「現場の知恵」を蓄積・活用する「考動知図」

「現場の知恵」を積上・活用する「考動知図」(こう・どう・ち・ず))

TEL.025-531-1151 

〒942-0036 新潟県上越市東中島1943-91

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仕事の構造を整理する

サービスの「価値」は担当者に依存..抜け出すには

図解:サービスの「価値」は担当者に依存..抜け出すには

工業製品を買う時は、型番で価格比較をして安い所から買う。
型番が同じだから、どこから買っても価値は同じ。

そんな買い物なら
まったく人は介在しません。

これだと、大量生産や海外で製造して
安く作って売るという競争になります。

中小企業では、
この競争にに入ってはやって行けません。
利益を削る安売り競争はできません。

中小企業で必要なことは
「誰から買うか」で価値が変わる
ことを目指すことが必要です。

人が、物を買うのは
その物自体を欲しいのではなく
それを使った時の効果や満足度を手に入れるためです。

そう考えると
誰から買うかで商品の選び方、使い方のアドバイスなど
担当者によってサービスの内容は大きく異なります。

その結果
効果や満足度は
 ・誰から買うかで効果が違う
 ・誰から買うかで満足度が違う
ということが発生します。

「サービス」は
 ・サービスの生産
 ・サービスの消費
が担当者と顧客の間で
同時進行されます。

まさに、「担当者の力量」が問われます。

担当者次第で
・顧客の満足度
・売上、利益
が変わります。

優秀な人は、何をやるか明快に理解しています。

でも、そうでない人は
試行錯誤で、何をやったら良いのか手探りです。

サービス業では「あいまい」な部分が多いのです。

会社として、何をやれば
顧客の満足度を高め、売上や利益を
増やすことができるでしょうか?

優秀な担当者の頭の中には
過去の経験で得た「知恵」があります。
そこを土台に考え、工夫して
顧客満足を追求しています。

この「知恵」を、
会社が組織として
社内で共有していくことが必要です。

では、この「知恵」は
 ・成果の出る手順(段取り)
 ・上手くやる方法(コツ・工夫)
の2つです。

優秀な人は、
ノートやメモをたくさん持っています。
頭の中に整理されて入っている人もいます。

これを、
組織として蓄積し
日々の現場での経験から改善し
完成度を高めていくことが
サービス業としての成功につながります。

個人任せだと
優秀な人は成果を上げて
そうでない人は試行錯誤でうろうろする。

そうでない人も、
実が現場で、役に立つ発見をしている場合もあります。
それを、組織の「知恵」として取り込むことで
どんどんサービスの質を高めることができます。

そうです、チームとして
現場のコントロールレベルを高めることができ、
みんなのやる気を高めるという結果も得られます。

新入社員研修では「何を!」教えるのか!

図解:考える仕事(変える仕事)・行動する仕事(覚える仕事)

新入社員研修では「何を!」教えるのか!

そろそろ、来年の新入社員の
研修の準備を始める時期でしょうか。

新入社員を即戦力にするには
「何を?」教えたら良いのでしょうか?

・社会常識
・マナー
・会社の沿革
・会社の理念
・取り扱い商品やサービス
..

どれも必要な事です。

でも、これらを教えて
現場に入れて即戦力にできるでしょうか?

ならないですね!

