は自分がピンときたもの
   そこから目的を再定義して組立てる

この「情報を集める・情報を創る」を
ぐるぐる繰り返して手持ちの情報を広げ
価値ある概念化を行います。

「表現できない」と悩んでいても前に進みません。

表現できないのは、
自分の中に表現できる情報が無いのだと覚悟を決めて
情報収集から始めましょう。

「主張」を納得してもらえない5つの理由

図解:「主張」を納得してもらえない5つの理由

図解というと、絵心とかセンスと言われますが、
一番必要なことは論理構築力です。

図解できない人の話を聞くと
 ・何を主張したいのか不明確
 ・主張を支える根拠(理由・エビデンス)が陳腐

なのです。

そのような状態で
 ・わかりやすく表現したい
 ・刺さる言葉を使って
などと表現方法を考えています。

でも、
「何を表現するのか」
表現方法を考えても前に進みません。
表現する前に、表現する内容を構築することが必要です。

図解は、1枚の紙に
 ・主張(相手に伝えること、自分の意志、情報)
 ・根拠(主張を支える根拠を構造化したもの)
です。

相手に
何か行動を期待して図解を見せたとき
こんな反応が返ってくることがあります。

 ・何で、そうなの?
 ・それで、どうした?
 ・納得できない?
 ・どうして、そうなる?
 ・だから、何なんだ?

と..

この言葉が返ってきたとしたら?
主張・根拠のどこかが不完全ということです。

以下の5つの条件が考えられます。
 1.主張はあるが根拠がない    
 2.根拠はあるが主張がない
 3.主張する根拠が弱い
 4.根拠と主張がつながらない
 5.主張が平凡すぎる

誰もが、「え、そんなこと?」あるの
と思われると思いますが、あります。

2時間熱く語っても
主張が不明確なことはよくあるんです。
特に新規事業の場合はありがちです。
本人は、明確な主張をしているつもりなのですが、
客観的に考えると主張も根拠もあやふやです。

でも、それが悪いわけではありません。

一度、あやふやな状態で書き出します。
そこからが出発点です。

そこから、表現するというアプローチから
主張を組立てるというアプローチに移ればいいんです。
そのやり方が、最も効率的です。

逆に、最も上手くいかない方法は、
「表現するというアプローチ」に拘泥すること。

さらに問題なのは、企画書の制作を
部下や外注にまかせて責め立てることです。

表現する内容が不明確なのに
 ・分かりやすく表現しろ
 ・相手が納得する表現をしろ
などと責め立てることです。

私も、若い時には
さんざん泣かされました。

今は、表現する内容が8割がたできていれば
表現するということで請けられます。

表現する内容がほぼない場合は
(新規事業の立ち上げでは、この状態がほとんど)
「主張を組立てるというアプローチ」が受入れられる
場合のみ仕事を請けることにしています。

比較的、年配者の多くは
自分に自信があるのかアプローチを変えられません。
良いアイデアがあっても、実現できません。

もったいないと思います。