「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

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図解

図解を組立てる3つの方法

図解:図解を組立てる3つの方法

図解は、難しいです。
納得できる図解を描くには、時間がかかります。

すると、つい..

自分には、、絵心がないんだ。
センスがないから..
などと表現力の無さを言い訳にしがちです。

でも、図解できない原因のほとんどは
表現力のもんだいではありません。

できない理由は3つあります。

1つ目は、主張を明確にできないこと

 頭の中にある、もやもやした状態の「想い」のすべてを
 1枚の紙に落とし込むことは難しいです。

 この1枚で、何を伝え
 次の1枚で、内を、その次の1枚では..
 とストーリー展開することが必要です。

 これができると、全体を1枚にまとめることも可能となります。

 1枚ごとに、何を伝えるか明快に決められないことが多く
 上手くない図解を見ると、あれも・これもと
 盛りだくさんになってしまい、ポイントがずれています。

 
2つ目は、単文・単語に要約できていないこと

 1枚の紙に、長い文章で説明しても読んでもらえません。


 長い文章だと、読み手によって理解の個人差が大きくなります。
 これらを防ぐために、図解します。
 必要なことは分かりやすい要約です。

 重要なポイントに絞り込むこと
 分かりやすい単語や単文で表現することです。
 これが出来ていないと、意図が伝わりません。

3つ目は、内容を構造化できていないこと

 単語や単文に要約したものを構造化することです。


 構造化とは
  ・因果関係
  ・包含関係
  ・対比
  ・手順や時間経過
 などに組みたてて、整合性の確認や漏れ・重複のチェックをします。

 問題なのは、この構造がしっかりしていないことです。
 図解は絵とか図形と思っている人は、
 論理的な組み立てができていないことです。

要するに
図解に必要なことは

  しっかりした主張と論理的な組立て
 
が必要なのです。

もう、30年近く前のことです。
当時30代の私が、女子大生に「企画書見てください」と言われ
渋谷の喫茶店で会って、見てあげたことがあります。

その時つい..
「きれいに書けているけど、中身がない」と
言ってしまいました。

当然、それっきりですが..
私も若かったです。 反省..

図解は、見るのは簡単ですが
頭の中にあるもやもやした状態を図解にするのは手間がかかります。

どうしたら良いのか..

実は、図解は誰でもできるようになります。
ただ、正しい方法論に従ってコツコツ練習すれば。

よく見かけるのが..
どこかで見つけた図解の一部を取り込んで使うことです。

内容がマッチすれば、効率の良いやり方ですが、
多くの場合は、「?」と思われます。

もったいないことになります。

なぜ箇条書きにして図解で構造化するのか!

図解:なぜ箇条書きにして図解で構造化するのか!