昔は、何も教えないで
「仕事は盗むもの」と教えられました。

確かに、昔は、
現場で失敗して上司に叱られたり
納品先で
納品が遅いとか、伝票に不備があるとか
いりいろ怒られたりしました。

現場でぶつかりながら
仕事の全体像を理解することができました。

「早く、仕事を覚えよう」と
誰もが考えていました。

でも今は、
伝票は、ネット上
納品は、運送会社へのネット依頼
集金もありません。

上司や先輩の背中を見ても
パソコンに向かっているだけです。

理解力のある新人なら
小さなピースから全体像を掴んでいきます。

理解力が弱いと
理解するまでに時間がかかります。

それまでは、作業単位に指示が必要です。
前後関係の理解もないので
事細かに注意してあげないと
上手くできません。
不測の事態にも自分で考えて判断できません。

そこに「自分で考えろ!」と言っても
何を、どう考えれば良いのか
 ・仕事の流れの全体を理解していない
 ・自分で考えて判断した経験もない

なので、上司の期待には応えられません。

どうしたら良いのか!
 ・仕事の全体像
 ・担当分野の行動の仕方
 ・期待する結果や成果

などをしっかり教えて理解させる
ことが必要です。

ネットの技術で仕事の仕組みが大きく変わったので
昔のように「盗め」というだけでは
仕事を覚えられなくなりました。

何も教えないで
上司にOJTで放置プレイ
何て笑えないこともあります。

何もしえないで現場に入れると
 ・教える人によって「教える内容」が違う
 ・教える内容が違うので「教え方」が違う
 ・教える内容、教え方が違うので成長が違う

となります。

A係長の下につけると新人の成長が早いが
B係長の下につけると新人は成長しない
という結果になります。

そこで部長・課長は、B係長に
「お前の教え方が悪い」と言いますが...

問題は、
会社が組織として、
新入社員に
会社の仕事を「教える内容」を
コントロールできていない。

現場に丸投げで、責任追及だけしている
という会社が多い。

新入社員研修では、
 ・どう行動したら
 ・どんな成果がでるのか

規定や規則、マニュアルに従って
仕事の行動を
「覚える」
ことが必要です。

この「覚える仕事」を教えるのが
新入社員には必要です。

それには、
仕事を構造でとらえ
何を教えるべきか考えてみませんか?!

 経験を積み上げ「強み」を築く方法(基本編)
 ~短期間で成長する人と組織は、何を考え・どう行動しているか!~
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 ●会場 [東京・御茶ノ水]オー・エイ・エス株式会社 会議室

 詳細 http://www.teoria.co.jp/semi/index4.html

仕事には2つある
 ・考える仕事(変える仕事)...仕事のオペレーションを変える
 ・行動する仕事(覚える仕事)..決められた通り実行する

これを考える講座です。

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春からの新入社員研修の準備はできていますか?

  新入社員研修の図解コンテンツ(PDF100枚)
 
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社員の実力発揮のために仕事を設計する

図解:社員の実力発揮のために仕事を設計する

社員の実力発揮のために仕事を設計する

社員は誰でも、
自分の実力を発揮して活躍したいと思っています。

会社も、
社員に活躍してもらい業績を上げたい。

でも、
社員は
自分の持っている実力を
100%発揮できているでしょうか?

発揮できていないとしたら
とても、もったいないことだと思います。

上司が、部下に対して
 ・期待している
 ・しっかりやってくれ
 ・応援している
などと声をかけるだけで100%発揮できるでしょうか?

確かに
 ・声をかけるだけで、動いてくれる人
 ・放っておいても、自分でなんでもやれる人
 ・自分で考え行動して、成績を上げる人
は確かにいます。

でも、多くの人は会社の支援を必要としています。
 ・動き出すきっかけを与えたり
 ・こうやればできるとアドバイスしたり
 ・もうちょっと頑張ろうと声をかけたり
することで伸びる人がいます。

でも、能力発揮をわざと低下させている会社もあります。
 ・無茶なノルマを与えて精神的に追い込む
 ・仕事に私情を持ち込んで感情論で追い込む
 ・単なるコマとして使い消耗品として扱う
..
などなど..

会社が、組織として支援すれば
会社の、業績に貢献してくれる人を
そのままにしておいては
もったいないです。

会社の支援で目指すことは

 ・実現できる目標
  頑張れば何とかやれそうな目標
  実際に動いて達成感を感じる

 ・利益実感

  給与というより、社内での評価が必要
  やりがいにつながる

この2つです。

この2つを実現するために
会社の仕事を設計することが必要です。

会社が、組織として
「仕事を設計する」ということがないと
部分最適な作業指示書的なマニュアルになって
何も変わらずに終わってしまいます。

仕事の設計で必要なことは

 1.仕事の目的と背景を理解できる
   何のために、自分の仕事が存在するのか
   自分の仕事に、何を期待されているのか
   頑張り方が示されている

 2.業務全体と自分の位置を俯瞰できる
   会社の仕事の全体の中で、自分の役割はなにか
   自分の上流・下流の工程との関係は
   他の人との連携に配慮できる

 3.明快な手順・ツール
   自分のやるべきことが具体的になっている
   上手くやるためのツールがある
   習熟度や実力不足を組織が補う仕組みがある

この3つです。

この3つは、何も特別な事ではありません。

会社が、
組織として
どのように仕事を作業に展開し
適任な担当者で分担して
成果を出していく..
そのために必要なことです。

ですが、
組織としてできていない会社がほとんどです。

SE(システムエンジニア)として、
たくさんの会社の業務を取材しましたが
 ・この部分はAさんしかわからない
 ・ここはBさん
 ・あそこはCさん
  ..
と言われることがほとんどでした。

その人しか、その部分を知らないんです。
誰も..

