「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

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仕事の仕方

カラオケで考える仕事の仕組み

図解:ビジネス・プラットホームの完成度が成果に影響する

カラオケで考える仕事の仕組み

もう30年くらい前のことです。
20代後半で、東京から地元の会社に転職しました。
地元ではちょっと大きな会社で100名以上の社員がいました。
そこのソフト開発の部門に入りました。

会社の忘年会など宴会は大人数です。
ホテルの大広間にたくさん集まります。

当然のように
途中からカラオケがでてきます。

すると
社長から「池田君が歌え!」と
1番目の、ご指名がかかります。

当時、転職したばかりの新入社員です。
断ることもできません。

なぜ、私が指名されるかと言うと..
次の人が歌いやすくなるからです。

自慢するのもなんですが..
私が歌うと会場の注目を集めます。

それも..
「歌詞はあってるが、曲が違う?」と。
なんだこりゃですね。

そして
歌い終わると、みんなからオオ~終わった~。
と歌いやすくなります。

そんな理由から、毎回指名されました。

そこで、どうしたかと言うと
ちょっと年上のお姉様達に応援してもらいました。
そうデュエットです。
「銀恋とか、3年目の..」です。
それだと、何とか歌えます。

カラオケの機械は、すごいです。
曲が流れ
曲にあわせて歌詞が進んでいきます。

歌詞を覚えていなくても、
どう歌うか分からなくても
カラオケにあわせれば、何とかなります。

その上、お姉様のバックアップがあるんです。
半分歌うだけですみますので、
それなりに格好がつきます。

ただ、2年目くらいからは指名が無くなりました。
「歌が上手くなったので、面白くない」と言う理由です。

ここで、仕事の仕組みにもどります。

職場に新人が入ってきたとすると、
その新人は、どのくらいの期間で一人前になるでしょうか。

もう昔のように3年も4年も待てません。
即戦力になって欲しいのが実情です。

でも、新人には現場を任せられません。
失敗した後始末の方が手間とコストがかかるからです。

でも、ここでカラオケを頭に思い浮かべてください。

新人が担当する仕事に
 ・何を
 ・どのように進めるか
カラオケのような仕組みがあったらどうでしょうか。

その上、応援してくれるお姉様のような存在がいて
時々、応援の手を差し伸べてくれたら
一人前に近い仕事ができるのではないでしょうか。

その仕組みを「ビジネス・プラットホーム」と呼んでいます。

この仕組みの完成度が高ければ、
新人にも現場を任せることができます。

新人をバックアップする仕組みなしに
精神論で「頑張れ!」とやっても無理です。
形だけの責任者にして後始末が大変です。

この仕組みがあれば
熟練者は、新人を使いながら
複数の現場を見て回していけます。
ポイントでアドバイスすれば良いんです。

どんな仕事でも、
 ・考える部分
 ・単純作業の部分
に分けることができます。

単純作業の部分は、教えて練習させれば
即戦力化が期待出来ます。

問題は、「考える部分」です。

ここは、簡単に習得させることはできません。

カラオケのようなバックアップがあって、
十分に期間をとって経験を積ませることで、
一人前になっていきます。

そうです、「歌詞しかあっていない!」と
言われた私が歌えるようになるんですから。

カラオケってすごい仕組みです。

ちなみに、何でも歌えるようになったわけではありません。
難しい曲は、今でも歌詞しかあっていません。

歌えと言われると..
今は、「ああ人生に涙あり」を歌います。
男性のデュエットです。

音楽が掛かれば、日本人なら誰でも知っているので、
酔った勢いで一緒に歌います。

仕事の仕組みをカラオケで考えてみませんか!