図解を創る最初は、
頭の中にある事柄、思い、事実を言葉にして書き出します。
いかに、たくさん書き出すか!
そこが重要。

形式は、どうでもOKです。
とにかく書き出します。
まずは言葉にして紙やパワポにします。

まずは言葉にして、三人称にして
モノとして扱うことが出来る状態にするのです。

書き出されたものは
 ・単語
 ・箇条書き
 ・長い文章
などなど、混在します。
それでいいんです。

大量で、まとまりない情報が団子状態。
頭の中では、とりとめもない
これでは、扱えないので情報を意味で分けます。

その分けた情報ごとに
長い文章、込み入った複文はわかりにくいで単文にします。
単語は、主語・述語を組み合わせて箇条書きにします。

こうすると、最初の分類に合わないことが見えてきます。

そこで、再度「意味のグループ化」をします。
次に、そのグループに名前(ラベル)をつけます。
名前(ラベル)をつけるために必要なことは、抽象度を上げ理解すること。

今度は、グループの関連付けです。
書き出し、整理され、名前が付けられたグループには
それぞれ関係があります。

関係を整理し、関係のセット同士を組み合わせていきます。

こう書くと..
スムーズに進められるようですが
現実は、何度も行ったり来たりします。

すると
 ・ヌケ
 ・ダブリ
 ・矛盾
が見えてきます。

言葉を入れ替え
ラベルを付け替え
組合せを変えます。

繰り返すことで、
自分が
 ・何を考えていたのか
 ・何を表現したかったのか
段々と見えてきます。

要するに
自分の考えを「創る」という作業です。

よくある誤解は
図解を表現する技術と思っていることです。

頭の中にあるもやもやした状態の情報を書き出して
整理することだけでは表現できません。

頭の中には完成度の低い情報が混とんとしているだけ。
これでは「表現」するというアプローチでは無理なんです。

「創る」作業なので何度も繰り返します。

そのための基本材料が箇条書きです。

単語では、
言葉の意味はありますが
意図は示されていません。

箇条書きは、
意図を示すことが出来ます。

この箇条書きを、最小単位として関係を整理し
組合わせていくことで複雑な内容も表現することが出来ます。

図解しようとパワポに向かうと
つい100%の完成度で分かりやすく表現しようと
してしまいますが..

最初は、ラフな状態で完成度や分かりやすさを気にせず
どんどん箇条書きを書き出すところから始めてください。

慣れてくると、短い時間で納得できるレベルに近づけます。

仕事の標準化が会社を変える

図解:仕事の標準化が会社を変える

仕事の標準化とは何でしょうか?

誰が、いつやっても同じ手順で作業を進めて
期待した成果を安定的に生み出す仕組みです。

ベテランが少なく若手や非正規社員で構成された職場も
多くなっていますので、仕事の標準化が大きな課題になっています。

標準化で得られる効果は

1.やるべきことが見える
  指示しなくても成果のでる行動ができる

2.属人化の弊害を防ぐ
  スター社員に依存しなくてもいい

3.新人を即戦力化できる
  新人教育をコントロール短期間で一人前に

4.成長のロードマップ
  仕事の学び・成長の道筋が「ある・見える」

5.俯瞰して役割を理解
  仕事の全体を知って今の動きを考えられる

6.仕事への自信と業績安定
  誰でも一定の成果を上げられる

7.情報を共有し議論できる
  考える土台・情報があり改善提案が出せる

8.会社の成長に貢献できる
  自ら考えて行動する文化が根付いていく

標準化の分かりやすい例としては

水道栓(蛇口)の止水方法(上げ下げ)がメーカーによって違っていました。
A社は、レバーを下げると水が出て、上げると止まるのに対して、
B社は、はこれとは真逆でした。
これは社会的にリスクになりかねない事象とも言えます。
現在は、下げて止まるという方式が国際標準・国内標準化して統一されています。

このようなちょっとした違いは、仕事の現場にもあります。
同じ仕事をしていてもA係長の仕事のやり方とB係長のやり方が
少しづつ違うということがよくあります。

同じ係内で仕事をしているのであれば問題ありませんが、
移動があったり、組織を超えたプロジェクトの場合には
暗黙の「仕事のやり方」の違いが
 ・意思疎通を困難にし
 ・仕事の手戻り、二度手間
 ・つまらないミス
などが発生します。

その都度、精神論でしっかりとか慎重にとか報・連・相と言っても
あまり意味がありません。
再発します。
そして、精神論の繰り返しです。

誰もが、仕事の現場で自分の100%、120%で考え行動する
ことはできません。
時にはできても、常には無理です。

仕事の標準化は、精神的に無理をしなくても
一定の成果を上げ続ける仕事のやり方を 
 ・環境つくり
 ・ツールつくり
を土台に進めるモノです。

「PowerPointを禁止するべき理由」の図解手順

図解:「PowerPointを禁止するべき理由」の図解手順

プレゼン資料作成でPowerPointを禁止する会社があるようです..

それも大手企業で!なぜでしょうか?
どんな理由なの?これをテーマに考えました。

実は、ある本で「パワーポイントがダメな理由」この言葉を見つけたんです。

まずは、ネットで情報収集です。
潤沢な情報が、企画や提案の基礎です。

「パワーポイントがダメな理由」で検索すると..