当然、部分最適になっています。

どこかに、無理を強いています。

誰かが、不満を持っています。

ちょっと応援すれば成果が上がるのに
アラームを出せない人がいます。

自分が原因ではないのに
自分の担当部分で問題が発覚することで
叱責される人がいます。

一度、
社員の実力発揮のために
仕事の構造を
設計図におとしてみませんか!

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未来を築く2つのアプローチ

図解:未来を築く2つのアプローチ

未来を築く2つのアプローチ

社会は、どんどん変化しています。

これまでやってきたやり方で、
もっと、もっとと頑張るだけでは上手く行きません。

自社商品を持って
「良い商品です、買ってください!」
と発信しても売れません。

商品にサービスを付加して
顧客の問題解決を応援する仕事に
変化していくことが必要です。

変化できないと..
どうなるか

あちこちのシャッター商店街のようになります。

変化するために必要なことは
 ●過去:これまでの蓄積が未来を築く材料
     しっかりした蓄積が必要です
     「強み」を生み出す材料となります

 ●願望:期待する未来を構築する設計思想

     何のために・どうなりたいのか!
     到達地点やありたい状態を明確にする
この2つです。

これまでやってきたことを、
掘り起こしていくと..
ある瞬間がやってきます。

これまでの前提(フレーム)を変ると
新しい視点に気がつきます。

「!」

自分のやってきたことは、
何だったのか?!
一言に収斂できます。

これには、考え続けるしかありません。

やり方は2つあります。

1つ目は、誰かに話を聞いてもらう
 ・否定しないで話を聞いてくれる人
 ・評価しないで話を聞いてくれる人
 ・意見を言わないで話を聞いてくれる人
を相棒に、どんどん話しましょう。

話しているうちに、
自分の考えていることが見えてきます。

2つ目は、どんどんメモすることです。
 ・意味の通じる箇条書きで
 ・思いつくままに、どんどん書きます
 ・書いたことを見て、アイデアを膨らませます
どんどん書いていきましょう。

頭の中で、悩むだけで考えていると錯覚している人がいます。
一行のメモも書かずに悩んでも、前に進みません。

書いて考えるのです。
考え続けると、見えてきます。

見えると、明快な未来を定義できます。

定義できると、
 ・過去の蓄積を材料にして
 ・足りない部分は、他から取り入れて
未来を組立てる設計ができます。

具体的な行動レベルの設計ができると
運用しながら小さな改善を続けることができます。

これからは、誰でも変化し続けることが必要です。

現場の知恵の蓄積・活用004:問題を構造化することで「真因」が見えてくる

図解:問題を構造化することで「真因」が見えてくる

現場の知恵の蓄積・活用004
  問題を構造化することで「真因」が見えてくる

仕事の問題や、突発的に起こるトラブルなどを
個人的なものと考えると、
担当者の
 ・意欲の問題
 ・能力の問題
となり担当者への責任追及となります。

誰も、責任追及されるを分かったら
自分の担当部分で問題の発覚を恐れます。

これだと、いつでも問題が発生する可能性を
抱えたまま事業を続けることになります。

これでは、会社として
弱い部分を持ったままとです。

そこで、問題が再発しない状態に変えるための
最初の一歩が問題を構造化することです。

問題が、どういうメカニズムで発生するのか?
構造化することで「真の原因」を掴んで
再発しない仕組みにする
仕事の設計変更を行うことが必要です。

こんな例があります。

原田泳幸氏が
日本マクドナルド株式会社の社長だったときの言葉です。

(ある対談から要約)——————–
  原田氏は、ジョギングやロードレースが趣味
  走っているときに、ふらっと店舗によって、飲み物を注文したりする。
  そのときに、ガムシロップとミルクを間違えて出てくることがある。
  これを、そのとき対応したスタッフの「個人的ミス」と
  いう解釈ではいけない。
  僕から見ても、2種類の入れ物はとてもよく似ている。
  これなら間違えてしまう。
  もっとはっきりとした、誰でもわかる違いが必要。
  仕組みとして改善する。そのために現場に足を運ぶのです。
——————————————