部長になって簡単にクビにならないために

図解:会社は「人材・お金」を投入して利潤を生む仕組み

部長になって簡単にクビにならないために

もう20年少し前のことです。

当時私は、
システム導入のための提案書や
パッケージソフトの解説資料などを図解で作っていました。

東京都内の70名ほどのソフト会社の仕事をした時のことです。
半数が技術者の派遣、半数が社内で開発をしていました。
こことは10年ほど、お付き合いさせていただきました。

私が図解していることで
社長が興味を持ってくれました。

すぐに、開発部長、営業部長を紹介してもらい、
今後、打ち合わせしながら進めてくれとのことでした。

でも、

実際に仕事をすることになり
その会社に行くと..
開発部長、営業部長が2人ともいません。

「部長、どうしたんですか?」と聞くと
「役に立たないから、辞めてもらった」とことです。

部長でも、簡単にクビになるんだ~と。

私は独立して3年目くらいだったと思います。
ちょっと衝撃でした。

その後、10年ほど
その会社の仕事をさせていただきました。

その間に、何人もの部長が通り過ぎて行きました。

そして、ほぼ全員が
「あの社長の下では、働けない」といって辞めました。

初期の頃は、私も自営業経験が少なかったので、
「社長と、上手くやるのは難しいんだろう」
と思っていた部分もありました。

自営業経験が長くなると見えてきました。

辞めた人全員が、
 ・自分の実力を発揮できない会社だ
 ・自分の実力を発揮する環境を与えてもらえなかった
 ・あの社長では、いつまでいても環境を与えてもらえない

という言い訳だったんです。

その社長は、自分と部下の2人から70名の会社にした人です。

部長には、自分で環境を作って、
実力を発揮して欲しいと望んでいました。

外資系大手のソフト会社と違い
足りない所がたくさんあります。
それを、経験者として埋めて欲しかったのに、
仕事をする環境を自分で創るのではなく
与えられるモノと考えていた人ばかりなので、
社長との関係も崩れたのです。

会社は、仕事を動かすソフトウエアで動きます。
人を動かして成果を上げる「仕組み」です。

社長が期待するのは
このソフトウエア(仕組み)の完成度を高め、
業績を上げてくれる人が欲しいんです。

言われたことだけ、一生懸命やる人ばかりでは
会社が成長していけません。

言われたことだけ、一生懸命やる人は
「人材」という材料としてコストです。
コストは、安い方がいいです。

自分で考えて、
会社の仕組みを変えてくれる人は
「人財」という財産です。
コストではなく投資対象です。
投資効果が高ければコストは関係ありません。

では、どうやったら会社のソフトウエア(仕組み)を
改善できるのでしょうか?

会社のソフトウエアの完成度を上げるには2つあります。
1.成果の上がるプロセス
2.現場で上手くやるコツや工夫
この2つは現場で失敗して考えて得られた
「知恵」からしか生まれません。

頭だけで、「こうあるべき!」と少ない知識を
振り回しても説得力がありません。

是非、現場体験を書き溜めてください。

それが、中高年になっても活躍できる財産になります。

日々の現場での発見を、コツコツ10年、20年書き溜めませんか!
簡単に、真似されない自分のオリジナルなノウハウになります。

そして、簡単にクビにされない働き方の土台になります。

積上げた知恵と技術を商品化する

図解 若いことは有利か?・中高年は不利か?

若いことは有利か?・中高年は不利か?

若いことは有利でしょうか? 
中高年は不利でしょうか?

中高年になってリストラされると、
それまで会社でバリバリやっていても、
実績をあげていても..
新しい職場を探すのが厳しい..
なかなか見つからない。
現実です。

採用する側で考えると..
何らかの採用の理由が必要です。
 ・応募者の持っているモノ
 ・会社が欲しいモノ
が一致した時に採用になります。

採用する側が.
若者と中高年が、同じ土俵に並んで..
「どっち?」と言われたら?

どのような基準で選ぶでしょうか?

若者と中高年の違いを整理してみました!