たくさん出てきます。

●GIGAZINE
 「PowerPointを禁止するべき理由」をPowerPointで解説
 https://gigazine.net/news/20150528-ban-powerpoint/
 
●文春オンライン
 なぜアマゾンは社内プレゼンで「パワポ」の使用を禁止しているのか
 https://bunshun.jp/articles/-/15306
 
●東洋経済オンライン
 「アマゾンの会議」でパワポ資料がNGな理由
 ジェフ・ベゾスが気づいた「箇条書き」の盲点
 https://toyokeizai.net/articles/-/373229
 
●PRESIDENT Online
 パワポで資料を作り出す人は必ず失敗する
 8割までは「手書き」で作り込もう
 https://president.jp/articles/-/24420?page=1
 
●ライブドアニュース
 パワーポイントは禁止にした方がいい!?
 https://news.livedoor.com/article/detail/11028237/
 
●citrus(シトラス)「カジュアルに知性をアップデート」
 パワーポイント使用を禁止する会社が増えている理由
 https://citrus-net.jp/article/387
 
●All About,
 パワーポイント使用を禁止する会社が増えている理由
 https://news.allabout.co.jp/articles/d/88444/

このWEBページを理由となる言葉を拾い集めます。
具体的には、コピーしてメモ帳にペーストします。

そして、それらを整理すると以下のように3分類されます。

・スライドが簡素化され過ぎ
・簡単にプレゼン資料が作れるので手抜きの報告書
・「やっつけ仕事」での資料作成が可能(箇条書き資料は、作成が容易)
・箇条書きだと、行間を読むことによる、人による解釈の違いが生まれる
・会議後に、内容を事細かに思い出すことはできない
・会議に参加していない他者がその資料を見たときに、理解が出来ない
・全体の構成や論理を考えず、ひたすら箇条書きが連なっていくと分かりにくい
・対話や討論が行いづらいことによる「学習機会の損失」
・要点だけを箇条書きにして詳細は口頭だけ(後から見ても分からない)
・具体性がなく、何を提案したいのかよくわからない
・ヌケやモレも発生しがち
・スライドは一見わかりやすく思うが、簡素化され過ぎていたり、
 抽象化されていたりして、読み解くことに時間がかかったり、誤解を招いたりする。
・図表や箇条書きでまとめると、自分の思考を深めることにつながらない。
・同じく思考が深まらないので、対話や討論が行いづらい。
・「正確に伝わらない」・「思考の深化が図れない」・「論議しづらい」

・手の込んだ紙芝居のようなビジュアルに惑わされる
・みてくれに時間をかける(グラフなどを多用、アニメーションなど)
・「本質的でない細かい作業」に時間をかけてしまう(フォント、図表の美しさ)
・資料の見た目がキレイさで「デキる人の資料」を狙っている
・見た目をキレイにする作業に時間をかけすぎる
・「作成に時間がかかる(効率が悪い)」
・大げさなグラフィックやテキストが盛りだくさんの資料は見ていて疲れます
・演出の多い資料は、見映えはよいけど分かりにくいことが多い気がする
・出来上がったもんを第三者が見ると、中身がスカスカなんだよね
・資料の中身よりも見栄えを良くするためにアニメーションを入れろなどと要望され
 作業時間ばかりかかります

・作成途中で「やっぱり、こうしよう」と思ったときに、やり直しが大変
・パソコン上でのやり直しは、かなり時間がかかる
 それに比べれば、手書きでのやり直しは手間がかからない
・まずは作業効率。やっぱり作成に時間がかかる

これを考える材料としての出発点にします。

パワポで組立てを試しながら、だんだんと完成度の高い図解にしていきます。

手順は、ユーチューブにアップしています。
 【図解練習】
  図解の「構造トレース」PowerPointを禁止するべき理由
  https://youtu.be/UTfOGJzQGKo

今回は、表示した図解で、一応の完成としています。

まだ、改良の余地はありますが
これを出発点にして、人に見せ反応を確認し
半年後、1年後などに、時々眺めて修正を加えていきます。

するとだんだんと、新たな図解コンテンツが出来上がっていきます。

図解していて考えるに

パワポに責任はありません。
単なるツールなのに...

パワポに図解を入れれば内容は深化します。

それに、アニメーションやフォント・グラフににこだわらなければ
時間もかかりまん。

パワポを悪者にしないで欲しいと思います。

———————————————————————————–

手順は、ユーチューブにアップしています。
 【図解練習】
  図解の「構造トレース」PowerPointを禁止するべき理由
https://youtu.be/UTfOGJzQGKo

営業マンの能力が原因のすべて??