問題は、構造的なものによって起きる場合は多いんです。

現場を動かしていく仕事の仕組み(メカニズム・構造)を理解して
どこを、どう改善したら良いかを考えることが有効です。

構造化すると
 ・全体を俯瞰することができます
 ・原因と結果のメカニズムが見えます
 ・各要素の特性は見えます
この3つが実現できます。

この結果、
 ・どこを改善すればより大きな効果が得られそうか、
 ・どこから手を付ければ効率良く問題を解消できるのか
 ・変えたときに、どのような副作用が発生するのか
見えてきます。

問題を構造化できないと..
目の前の困った現象に気を取られ
その現象が問題だとばかりに
対処療法で、その現象に過ぎない問題を
抑え込もうとしてしまうことになります。

何か問題が発生したら、
同じ問題を繰り返さないように
仕組みとして改善しましょう。

それを続けることで
どんどん仕事bの仕組みとしての
完成度が高まっていきます。

■講座案内————————————-

 ●1月19日(火)
 仕事を図解で構造化する方法(基本)
  ・図解で可視化することで構造の完成度をアップする方法
  ・受講者の図解のアドバイス
http://www.teoria.co.jp/semi/index2.html

 ●3月14日(月)
 「現場の知恵」を蓄積・活用する方法
  ~みんなが現場で工夫し、学びを積上げる仕組みづくり~
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC160312.php
http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC160312.php

結果オーライ体質では業務改善できない

図解:結果オーライ体質では業務改善できない

結果オーライ体質では業務改善できない

現場が、
どのように行動して
成果を上げているか
細部まで理解していますか?

結果が出さえすれば、
やり方はどうでもいいと考えていませんか?

会社が、
組織として
業務プロセスをコントロールできていますか?

業務プロセスの良し悪しは成果に直結します。

成果はコントロールできません。
コントロールできるのは、業務プロセスだけです。

でも、
多くの会社の会議では、
 ・誰が
 ・どれだけ
 ・成果を上げたのか
 ・数字で示し
がちです。

結果の数字を話し合ったり、責めても..
感情的に悔いるしかありません。

「もっと頑張ってくれ!」と言っても..
今のやり方で、量を増やししかできません。

今のやり方(プロセス)に
 ・問題があったり
 ・実情に合わなくなったり
している場合には
「もっと頑張ってくれ!」というだけの会議には
何の意味もありません。

社員を集めて
 ・危機感を持ってもらおう
 ・もっと頑張ってもらおう
と改善の会議をしても
何も具体的な対策が立てられないのです。

業務プロセスの、この部分に無理があるから、こう変えよう。
この作業方法ではミスがでやすいから、このツールを使おう。
と言うような具体的な対策を検討できないのです。

現場担当者は、担当部分は良く知っているので、
「こうしましょう!」と言えるのですが
全体の中での位置づけや他との関連を理解していないと、
部分最適な意見になってしまいます。

部分最適の状態で意見を言うと
「それじゃ、ダメだ!」と上から意見を潰されます。
それを聞いた他の社員は、
怖くなって意見が言えなくなります。

するとどうなるか..
 ・声の大きい人の意見になびく
 ・あたりさわりのない意見をいう
これで会議時間が終わります。

そして最後に
 ・全社一丸となって
 ・もっと頑張ってくれ
 ・期待している
と言うような精神論で締めくくるしかなくなります。

一番の問題が
 ・会社が組織として、
 ・業務改善の基盤を保有しないで、
 ・成果に直結する仕事やり方を社員任せにしてしまう
ことです。

会社が
組織として
業務プロセスを明確にして
組織としてコントロールできるように
しておく必要があります。

現場担当者が、自分の担当分野を超えて
調べて理解していける仕組みが必要です。

これが仕事の
 ・標準化
 ・可視化
です。

トヨタの改善の大野氏は
「標準化なくして改善なし」と言われています。

成果のでるやり方(プロセス)を
標準化しているので
「どう変えようか?」と具体的に考えることができます。
仕事の標準を改定し続けることが改善です。

良い結果を得るために、良いプロセスを構築しましょう!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 講座「現場の知恵」を蓄積・活用する方法 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ●日時:2016年3月14日(月) 
 ●会場:[東京・大井町]きゅりあん 