●若者・有利
 ・肉体が若い
  無理がきく体力(体力のない若者も増加)
 ・柔軟
  パソコンなど新しいものを受入られる

●若者・不利
 ・経験が少ない
  頭での理解と、実体験での理解は違う
 ・安定感が少ない
  すぐ辞める・遅刻などの不安定のイメージ

●中高年・有利
 ・経験豊富
  実体験にそくして物事を考えることができる 
 ・落ち着き
  家族への責任から安心・安定のイメージ

●中高年・不利
 ・肉体の老化
  体力的に無理がきかない
 ・頑固・頭が固くなりがち
  新しいコトや、初めての仕事を受入にくい

違いは..
 ・肉体の若さ
 ・生きている時間の長さで得た経験
この2つの違いしかありません。

もし、社会人経験、20年・30年で..
 ・商品としての自分を提案できないと
 ・得意な分野が無いと
 ・これなら負けないと言える「強み」が無いと
 ・長く続けた仕事で、役に立つノウハウを積上げていないと
 ..

要するに働いた体験から、
 ・気づきを
 ・学びを
 ・ノウハウを
積上げていないとどうなるか..

会社が欲しい人材ではないのです。

会社が欲しいのは
 ・会社のシステムに入って
 ・業績に貢献してくれる能力
なんです。

長く社会人として働いてきたけれど

「商品化できる能力」が無いという条件で若者と中高年を比べると       

  給料が安く・先の可能性にかけられる若者を選ぶ 

となってしまいます。

会社が収益を得るための支え合いの構造

図解:会社が収益を得るための支え合いの構造

会社が収益を得るための支え合いの構造

会社が売上を上げるために必要なこととな何でしょうか?

あたり前ですが、
「利益はお客様からしか生まれない」のです。
業績は、企業活動の結果です。
企業ができることは結果につなげるための活動だけです。

では、どうしたらいいのか?
その活動を、どのように考えたら良いのでしょうか?

___________________

■お金はお客様が払ってくれます

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
お客様は、自分が満足しないと財布からお金をだしません。
売上や利益の源泉は、お客様にしかありません。

お客様が、買いたいと考えたのは
 ・ホームページを見た
 ・パンフレットを見た
 ・広告を見た
 ・メールで問い合わせた
 ・電話で話した
 ・営業マンと面談した
 ...
この接触から買いたいと考えた。

お客様が、お金を支払いたいと考えるのは
 ・商品やサービスを納品してもらった
 ・商品やサービスを使って結果がでた
 ・期待した結果だった
 ・嬉しかった、美味しかった、助かった
 ...
お金を払いたいと考えた。

これらの、お客様との「接触」から、
買いたいと考えて実行した結果です。

会ってもいない、
社長や管理職の実力や人柄、管理能力が理由ではありません。

でも、もし社長がいなかったら?
社長からでてくるはずの「戦略や方針」がでてこなかったら?
社長の戦略や方針が、部長・課長で具体化されなかったら?

現場がより良く動くには、「戦略や方針」が重要です。

___________________

■会社ができることは

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
会社が行うことは、
 ・現場が動きやすいように
 ・お客様が「買いたい」と考えるように
現場の支援をすることです。

そのために「組織」があります。

普通に考えると、社長がいて部長がいて課長がいて...
と現場の従業員が一番最下層になります。

現場の従業員は、ピラミッドの最下層におかれて労働時間は長く、
単純作業の繰り返しであったり、繁忙期の調整として利用されます。

でも、お客様にとって会社の代表は「現場の従業員」です。
現場の従業員の「質」が、業績に大きく影響します。

この図のように、逆ピラミッドで考えるとわかりやすくなります。

会社ができること、組織でやるべきことは
 ・事務部門..現場スタッフを支える業務
 ・管理職...現場の効果・効率を考える業務
 ・経営者...戦略や方針を考える業務
いかに現場を動かすかが重要です。

現場が
 ・成果の出るプロセスで行動する
 ・上手く行く工夫やコツを掴んで動く
これができる環境を提供するのが組織です。

でも、こんな会社があります。
 ・社長が「火の用心」と言い
 ・部長が「火の用心」と言い
 ・課長が「火の用心」と言い
 ・係長が「火の用心」と言い
 ・現場が「火の用心」と言う
そして、やっていると言いながら、何も行動しない。

ありがちです。

自分で無理を計画することで伸びる

キャリアを築く3つの方法

自分で無理を計画することで伸びる

人は、どうやって成長するのでしょか?
何が、人を成長させるのでしょうか?