図解:営業マンの能力が原因のすべて?

私が、仕事を図解しようと考えたキッカケの図解を紹介します。

もう、20数年前と思います。

SEとして販売管理や顧客管理のシステム導入の打ち合わに
40名ほどの会社に、出入りしていました。

その時に、遭遇しました。

ある営業マンが、地方の顧客からクレームの電話を受けていました。

顧客の言い分は
  営業マンから説明を受けていない
  聞いた話と違う

というものです。

営業マンとしては
  ちゃんと説明しました
  納得してもらったはず、なの今さら??

と…

ですが、顧客の怒りは
  「上司に代われ、社長を出せ!」
とだんだんエスカレートします。

まあ、社長が電話に出て、納得してもらい
そのクレームはおさまったのですが...

その後の出来事に、ショックを受けました。

上司は、
若い営業マンの説明の仕方が悪いので
クレームが来たと思っています。

若い営業マンは、
運悪く悪いお客に当たったとか、
自分の説明も悪かったと思っています。

そして、解決策は.. 
 「以後、気を付けます」

気を付けると言っても、
具体的な対策は何もありません。

だから、同じようなトラブルが繰り返されました。

私が感じたのは「もったいない!」です。
みんな一生懸命なのに、それが活かされていない。

その会社は、新規事業として立ち上げて4年ほどの会社でした。
業績が上がり始めて1年半ほどでした。

どんどん売上げが上がり社員も急に増えた会社です。
様々な業種の人が中途入社で入ってきました。

管理職すら、その仕事に取り掛かって間もない状態です。
新人営業マンは、営業すら初めての若い人ばかりでした。

昔ながらの、パワーのある根性で売りぬく人が
大きな声で指示命令している状態でした。

ですので、商品の説明の仕方や営業方法など
ほとんど教えていないのが現状でした。

私は、このクレームのような状況を何回か見たので、
社長に提案しました。

新人営業マンでも、間違い無く営業トークできるような
営業ツールを作りませんか?
 ・一目見たら分かる図解にして
 ・1枚づつめくりながら説明すれば漏れなく伝えられる
と提案しました。

完売管理・顧客管理のコンピュータシステム導入の打ち合わせに
行っているので商品の特徴や売り方、出荷など理解していました。

ですので、その提案はすぐに受け入れてもらいました。

この体験が、
今、このような仕事をするきっかけの1つになりました。

主題(タイトル)の3つの付け方

図解:主題(タイトル)の3つの付け方

図解を含め、ちゃんとした文書には
この文書で何を伝えるのかという主題(見出し・タイトル)が
先頭に書かれています。

これがあることで、誤解なく効率的に内容を理解できます。

図解で必要なことは
 ・分かりやすく書かれた主題
 ・主題を支える内容

が明快であることが必要です。

主題は、とっても大切です。

では、どのように主題を創るのか?!

主題は、内容を要約することです。

この要約方法には

 1.分野を示す 
 2.主張を示す
 3.「問い」を想起させる

この、3つあります。

それぞれを具体化すると

 1.分野を示す
   カテゴリー(category)

   内容が何を示しているか分野を示す 
   (何について書いてあるか)

   ・業務改善について
   ・新規事業のコンセプトについて
   ・○○工程について
   ・職場のコミュニケーションについて

 2.主張を示す
   メッセージ(message)

   主張を具体的に表現する 
   (伝えたいことを書く)   

   ・業務改善の3つのポイント
   ・新規事業立ち上げの重要ポイント
   ・○○工程の効率アップの方法
   ・職場のコミュニケーションの改善方法

 3.「問い」を想起させる

   主題で「問い」を想起させ、内容で「答え」に導く 
   (主題を読んで疑問を持ってもらう) 

   ・どうしたら改善のアイデアを出せるのか?
   ・職場のコミュニケーションで必要なことは?
   ・売れる営業マンが辞めたら?
   ・なぜ、言いたいことが相手に伝わらないのか?