 講座テーマ
 「現場の知恵」を蓄積・活用する方法
 ~みんなが現場で工夫し、学びを積上げる仕組みづくり~

詳細は
http://www.teoria.co.jp/semi/index.html

「考動知図」で仕事を可視化(見える化)する意味

図解:「考動知図」で仕事を可視化(見える化)する意味

「考動知図」で仕事を可視化(見える化)する意味

仕事は、現状維持で続けていくことはできません!

では、どう変化したら良いのか?

ある筆のメーカの例です。

そこでは、長く修行した職人さんが筆を作っていました。

職人さんたちは、それぞれ小部屋をもっていて
そこに自分の仕事の材料や仕掛品も山積みにしていました。
そこは、不良在庫や不良品の温床でもありました。

経営者と言えども
生産・技術・品質の全てを職人さん個人に
頼り切って生産していました。

職人さんの意見を聞かないと何もできません。

これでは、
 ・品質を高める
 ・生産性を上げる
という経営で必要なことの手が打てません。

これでは経営になりません。

このままでは、会社としてやっていけないと危機感がありました。

そこで、その筆のメーカー筆の製造を80工程に分けました。

工程を分けることで、
 ・工程ごとの難易度が見えます
 ・工程ごとの作業負荷が見えます
 ・工程ごとのコストが見えます
 ・工程ごとのリスクが見えます
これで、製造計画が立てられます。

これができることで
 ・どこで不良品が出るのか
 ・どこで製造が遅れるのか
見えてきます。

工程の全体が見えるので
 ・品質を高めるための方法を考えやすくなり
 ・生産性を高めるための方法を考えやすくなり
ます。

見えれば改善できるんです。

多くの会社では、
最終結果として、売上・利益の金額や率だけ示して
仕事が見えていると思っています。
そして、社員に「もっと頑張れ!」と言う場合があります。

これでは、社員は
 ・今の仕事のプロセスをどう直せば良いのか?
 ・今の仕事のやり方をどう変えれば良いのか?
頑張る方法が分かりません。

分からないから各自が自分の考える「頑張る!」を実行します。
組織としての連携プレーができません。
当然、上手くいきません。

業績は、プロセスをコントロールすることでしか
変えることができません。

そのために仕事が見えないと困ります。

見えないと優秀な個人の努力に依存するしかありません。
その人が辞めると、会社に何も残りません。

こうなると社長は
「優秀な人が欲しい..」と
10年たっても、20年たっても悩むことになります。

もったいないです。

仕事が見えると、
 ・足りない所
 ・間違っている所
が見えるのです。

見えれば直せます。
直せば良くなります。

現場の社員のアイデアを取り入れて
業績がアップすれば
 ・会社にプラス
 ・アイデアを出した社員も嬉しい
と、ボトムアップの文化につなげていくことができます。

こうなると、どんどん改善して積み上げていけます。

仕事の可視化(見える化)は、これを目指しています。

会社にとっての変化の必要性とブレーキ要因

図解:会社にとっての変化の必要性とブレーキ要因

会社にとっての変化の必要性とブレーキ要因

会社が変わり続けないと生き残れない例があります。

一つ目は、老舗の集まる商店街の例です。

地元の商店街が、シャッター街になっていませんか?
「昔は、良かった...」
そう嘆いいるお店はありませんか?