10年経験と言っても安心して任せられない人がいます。
その反面、あっという間に一人前になる人がいます。

何が違うのでしょうか?

平成元年に独立してから
たくさんの中小企業のお仕事をさせていただきました。

そこで、やればできる意慾も能力もあるのに
上手くできていない社員や会社を見てきました。

もったいないです。

上手く行っている人、会社と比べて
何が違うんでしょうか?

上手く行っている人・会社は
 ・失敗から学びます
 ・記録で残して共有しています
 ・同じ失敗を繰り返しません
これです。

ここが違うんです。

できていない人は
 ・失敗は、嫌なことです
 ・もうやりたくないと忘れます
 ・そして、繰返します
できていない会社は
 ・失敗から学んだ人が辞めます
 ・辞めるとノウハウが無くなります
 ・優秀な人が欲しいと嘆き
 ・新人が入って、同じ失敗から学びます
こうなるので
個人にも会社にも知恵が蓄積できません。

ここが問題です。

そこで解決策は!「キャリアを築く3つの方法」

3つの解決策があります。

——————————-
1.自分の興味で積上げる

  興味に従って
  気がついたこと
  大切だと思うこと
  日々積上げる
  
  記録に残すことです

——————————-
2.学習・教育で期間を短くする

  成長は、失敗や障害からの「気づき」です
  現場の中の出来事から学びます
  それには時間がかかるので
  その時間を学習や教育で短縮します

  他の人の経験を学ぶ事で早くなります

——————————-
3.小さな立ち上がりを意識して創る

  自分で小さなテーマを決めて挑戦します
  そのテーマを乗越えるごとに成長します
  新しい視点で、見ることができます

  自分で考え、自分でやる 自立と自律

理屈は簡単です。
でも、なかなか難しい。

誰もが、自分は
 ・頑張っている
 ・他の人より一生懸命やっている
 ・ちょっと無理してる
と日々の仕事の忙しさに逃げている場合が多いんです。

自戒を込めて..

無理してるよ、頑張っているよ..
と頭に浮かんだら..

昨日と何が違うのか?
先月から何が積み上がったのか?
この先、どう進んで行くのか?
と自問自答してみましょう。

答えられなかったら?
目の前の忙しさに流されて言い訳しているだけです。
何年たっても、作業の習熟度が上がる程度の
成長しか期待できません。

この3つで考えてみませんか!

もちろん、私もです。

ちょっと無理する、ちょっと頑張るを
計画して積上げましょう。

そうでないと、流されてしまいます。

経営者・社員の「悩み」の解決策を考える

図解:経営者・社員の「悩み」の解決策を考える

経営者・社員の「悩み」の解決策を考える

仕事をしていると悩みは尽きません。

経営者には、経営者の悩み、
社員には、社員の悩みがあります。

私も若い時は、社員として会社の問題を指摘していました。
でも、独立すると見える世界が違います。
経営者の方と接すると、悩みも聞こえてきます。

どちらが一方的に問題があるということではない、
と見えてきました。

ここで、経営者の悩み、社員の悩みを整理して見ました。

■経営者の「悩み」を整理すると..
この5つに分類して考えることができます。

  1.社員の問題:能力の問題
  2.社員の問題:意欲の問題
  3.会社の問題:仕組みの問題
  4.会社の問題:文化の問題
  5.問題から派生した問題

■社員の「悩み」を整理すると..
この3つに分類して考えることができます。

  1.仕事について
  2.評価について
  3.人間関係について

  ※詳しい悩みは、ここに書いてあります。
hhttp://www.teoria.co.jp/chizu002/index.html

解決するための出発点は..
もともと経営者と従業員は違うと言うことを認識することです。

■経営者が意識することは

経営者と同じように考えて、行動して欲しい
と期待してもそれに応えてくれる人は、ほとんどいません。

そう考える人は、独立を考えている人です。

社員に経営者感覚は付きません。
  ・上司の指示で動いているから
  ・上司に責任を持ってもらっているから
  ・会社の経費で動いているから
  ・給料日に決まった金額が入金されるから
これがあるうちは、経営者にはなりません。