となります。

納得できる図解を作成するには、主題と内容の組立てを考えましょう。

「期待」を正しく伝えられない・受け止められない構造

図解:「期待」を正しく伝えられない・受け止められない構造

図解思考の原点は、実体験で苦労したことです。

もうかなり前ですが、フリーのSEでした。

システムを導入する会社を訪問して
「どんなシステムにするのか?」を取材していました。
しっかり聞いて、几帳面に議事録を作って
確認印をもらっても上手くいかない時がありました。
導入テストで、「違う!」と言われるのです。

そこで発見したのが
  口で言っていること ≠ 望んでいること
こうなっていると発見しました。

相手の「伝えたつもり」のことを、私が理解していなかった。
ということもあり、
  言った、聞いていない..
のトラブルになることもありました。

こんな仕事のトラブルを経験して..
 ・「なぜ?、伝わらないのか?」
 ・「なぜ?、本音を理解できなかったのか?」
と悩みました。

そこで、この情報が変化する構造を思いつきました。

発信者の「想い・考え」の情報は減衰し変形します。

 期待している
  →認識できない
  →認識できる →言葉にできない
         →言葉で表現できる → 伝え忘れ
                   → 間違い
                   → 正しく伝えた

受信者の受止めた情報は「誤解」が含まれます。

 発信者の「間違い+正しく伝えた」を受け
  → 聞き漏らし
  → 間違い
  → 正しく聞いた

というようににて
発信者の「期待」の情報がどんどん減っていきます。
誤解で、内容が変形していきます。

発信者から受信者の「理解」までに、
 ・どんどん情報が減っていき
 ・知らないうちに情報が変形していく
ことなります。

このようにして

 1.自分の意図を上手く伝えられない

   上手く伝えられないという悩みがあった
   分かりやすく伝えるために図解を使おう

   紙にしゃべらせよう!

 2.相手の期待を正しく理解できない

   相手の期待を理解できないという悩みがあった
   言葉にならない期待を理解するために図解を使おう

   図を使って読み解こう!

ということになりました。

ここから、20年以上の時を経て現在の図解思考となりました。

このテーマの詳しい部分をユーチューブにアップしました。

  【図解思考】図解思考が必要な理由
   https://www.youtube.com/watch?v=vLf61E1c4aU

25分ほどのZOOM動画です。
ご覧ください。

外部環境から影響を受け内部環境から結果が生まれる

図解:外部環境から影響を受け内部環境から結果が生まれる

会社の業績は、どのように決まるのでしょうか?

会社は、社会の中にあります。

そこから、日々大きな影響を受けています。

その影響下で、
自社で創った仕事の仕組み(仕事のプラットフォーム)の
上で経済活動をしています。

ここから、有形無形の価値や経済的な成果を生み出されます。

外部環境を正しく捉え、
それに対応できる内部環境が整備されていればいいのですが..

この外部環境としての社会は、常に変化しています。

だから昨日と同じことをやっていては、だんだんと社会
の要求に応えられなくなります。

応えられないと業績悪化につながります。

要求に応えるには、
仕事の仕組みとしての「仕事のプラットフォーム」を
どんどん変えていくことが求められます。

でも、社会の変化に対応して変化できない会社があります。

仕事の仕組を変えられない
「構造を変えられない体質」があるのです。

ツイッターに以下の投稿がありました。

先輩が本社の人に、
「この会社の良くないところはどこだと思いますか?」
と聞かれて、
「良くないところを答えても改善されないところです」
と答えていた。

それかな。

まさに、これは笑い話ではなく
表現は違えども、よくあることです。

変えられないと、どんどん実態から離れていきます。

社会の変化に対応して「変わる」ことが必要です。

図解表現するために必要な土台

企画書とか提案書に図解を入れたいと考えますが、
なかなか上手く図解できません。

上手く図解表現できない
言い訳に使われるのが
 ・絵心がない
 ・センスがない
などと。

図解表現するには
 ・何のために
 ・誰に、何を伝えて
 ・どう行動を喚起する
ことが必要です。

要するに「何を表現するのか!」という
アイデアの概念化が重要です。

何を表現するのか?