多くの地方都市の商店街はシャッターを下ろした店舗が増え、
開いているお店も昔のような元気がありません。

もっとも10年前、20年前と変わらぬ事業を営み、
同じ商品を作り、同じようなやり方で売っていたら、
環境変化に取り残され、業績が悪くなるのは当たり前です。

当たり前ですが、どんな企業も同じ商品で、
同じやり方で、永遠に好業績を続けることはできません。

社会や顧客の要求は変化していきます。

老舗企業が衰退するのは、
仕事のやり方が現実にマッチしなくなったからです。

つまり、成功した昔のビジネスモデルが古くなり、
通用しなくなったのです。

ビジネス・モデルの革新が必要です。

この革新を行うために最も重要なことは
自社の「核」を見極め「強み」を明確にすることです。

頭で何となく分かっているだけではダメで、
言葉で明確に定義できないと役に立ちません。

言葉で定義することで、社内で共有でき、
新しいビジネスモデルを設計する出発点になります。

生き残るために必要なことの二つ目は、
現場でのオペレーションの改善です。

誰でも体験があると思いますが、
クレームの窓口やソフトや機器のヘルプデスクの対応です。

かなり昔のことですが、ある大手メーカーのヘルプデスクに
電話で問合せをして、本当にたらいまわしにあったことがあります。

最初の電話窓口から回されたり、別の電話番号を教えてもらい
そこにかけました。
確か、5ヶ所くらいでもとの電話窓口に戻りました。

怒るよりも、面白いと思ってしまいました。

当時は、顧客対応の重要性が
今ほど認識されていなかったこともあると思います。

今、そんなことをしたらフェイスブックやツイッター、
ブログなどで簡単に不評が広がってしまいます。

そんな大きな問題で無くても、
何となく楽しくないとか、不便だ、もっと..
という不満や小さなトラブルはどこにでもあります。

それは現場で発見して直していくことが必要です。

ビジネス・システムの改善が必要です。

この改善は、現場の担当者が感じて考えたこと、
失敗からの学びをもとに仕事の運用方法をアップデートします。

ここで必要なことは、
感じたこと、考えたこと、失敗からの学びを
言葉で定義して社内で検討できるようにすることです。

検討することは
 1.成果のでる手順(プロセス)の改善
 2.上手くやる方法(コツ・工夫)の改善

この2つです。

この改善を続けることで、
どんどん運用レベルが上がってきます。

会社、変わり続けることが求められます。

この
 1.ビジネス・モデルの革新
 2.ビジネス・システムの改善
を続けることで社会に必要とされる会社として
変わり続けましょう。

でも、変われない会社があります。
 1.今の仕事の「仕組み」が見えない
 2.会社の「強み」を理解していない
 3.成果を上げるノウハウを組織に蓄積していない
この3つです。

上手く行っている会社でも、
この3つが欠けている場合が多いんです。

会社としてできていなくても
優秀な社員の頭の中に入っているので
とりあえずは問題なく回っていきます。

でも..

その社員が辞めたら..

特に、顧客を持って独立されたり
競合他社に引き抜かれたりすると問題です。

そうはならなくても、病気・事故で戦線離脱する場合もあります。

確実に、戦力が大幅にダウンします。

そして社長は、何年たっても..
「優秀な人が欲しい」と悩みつづけます。

10年たっても、20年たっても同じ悩みが続きます。

もったいないと思います。

そこから脱出するためには
 ・仕組み
 ・強み
 ・ノウハウ
を可視化して会社に積上げましょう。

お客様との接触場面を設計する

図解:仕事のプロセスを設計する

どんな仕事にも品質が問われます。

とくに顧客と接触する場面では、
顧客満足という「仕事品質」を高めることが必要です。
仕事が、
・どんな手順で、
・どのように進んでいるのか
可視化していると、
問題やクレームが発生した時に、
どこに原因を特定しやすくなります。

もし、可視化していないと
担当者に「なぜ?、なぜ?、なぜ?..」
と問うと追いつめることになります。

追い詰めると、隠します。
隠されたら傷か深くなります。

仕事がどう進んでいるか
プロセスを可視化することが必要です。

プロセスの可視化とは
顧客との接触の場面を考えると
・顧客と接触する場面を定義して、
・それぞれの場面で
・誰が
・どう行動し
・何を話し
・どんな価値を生み出し
・どう顧客に感じてもらうか
・想定されるトラブル
・不正を行うとしたら何ができるか...
設計する事を勧めています。

顧客との接触の場面を具体的に考えると
・ホームページで候補にあがり
・メールで絞られ
・電話で判断され
・担当者の笑顔や行動が見られ
・食べた時、使った時の評価があり ..
顧客と接触するすべての場面に
評価の厳しい目があります。

高い評価が得られれば、リピートにつながります。
紹介にもつながっていきます。

逆に悪いうわさも広がります。
会社が組織としてコントロールしないで良いでしょうか?