過度な期待は止めましょう。

人によって..
どこまで期待して良いのか、定義しましょう。

■社員が意識することは

会社は、社員の人生に責任を持てないと言うことです。
昔なら、定年まで勤めて年金暮らし..
ということができたでしょうが。

今は、会社も5年先、10年先は分かりません。
会社が危ないのです。

キャメル山本という人が
「稼ぐ人、安い人、余る人」という本を書かれています。

これから会社は社員を、このように3分類して行きます。
 ・稼ぐ人
 ・安い人
 ・余る人
自分は、どこに分類されるのか?

自分の持っている能力を会社に提供して
会社の仕組みを使って会社の業績に貢献する。
それが求められます。

会社に貢献できる能力が必要です。

■経営者の「悩み」、社員の「悩み」の解決は!

この4つのアプローチで解決でできます。
 1.社員の能力アップを計る
 2.社員の意欲を喚起する
 3.会社の仕事の仕組みを整備する
 4.職場の文化に理念を浸透させる

そうなんです。
解決策は、しごく普通の事なんです。

では、具体的にどうするか?
そこが問題です。

そこで 「考動知図」を提案させていただいています。

目指しているのは..
ハローワークから採用した「普通の人」を、
自分で考えて動ける「できる人」へ導くことです。

優秀な人は、放っておいても現場から学び成長し、
実力をつけて行く社員はいます。
でも、そんな社員が欲しいと言っていても、なかなか採用できません。

でも、そんな社員の出現を待っていて良いでしょうか?
いつ採用できるでしょうか?
待っていても、現れません。

会社で育てる。
普通の人を「できる人」の行動ができるようにする!
と言うようにアプローチを変えましょう。

実は、会社のちょっとした支援があれば
優秀な社員に変貌する人はたくさんいます。

会社が、組織として、仕掛けて行きましょう!
必ず、期待する働きをしてくれるようになります。

詳細は
hhttp://www.teoria.co.jp/chizu002/index.html

仕事への不満、すべての原因は会社にあるのか?

図解:仕事への不満、すべての原因は会社にあるのか?

仕事への不満、すべての原因は会社にあるのか?

会社員なら、誰でも会社や仕事に不満があります。
でも、そのすべての原因は会社にあるのでしょうか?