表現する内容が固まっていない状態で、
どう表現しようかと表現方法を悩んでも
全く意味がありません。

図解できないという理由のほぼ100%が
表現する内容が固まっていないことです。

不完全な情報を目の前に並べて
どうやったら
 ・分かりやすく
 ・理解されやすい
表現ができるか考えても
意味がないことが理解できると思います。

納得できる図解を作成するには
アイデアの概念が重要です。

そして、価値ある概念を作成するには
潤沢な情報収集が必要です。

自分の手持ちの陳腐な情報を
どれだけこねくりまわしても
「論理思考だ!」と言ってみても
たかが知れています。

いかに、価値あるアイデアに高めることが出来るかです。
概念化は、手持ちの情報に影響されるんです。

ここで役に立つのが「図解思考」です。
役割は2つあります。

 1.情報を集める
   ・視点を移動し
   ・問いを立て
   ・自他に質問する

   自分では知らないが、
   価値を高めるために必要な情報を探し出す

 2.情報を創る
   ・情報を整理、吟味し
   ・企画、編集して
   ・情報を組立てる

   集めた情報は自分がピンときたもの
   そこから目的を再定義して組立てる

この「情報を集める・情報を創る」を
ぐるぐる繰り返して手持ちの情報を広げ
価値ある概念化を行います。

「表現できない」と悩んでいても前に進みません。

表現できないのは、
自分の中に表現できる情報が無いのだと覚悟を決めて
情報収集から始めましょう。

図解の完成度を高める注意点

図解:図解の完成度を高める注意点

図解の完成度を高めるために何が必要なのでしょうか?

よくある間違いは
図解を図形として取り扱うことです。

図解としての
 ・分かりやすく
 ・きれい
な図解を目指しても意味はありません。

図解として重要なことは

 1.目的につながった1枚か?

  プレゼンの流れの中の役割を担っているのか?
  「主張」は適切なのか?

  図解は、一概念一葉ですが目的に対する役割があります。

  重要なのは「展開の中での役割」です。

  目的を明確にして、階段を1段づつ登るように
  図解を1枚づつ並べてプレゼンしていきます。

  
  問題なのは、目的が不明確なまま図解されることです。
  
  目的が不明確なまま図解するのか?
  と思われますが..
  よくあります。

  図解は、
   ・目的を掲げ
   ・その目的を実現する手段を具体化
  します。
  
  問題は、目的と手段は階層構造になっているということです。
  どの階層を図解するかが不明確なままということがよくあります。

 2.「主題」を明快な言葉で定義しているか?

  あやふや・分かりにくい言葉で表現していないか?
  「主張」として伝わるか?
 
  明確な主張になっていないことがあります。

  重要なのは「明快なメッセージ」」です。

  「主題」は、何が書いてあるかを一文でまとめたもの、要約です。
  この要約に2種類あります。
   ・主張(メッセージ)を書いている
   ・分野(カテゴリー)を書いている

  問題は、分野(カテゴリー)を書いている場合です。
  例えば
    「人材採用について」とか「人材育成について」
  と書かれていても何も伝わりません。

  確かに、内容を正しく要約していますが何も伝わりません。
  「だから何に?」と言われてしまいます。

 3.「内容」が、主張を支える構造になっているか?
 
  材料(事実・行為)は適切か?
  納得できる組立てになっているか?

  論理構造になっていない場合が多いのが現実です。

  重要なのは「論理的な組立て」です。

  図解を、図形表現と思っていると
  論理的な構造の完成度に思いが至りません。

  図形としての分かりやすさや見栄えを追求すると
  シンメトリーにするというよなことを注意することになります。

  論理的な完成度が出来上がっている状態なら意味がありますが
  完成度の低い状態で図形としての表現に注意しても意味がありません。

図解というと、何か特別なことのように感じますが
自分の考えを整理してまとめ発信するには役に立つ手法です。

文章で考えると
 ・ヌケ
 ・ダブリ
 ・矛盾
が見えません。

図解にすると、見た瞬間に分かります。

そこが図解の良い点です。
修正すれば良いんです。

修正を重ねることで完成度が高まります。

自分の「分かったつもり」から脱出することが出来ます。