社員の意慾や能力に何も考えないで
丸投げで上手く行くでしょうか?

同じ会社なのに、
Aさんは、いつも上手くやって、
Bさんが担当だと、いつもクレームがある。

というようなことは、ありませんか?

顧客に「担当をAさんに変えてくれ!」
と言われるなら良いのですが、
多くの顧客は黙って離れていきます。

これが怖いんです。

私の実際の体験ですが、
ある酒蔵に電話を2回したことがあります。
営業の売込ではありません。
社長と打ち合わせて
酒蔵見学をさせてもらうことになっていたので
その具体的な手順や購入する
お酒の種類などの打ち合わせのために
2回、電話させてもらいました。
社長に取り次いでもらうのですが..
取り次いでくれたのが
・若い事務員と思える女性
・年輩の管理職と思える男性
この2人の電話対応が両極端でした。

普通は、若い女性の方の対応が悪いと思いがちですが、
とても、しっかりした対応でした。

問題は、年輩の男性です。
私が、その酒蔵の下請けだとしても、
その男性とは仕事をしたくないと感じる対応でした。
工場で、部下や下請けを顎で使っているのでしょうか?

30人集まってマイクロバスを借りて酒蔵を見学させてもらい、
そこのお酒を全種類買って温泉に泊って飲みました。
みんな楽しんでくれたようです。
そして、それ以降どうなったか..
その電話対応以外にも、似たような出来事がありました。
一事が万事です。

以降、お酒を買う時に、その酒蔵のお酒は選択肢から外れました。
新潟には、美味しいお酒はたくさんあるんです。
経営者が頑張っても、知らないところで抜けて行きます。
努力を無駄にする出来事が発生しています。
もったいないと思います。

事前に設計することで、
社内の全員で同じように
顧客に喜んでいただける対応ができるようになります。

もし、トラブルが発生したら?
どのプロセスで
・何が起きたのか?
・何が原因なのか?
・どう対処すれば良いのか?
・プロセスの変更は必要か?
とみんなの知恵を集めることができます。

これができないと、
トラブルが発覚した場所にした担当者に
なぜ?、なぜ?、なぜ?..
と一生懸命に問い詰めて、
問題解決しようとする管理職がでてきます。

帝国ホテルのサービスの教訓に、
このようなものがあるそうです。
サービスは「100-1=0」
サービスは会社・組織で100のことを積み上げていても、
一人の従業員のお客様の気分を害する行動・言動が、
ホテル全体の評価を地に落としてしまう、
と言うことを数式化したものです。

仕事のプロセスを誰でも理解できるレベルで可視化しましょう。

「もっとできるはず..」を解決する、人と組織の「強み」を積上げる「考動知図」

図解:人と組織の「強み」を積上げる「考動知図」

「もっとできるはず..」を解決する、人と組織の「強み」を積上げる「考動知図」

「もっとできるはず..」と思っていませんか?
もっと成果を上げたい
もっと活躍したい
もっと成長したい
もっと...
と、多くの人は考えています。

経営者も同じです。
「うちの会社は、もっとできるはず..」と考えています。

悩んでいる時間はもったいないです。

その悩みを解決する方法が
 「考動知図」 (こう・どう・ち・ず)
です。
簡単に言うと、「現場で創るマニュアル」です。

仕事って、「考えたこと・行動すること」の積上げでできています。
「考えたこと・行動すること」で、結果が大きく違ってきます。

だから、
 1.成果のでる手順(プロセス)
 2.上手くやる方法(コツ・工夫)
を積上げ、
分かりやすいマニュアルで共有すれば良いんです。

簡単な図解で、仕事を可視化することで、
仕事の上流から下流まで、作業単位に確認でき
どこを・どう改善するか具体的に意見を言うことができます。

担当者が
 ・現場で発見したことで
 ・マニュアルを改訂して
 ・みんなが、そのやり方で動いて
 ・結果が見える
これは、社員のやる気や成長につながり
会社にとっても業績や文化につながっていきます。