アメリカの心理学者のアブラハム・マズローの
「マズローの欲求5段階説」と比べて考えました。

■マズローの欲求5段階説

人間の欲求は5段階のピラミッドのように
構成されていて、低階層の欲求が充たされると、
より高次の階層の欲求を欲するというものです。

 1階層の「生理的欲求」
  生きていくための基本的・本能的な欲求
  生活のために働く

 2階層「安全欲求」
  安心した暮らしがしたい、安全を確保する要求
  安定した生活がしたい

 3階層「社会的欲求」
  会社、家族、国家などグループへ帰属したい欲求
  精神的な居場所が欲しい

 4階層「自尊の欲求」
  他者から認められたい、尊敬されたい欲求
  より高い評価をして欲しい

 5階層「自己実現欲求」
  自分の能力を引き出し創造的活動がしたいなどの欲求
  仕事を通して成長したい

優秀な人ほど、この欲求の段階を早く駆け上がります。

そうでない人は、途中の欲求で止まって
不満をくすぶらせています。

■不満の原因を分析する

不満の原因が会社にあるなら?
転職すれば解消できるはずです。

でも、違う会社でも同じような不満が湧きおこります。

不満の原因を2つの発生源から考えてみました。

 ●会社の課題
  1.生活のために働く
  2.安定した生活がしたい
  3.精神的な居場所が欲しい

  違う会社に移れば解消する場合があります。
  会社の文化、制度、構成員との関係などが
  大きく影響してきます。

 ●自分の課題
  4.より高い評価をして欲しい
  5.仕事を通して成長したい

  会社が悪いと言って、
  違う会社に移っても解決しません。

会社が悪いと言うだけでは解決できません。
欲求段階が上がれば、自分の問題が大きくなります。

■愚痴や不満が多い人は会社を悪者にする

飲み屋さんで酔って会社の悪口を言っている人がいます。
良く聴いてみると
 ・会社の文化の問題
 ・会社の仕組みの問題
この2つがほとんどです。

会社が悪い、上司が悪いと言いながら
自分の正当性を主張しています。

でも、その会社の文化・仕組みの中で成果を上げて
評価を得るために
 ・何をすべきか
 ・どう実力をつけるか
 ・回りの協力を得るか
という話は出てきません。

欲求の段階の高い場合は
 「自分を変える」ことが必要です。

愚痴や不満は自分を成長させる原動力です。
自分が何をしたいのか、
 ・どうなりたいのか
 ・そのために何をすべきか
しっかりと未来見据えて考えることが必要な時代になったと思います。

業績を決める3要素「入力・回路・部品」

図解:業績を決める3要素「入力・回路・部品」

業績を決める3要素「入力・回路・部品」

社長や幹部の不満は..
 ・部下が指示通りに動かない
 ・部下が頑張ってくれない
 ・部下が期待通りの成果を上げない

この期待通りにならない原因は何でしょうか?

ここでラジオの電気回路で考えてみました。
より高い性能を出すために必要な事は
 ・アンテナ:入力信号を強くする
 ・電気回路:性能を高めにには回路を強化する
 ・実装部品:部品の性能を高める

この3つが機能することで期待した出力が得られます。

これは、仕事の現場でも同じです。

—————————————————————–
◆アンテナからの入力
 指示命令は明確か、適切だったのか?

—————————————————————–
経営者や管理職が部下に指示命令を発する時は、
自分の指示命令に問題がるとは思っていません。

期待通りに進まない場合に、
指示命令の相手である部下の意欲と能力を疑います。
『できないやつ、やる気がない..』と評価しがちです。

私が、平成元年に独立してシステム化や新規事業の立ち上げなどの
支援で中小企業の社長と話した体験から考えると...
多くの場合、社長の指示が明確ではありません。

具体的には
 ・具体的な作業手順の指示(その通りやればいいこと)
 ・大枠の指示(考えないとできないこと)
が混在していて、
同じレベルで語られている場合が多いのです。

具体的な作業手順の指示なら問題はありません。
その通りにやれば良いだけです。

でも、大枠の指示は考えないとできません。
考える材料を持っている人・言ない人
考える経験のある人・無い人
が社内にいます。

これだと同じ指示をしても、人によって
 ・考えた内容が違い
 ・行動が違い
 ・結果が違う
と言うことになります。

部下の能力の分野や経験・理解力を意識して
指示を出す必要があります。

—————————————————————–
◆電気回路の完成度
 仕事の仕組みは、しっかりしているか?

—————————————————————–
社員は、仕事の仕組みの中で行動して成果を上げます。

成果を上げるための仕組みが用意されているでしょうか?
そこが問題です。

こんな問題があります

1.対象としている仕事と仕組みがマッチしていない
  提案営業の必要がある事業なのに...
  「商品を売って来い!」と檄を飛ばす
  壁に営業成績のグラフを貼って、100件飛び込めと...
  でも、相手先のニーズを確認して
  提案していないので成果は上がらない

2.組織として自発的な行動を許さない
  『うちの社員はいつまでも一人前にならない』と不満
  すべて具体的な作業手順で指示し、それ以外の行動を許さない
  自分で考えて判断したら..叱られる
  考える行為を許さず、経験を積ませないで...
  自発的に行動しないことを愚痴る

3.考える材料が与えられない
  報告は上司に行くが、その結果が部下に返ってこない
  どこで、誰が、どうなっているのか?
  すべてを把握しているのが社長なのだが...
  すべてを知り・判断を下すことには無理があり..中途で終わる
  そして、誰も全体像を知らないままに判断され作業指示される

—————————————————————–
◆実装部品の性能
 人材の意欲・能力は?

—————————————————————–
経営者としては、
自分と同じように考えて行動してくれる社員が 欲しいのですが...
そんな人はいません。

社長と同じレベルの実力があったら独立しています。

人は誰も違います。
何が違うのでしょうか?