これは、誰でも簡単に取り組めます。
個人の経験や会社の規模に関係なくスタートできます。
無理をしないで、できる所から取り組めば良いんです。
現場で気がついたことを書き溜める所からスタートしましょう。

ただ、簡単にすぐに効果を得ようと期待しても無理です。

成功する鍵は
  「簡単な事を、毎日、コツコツと続けられるか!」
それだけです。

優秀な人の頭の中には、現場の知恵は積み上がっています。
まずは、それを共有すること、
その上に、みんなで少しづつ積上げることです。

だんだん、仕事の遣り甲斐も、会社のノウハウも積み上がります。

長く、続けると、だんだん効果が実感できます。

私が、この手法に辿り着いたきっかけは、
親しくさせていただいていた中小企業の社長の
 「優秀な人が欲しい」
という言葉でした。
彼は、この言葉を何年も言い続けていました。

そして、ハローワークで採用した人が使いものにならないからと
イライラしながら先頭に立って、細かなことまで指示命令をしていました。

社長の指示が
 ・目の前の作業の指示しかない
 ・指示が時々違う
ので、現場が時々混乱します。
だから、現場の社員は、黙って指示通りやるしかなくなります。
下手に自主的に考えて動くと、良くても悪くてもきつく叱られるのです。

当時、若かった私は、社長は大変だと思っていました。

でも、5年、10年と同じ言葉を言っていました。
社員も、どんどん入れ替わっていきました。
片腕の人が辞めた時には、特にがっくりしていました。
業績にも、かなり影響がでたようです。

その社長と知り合った時には創業10数年でしたので、
20年以上は同じ悩みを抱えていたことになります。

この先も、同じ悩みを抱えたまま
10年、20年と続けるだろうかと考えました。

社員も、目の前の作業を指示され
その通りに動くロボットのようにされているので遣り甲斐がありません。
本当は、もっとできるのに自分の持てる力を発揮しにくく
会社や社長に対する不満だけが大きくなります。

自主的に動こうとする人から辞めていきます。

でも、社長も一生懸命だったんです。
社長は
 ・使えない社員しか集まらない
 ・自分が先頭で動かないと会社が回らないと
悩んでいたんです。

これでは、社長の気力と体力が会社の限界です。
いつまでも、社長を中心にしてしか仕事が回りません。

頑張る方向が違ったんだと思います。

もったいないと思います。

そこで
 ・社員が自主的に考えて行動する仕組み
 ・現場の経験が積み上がる仕組み
が無いかと考えました。

その手法は、実に簡単です。
2つのことを、コツコツ積上げるだけです。
 1.成果のでる手順(プロセス)
 2.上手くやる方法(コツ・工夫)

これを、現場の社員が気づいて、考えて、書いて積上げて行く。

積上げる土台が
 「考動知図」 (こう・どう・ち・ず)
です。

これだけです。
これを、みんなで少しづつ積上げて行くんです。

これを、5年・10年続けると...
大きな違いがでてきます。

図解でわかりやすく可視化することを提案していますが、
そこに行く前に、やれる所からやりましょう。

それは
 ・自分の持っている仕事のノウハウとは?
 ・会社にある仕事のノウハウとは?
と考えることから始めましょう。

私がお手伝いする時も、これが最初の一歩です。

先送りにすると、どんどん先送りされてしまいます。

実は、わたし自身が
自分の仕事を上手く進めるために
試行錯誤で、日々の仕事で積上げた方法なんです。

失敗した時、何が原因なのか?
原因と結果の因果関係はどうなっているのか?
図解で整理して積上げました。

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■ 図解講座 2015年3月19日(木)東京・大井町
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図解講座
 ●日時:2015年3月19日(木)  開催
 ●会場:[東京・大井町]きゅりあん 5階第3講習室

  思考と行動を図解で可視化する技術
  考える力・伝える力を高める 図解力アップ講座
   ~<図解CD・演習付>

詳細は
http://www.teoria.co.jp/semi/20150319/index.html

たくさんの簡単な練習課題で、
図解にどう取り組んだら良いかを体験してもらいます。

たくさん書くので、仕事の現場に帰った時に、
抵抗なく図解に向かえることを目指しています。