能力があっても、それを発揮できない場合があります。
何らかの理由で意慾が落ちる場合もあります。

社員の持てる意慾・能力は発揮できているでしょうか?

A社でダメ社員のレッテルを貼られていた人が、
B社に移ったら..
優秀な社員に返信した。
そんな例はたくさんあります。

一人でできない仕事をこなすために組織があります。

より効率的に効果的に成果を上げるために
 ・入力:仕事の指示
 ・回路:仕事の仕組み
 ・部品:社員の意慾と能力
この3つで考えてみませんか!

強みと弱みの出発点は単なる「違い!」

図解:強みと弱みの出発点は単なる「違い!」

強みと弱みの出発点は単なる「違い!」

人材育成で考えることは
 ・強みを伸ばすか、
 ・弱みを克服するか
といいことです。

「強み・弱み」とは何でしょうか?

■—————————————–
  「強み」を考えると!
■—————————————–

「強み」とは何でしょうか?

「強み」は、相手と自分との間で生まれます。
「強み」は、相手から見た、その人の個性です。

「強みを感じる個性」とは?
 相手にとって、
  ・現在の自分に価値があると感じる「魅力」
  ・自分の未来を変えてくれる「可能性」

そして、一番大切なことは
相手が感じている自分の「強み」を
自分が意識しているかどうかなのです。

自分が意識しないと、
「強み」としての価値を正しく発揮することができません。

「強み」は、相手から見たと言いました...

そうです、
「強み」は相手との関係で生まれます。
相対的なモノなのです。

簡単な例を考えると..
激辛ラーメンがあったとすると
 辛いものが好きな人には、「辛さ」は強みになります。
 辛いものが苦手な人には、「辛さ」は弱みになります。

「弱み」も、相手によって、
場合によっては「強み」になります。

「強み、弱み」の関係は、その程度なのです。

■—————————————–
  「違い!」が、「強み」と「弱み」の源(みなもと)
■—————————————–

どうしたら「強み」を作ることができるのでしょうか?

はじめは、単なる「違い」からスタートします。
「違い!」は、個性でしかありません。

その違いに「解釈」を与えると「強み・弱み」となります。

「違い!」に対して、

はじめは...
裏付けのない自信、思いこみ
でも、そこが出発点です!

出発点では、強い弱いの「強い」ではありません。
でも、何年もその「強み」を意識して磨くことで、
強い弱いの「強み」になります。

そして、気をつけないといけないことは
「強み・弱み」は、社会の変化とともにかわっていくことです。

電卓が一般化する前は、
ソロバンの技術は経理部門で働く人にとって
必要な技術でした。
経理部門に採用されるための「強み」となりました。

でも、今は...
そろばんだできる、できないは関係ありません。

「強み・弱み」は、相対的であり変化するものです。

自分で意識して、
「強み」として認識してくれる相手に対して、
最大限に発揮する環境を創ってアプローチしましょう。

はじめは単なる解釈の違い、
それが思考・行動に作用し結果を変えて行くのです。

社員の強みを生かすことで、会社は伸びる

ドラッカー:仕事ができる人の習慣(5)

【目次】
1. 驚くべき原理:比較生産費から
2. 英国とドイツの得意分野の仮定(=モデル化)
3. 比較生産費という概念を使いリカードゥが下した結論
4. 分業での合計の有利性を論証したリカードゥ
5. 両国が生産を特化し、貿易したとき
6. 強みを組み合わせること、強みで分業することの意味
7. 人員配置と仕事の選択における原則

————————————————–
第5回 社員の強みを生かすことで、会社は伸びる
経営コンサルタント 吉田 繁治氏
2006年1月19日

ビジネスマンの間で人気を誇るメールマガジン『ビジネス知識源』では、良質な経営・IT・ビジネス・経済知識の提供を目標に、様々な情報発信をしています。著者の吉田繁治氏の諒解を得て、吉田氏のドラッカーに関する論考の部分を短期集中連載

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/contribute/e/05/index.html